葬儀・法事の知識

エンディングノートとは?メリットや書き方のコツをご紹介

公開:2022.03.01

エンディングノート 書き方 メリット 終活の一環として注目されている「エンディングノート」。いつか来る人生の終わりに向けて、ご自身がどうしたいかを書き記しておくノートです。

エンディングノートを作ることのメリットや、書き方のコツについてご紹介します。

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エンディングノートとは

エンディングノート とは

エンディングノートとは一種の備忘録です。 ご自身の人生を振り返り、自分に関する情報をはじめ、ご家族への思いや感謝、伝えたいことを記して残します。
終活の一環として注目されたため、遺言状のようなものだという印象を持つ方もいます。

しかしエンディングノートは遺言状のように決まった形式で書く必要がなく、自由に思ったままを書き残せる特徴があります。 遺言状との最大の違いは、エンディングノートには法的な効力がないことです。

エンディングノートに記載した内容はあくまで「希望」として扱われます。遺言状や法的手続きと比べた場合、優先度が低くなることは事実です。

しかし、エンディングノートでご自身の希望を表明しておくことは、いずれ遺されるご家族やご親族にとって助かる一面がたくさんあります。

エンディングノートには決まった形式がありません。 お手持ちのノートを使うもよし、自治体で配布していればそれを使うもよし。最近では文房具企業から発行されているものもあります。
気に入ったものを使いましょう。  

エンディングノートを書くメリット

エンディングノート メリット エンディングノートは遺言状ではないため、ご自身の自由な想いを素直に記しておけます。

そのメリットはご自身の人生の振り返りだけではなく、ご家族にとっても大きなものです。  

メリット①:残された家族が様々な手続きを進めやすい

エンディングノートにご自身の死後の法的手続きについて書いておくと、遺されたご家族は手続きをスムーズに進めやすくなります。
人が亡くなると想像以上の法的手続きが必要になります。
葬儀について、埋葬について、金銭関係について…と内容はじつに多岐にわたり、すべての項目を把握するだけでも大変な時間がかかりがちです。

エンディングノートに必要事項をまとめておけば、ご家族は多くの手続きを効率的に進められます。
ただし前述の通り、エンディングノートには法的な効力がありません。
遺産に関わる事項で特別な希望があるのなら、遺言状を作成し、しかるべきタイミングでご家族やご親族に開封される手続きをしておく必要があります。  

メリット②:家族の形見になる

エンディングノートの記載内容は自由です。
死後に必要な手続きのほかにも自由に書き記すことができます。
ご自身の思い出やご家族への想い、自分の死後にはどのように過ごして欲しいかなど、書き記されたメッセージはご家族にとって素晴らしい思い出になることでしょう。

普段は照れくさくて口にしにくい感謝の言葉や、お子さんやお孫さんの将来を応援する言葉など、伝えたい気持ちはたくさんあるかもしれません。
人生の終わりを見据えた時間の中で綴る文字なら、その気持ちを素直に表現できるのではないでしょうか。
それを見たご家族たちは、エンディングノートを他に代えがたい形見として大切にしてくれるでしょう。  

メリット③:人生を振り返ることができる

エンディングノートを作る時間は、取りも直さずご自身の人生を振り返る時間でもあります。

今までの人生を思い起こし、終活として必要な事項を書き記すのは、人生の終わりばかりのためではありません。
これからもまだ続くご自身の人生をどのように充実させていくかを考えるきっかけでもあります。

やり残していること、まだまだやり足りないこと、これから挑戦したいこと。 エンディングノートを作って人生を振り返れば、おのずと「これからの人生」を充実させる方法やその楽しみについて考えるようになるでしょう。

この先も続く人生を生き生きと楽しむための力を与えてくれるのも、エンディングノートの大きなメリットです。  

エンディングノートの書き方

エンディングノート 書き方 エンディングノートに決まった書き方はありません。
自由な形式で書いても、内容が読む人に伝われば大丈夫です。
ただ、書いておけばあとあと役立ちそうな項目を優先的に取り入れると、ご家族の困りごとを減らせるでしょう。  

書き方①:自分自身のこと

まずはご自身についての情報を書いておきます。

生年月日、本籍地、マイナンバー、運転免許証番号(運転経歴書番号)、最終学歴、所持資格、連絡先といった個人特定情報は、各種の書類手続きのときに非常に役立ちます。

そのほかに自分の人生の振り返りや、ご家族への想い・感謝なども綴りましょう。  

書き方②:資産のこと

所持している財産について、「何を持っているか」「証書・証明書はどこにあるか」を書いておくのも便利です。

遺言状にだけ書きたいという場合には除外しましょう。
書く場合には年金手帳や生命保険証書をはじめ、通帳や印鑑など、財産に関わるものの内容や保管場所を記載してください。  

書き方③:友人のこと

お付き合いのあるご友人についても書いておきましょう。

死後、ご家族が連絡先を考えるときの参考になります。
どんなお付き合いだったかということだけではなく、今までのお付き合いの中で楽しかった記憶や感謝の気持ちを書いておけば、ご友人が目にしたときにとても喜んでくれるでしょう。  

書き方④:家族・親族のこと

ご家族やご親族への気持ちを思い切り綴れる項目です。
普段は照れてしまい口にできない言葉も、エンディングノートならきっと素直に書けるでしょう。

ご家族にとって形見にもなるノートです。
見たときに故人を思い出せるような、あたたかい言葉や励ましの言葉、素直な気持ちを書き残しましょう。  

書き方⑤:ペットのこと

ペットも遺される家族です。
死後にどのような対処をしてあげて欲しいのか、年齢、病歴をはじめとした健康状態についてなど記入しておきましょう。

性格や好きな食べ物もぜひ書いてください。
引き取ってくれる人にとって大切な参考情報になります。  

書き方⑥:医療・介護のこと

いわゆるピンピンコロリが理想とはいえ、病で亡くなる人も多い昨今です。

もしも不治の病で末期状態になったときや、認知症のような判断力が鈍る状態になったときのことについても書いておきましょう。

とくに末期状態になった場合には、ご家族が延命治療の有無について医師から判断を迫られます。
決定する人にとって、非常に大きな精神的負担をもたらすものであることは言うまでもありません。

エンディングノートには延命治療を「希望する」「しない」についての記載をおすすめします。

認知症になったときのことについても記載しておきましょう。
希望する介護の方向性、費用についてなど、ご家族の判断を助ける情報があれば安心です。  

書き方⑦:葬儀・納骨のこと

希望する葬儀スタイルや内容、費用のことについて書いておきましょう。
納骨をする菩提寺についても情報があればご家族が助かります。
最近は一般葬と呼ばれる伝統的な葬儀スタイルだけではなく、音楽葬や家族葬など、自由な形式のスタイルも広がりつつあります。
もしも希望するスタイルがあれば記載をおすすめします。  

書き方⑧:遺言

もしも遺言状を作成しているのなら、保管場所について記載しておきましょう。

ほかにも、現金(預貯金)や債券について書いておくと便利です。
借金も遺産相続に含まれますので、もしあるのなら必ず記載してください。  

エンディングノートの書き方のコツ

エンディングノート 書き方 コツ 形式にとらわれず、自由に書けるのがエンディングノートのメリットです。
かといって、気の向くままに書いては内容が整頓しきれず、かえって分かりにくくなってしまうかもしれません。

「必要な項目を絞って記載する」「目的を明確にする」という点に焦点を当てるのも大切なコツです。

また、エンディングノートを作成してから時間が経つと、健康状態や資産状況、連絡先などに変更が生じる可能性があります。 定期的にチェックし、正確な情報を残すようにしましょう。

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まとめ

エンディングノートは死後にご家族の助けになるだけではなく、大切な形見にもなってくれます。

人生をゆっくりと振り返りながら、必要だと考える情報を残しつつ、感謝の気持ちを伝えるものとしてもぜひ活用しましょう。

斎奉閣では、終活のお悩みやエンディングノートの書き方についてのご相談を承っております。

詳しくは無料事前相談ページをご覧ください。  

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藤田 悠(ふじた ゆう) 四日市地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター