【50代】死別による一人暮らしを経て自分らしさを少しずつ取り戻す方法

公開:2025.06.26  更新:2025.07.17

【50代】死別による一人暮らしを経て自分らしさを少しずつ取り戻す方法

パートナーとの死別は、深い悲しみや喪失感をともないます。
とくに死別により50代から一人暮らしとなった場合、ご自身の定年退職や老後を控え、より強い不安に襲われてしまう方もいるでしょう。
50代で死別後に新たな人生へ踏み出すためには、十分に感情と向き合い、不安を軽減するための行動を起こすことが大切です。

この記事では、死別により一人暮らしとなった50代の方が持つ不安や、悲しみから立ち直る方法を解説します。
自分らしく新たな生活を送るためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

死別により一人暮らしとなった50代が持つ不安

死別により一人暮らしとなった50代の方が持つ不安は、主に以下の3種類です。

  1. 直近の生活と老後の家計
  2. 家族状況の変化
  3. ご自身の健康面

これらの不安は死別による直接的な悲しみ以外にも、心身の負担になりやすい傾向があります。
具体的にどのような不安があるのか、見ていきましょう。

 

不安①:直近の生活と老後の家計

死別で一人暮らしになった50代の不安として、まず「直近の生活」が挙げられます。
とくに、世帯収入の主柱となっていた伴侶が亡くなった場合、金銭的な心配は大きなものです。
専業主婦だった場合は仕事を始め、現在の収入で生活費がまかなえない場合は転職も視野に入れる必要があります。

また、死別で一人暮らしになった50代の不安として「老後の家計」も挙げられます。
年金では老後の生活費をすべてまかなうことは難しい場合が多く、入院や住宅の修繕など突発的な費用が発生する可能性も否定できません。
老後に必要な資金を計算し、貯金しておくことで不安軽減につながります。

なお、生活費に不安がある場合は「生活困窮者自立支援制度」を利用できないか相談してみましょう。
働きたくても働けない方や家賃の支払いができない方に、以下のような支援をしています。

  • 自立相談支援
  • 住居確保給付金の支給
  • 就労準備支援
  • 家計改善支援

相談窓口は社会福祉協議会や地域包括支援センターなど市町村によって異なるため、早めに問い合わせてみてください。

引用元:厚生労働省|生活困窮者自立支援制度

 

不安②:家族状況の変化

50代は、子どもの独立や親の介護など、ライフステージが変化しやすい年代です。
当初は死別により母子または父子で暮らしていた家庭でも、子どもが独立して一人暮らしとなることも考えられます。

50代はご自身の定年退職が差し迫っていることもあり、寂しさを感じる場面も増加します。
寂しさや孤独感は人とのつながりを持つことで和らぎやすいため、趣味や地域コミュニティへの参加がおすすめです。

とくに、ご自身の定年は家計状況にも影響します。
再雇用について調べたり、ファイナンシャルプランナーへ相談したりすることで、不安を軽減できるでしょう。

また、50代は「親の介護」に悩む方も少なくありません。
死別が親の介護と重なった場合は、心身の負担が大きくなってしまう可能性もあります。
不安な方は、地域包括支援センターや市区町村の介護保険担当窓口へ親の介護について相談しましょう。

なお、ライフステージの変化により、将来を見越して50代から終活を始める方も増えています。
斎奉閣では生前整理から遺言状の記入まで専門のスタッフがサポートする無料事前相談を実施しているので、ぜひお気軽にご相談ください。
50代から始める終活でやるべきことやポイントについて知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしましょう。

【関連記事】終活は50代から始めるべき?早く始めたほうが良い理由や注意点などを解説

 

不安③:ご自身の健康面

50代はさまざまな疾病リスクが上昇してくる年代のため、健康への不安も挙げられます。
たとえば、国民の2人に1人は罹るといわれている「がん」や、糖尿病・高血圧をはじめとした生活習慣病なども年齢とともに罹患率が上昇します。
健康診断を毎年欠かさず受け、少しでも違和感が現れたらすぐに病院を受診するなど、不安を減らすため身体の変化に注意することが大切です。

また、健康状態の悪化で入院となれば、保証人が必要です。
子どもや親戚などにお願いできない場合は、医療ソーシャルワーカーへの相談や身元保証会社への依頼を考えましょう。

なお、死別を経験した後は身体以外にも、以下のように精神的な不調を感じる方もいます。

  • 精神的に不安定になる
  • 無気力になる
  • 食欲が湧かない
  • 眠れない

精神的に不調を感じた場合は無理をせず、心療内科の早期受診やカウンセリングをおすすめします。

 

死別の悲しみから立ち直る方法

死別の悲しみから少しずつ立ち直りたい方は、以下を意識してみましょう。

  • 感情を閉じ込めない
  • 自分を責めすぎない
  • 信頼できる人に心の内を話す
  • 法要やお別れ会などに出席する
  • ゆっくり時間をかけてケアしていく

死別の喪失感による悲しみは閉じ込めたりせず、泣きたいときは泣き、ありのままの気持ちと向き合うことが大切です。
「こうしてあげればよかった」と後悔を感じるときも多々ありますが、自分を責めすぎてはストレスになってしまいます。

1人で受け止めきれない気持ちは、信頼できる友人や身内に話してみるのもおすすめです。
近しい人に話しにくい場合は、心理カウンセラーを頼るという手段もあります。

また、法要やお別れ会への出席が、気持ちの整理につながることもあります。
日々の生活を頑張り過ぎず、ご自身のペースで死別の悲しみをゆっくりと癒していきましょう。

なお、斎奉閣では、対話により心を癒すきっかけへ導く「グリーフケア」にも力を入れています。
専門知識をもった上級グリーフケア士が在籍しており、個別相談もご利用いただけます。
身近な人の死を乗り越える方法についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしましょう。

【関連記事】【1人で抱え込まないで】身近な人の死の乗り越え方|つらいときの相談先も

 

【50代で死別後】自分らしい一人暮らしに向けた3つのステップ

50代で死別後、自分らしい一人暮らしを送るために必要な3つのステップは以下のとおりです。

  1. 自分軸で生活を立て直す
  2. 自分の世界を広げる
  3. 老後に備える

もちろん、急いで生活を変えていこうとする必要はありません。
これからの生活について考えるのは、悲しみに十分向き合い「少しだけ前に進もうかな」と思えたときでよいでしょう。

 

ステップ①:自分軸で生活を立て直す

50代で死別後、自分らしい一人暮らしを送るためには「自分軸」で生活を立て直すことがポイントです。
自分軸とは「自分がどのようにしたいか」を基準に物事を選択する考え方です。

誰しも周囲から少なからず影響を受けており、選択の際には誰かの考えが反映されていることも珍しくありません。
これまでパートナーがいたことで、無意識のうちに控えていたことがある方もいるでしょう。
それらを少しずつ解放し新しい生活を構築していくことで、本来自分が大切にしたかった価値観やこれからの目標もみえてきます。

 

ステップ②:自分の世界を広げる

自分軸での新たな生活に踏み出せたら、今度は世界を広げてみることも大切です。
世界を広げる手段の例は、以下のとおりです。

  • 旅行で見たことのない景色を見る
  • 触れたことのない文化に触れる
  • 趣味をとおして新たな友人をつくる
  • 検定や資格取得に挑戦する など

新たな世界と体験は、自分の視野を広げてくれます。
価値観が変わったり目標が見つかったりと、50代からの一人暮らしを充実させるきっかけにもなるでしょう。
反対に、これまでも身近にあったものが改めて素晴らしいものだと気づくきっかけにもなります。
まずは何か1つ決めて、チャレンジしてみることをおすすめします。

 

ステップ③:老後に備える

50代で死別し一人暮らしになった場合、不安をできるだけ小さくして自分の人生を楽しむためには、老後への備えが欠かせません。
たとえば、50代のうちに老後の資金を工面しておけば、金銭的な不安は軽減します。
また、不要なものを処分して管理しやすいように整理することも備えのうちです。

このような人生の締めくくりに向けた行動を「終活」といい、近年では50代から始める方も増加しています。
ほかにも、終活では以下のようなことに取り組みます。

  • エンディングノートを書く
  • 遺言書を作成する
  • IDやパスワードを整理する
  • 葬儀会館や納骨先を検討する
  • 遺影に使う写真を用意する など

とくに、エンディングノートは、葬儀をあげる人が故人の情報や意志を把握できる大切なものです。
亡くなった後の希望だけでなく、延命治療や介護についても記載しておくことをおすすめします。

なお、斎奉閣では終活を始めたい方に向けた無料事前相談を実施しております。
不安軽減のためにも50代のうちから終活を進めておきたい方は、ぜひお問い合わせお待ちしております。
遺言書との違いをはじめ、エンディングノートについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

【関連記事】終活ノートとは?遺言書との違いや選び方を解説!保管時の注意点も

 

パートナーとの死別で一人暮らしとなった50代の方は

死別で一人暮らしとなった50代の方には、悲しみとともにさまざまな不安が押し寄せます。
ストレスが大きくなってしまい、体調に影響が出てしまうケースでは早めの対応が必要です。
死別の悲しみを1人で受け止めきれない場合は、信頼できる人や専門の相談先を頼ることも大切です。

斎奉閣では、悲しみを和らげ新たな生活を始めるため心のケアをサポートする「グリーフケア士」が在籍しています。
個別での対話や死別を経験された方との会を通じて、心を癒すお手伝いをいたします。

実際にグリーフケアを経て「気持ちを整理できた」「一歩踏み出せた」というお声もいただきました。
身近な人の死を少しずつ乗り越えたい方は、グリーフケアページをご覧のうえ、気軽にお問い合わせください。

 

まとめ:死別による50代の一人暮らしは周囲に遠慮なく相談を

死別による50代の一人暮らしでは、深い悲しみはもちろん、生活や老後に関する不安から強いストレスを感じてしまう方もいます。
悲しみや苦しみを打ち明けることで気持ちが少しだけ軽くなる場合もあるため、信頼できる人を頼りましょう。

なお、斎奉閣では、専門の知識をもったグリーフケア士が対話を通して、悲しみと向き合い心を癒すお手伝いをいたします。
無料で個別相談を実施しておりますので、悲しみが受け止めきれない方や死別後の一人暮らしにストレスを感じている方はぜひご相談ください。

グリーフケアとは

  • 食欲がない
  • 体がだるく疲れやすい
  • 理由もなく泣き出す
  • 大切な人の死を防げなかった自分に罪悪感を覚える
  • 人生がむなしく感じ、意味のないものに思える

このようなときにグリーフケア士をお頼りください

この記事の監修者

深田真毅(ふかだ まさき)津地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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