【一歩ずつ】恋人との死別から立ち直る方法|周囲ができるサポートも解説

公開:2025.06.19  更新:2025.07.17

【一歩ずつ】恋人との死別から立ち直る方法|周囲ができるサポートも解説

恋人との死別が訪れると深い悲しみにおそわれ、心身へ大きく影響します。
場合によっては悲しみによる心身の反応が強すぎてしまい、正常な回復過程をたどれないケースも少なくありません。

悲しみから立ち直るためには、ご自身だけでつらい気持ちを抱えないことが大切です。
とはいえ、「実際どのように心の痛みを癒せばよいのか」わからない方も多いでしょう。

この記事では、恋人との死別による悲しみから立ち直る方法を紹介します。
周囲の人ができるサポート方法や悲しみが長引く理由も解説するので、ぜひ参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

恋人との死別による悲しみが長引きやすい理由

恋人との死別は、とくに深い悲嘆反応(※)を起こします。
※大切な人を亡くしたとき心身に表れる、悲しみや無力感などの反応

通常、悲嘆反応は時間の経過とともに緩和されますが、恋人との死別では長引きやすい傾向にあります。
主な理由は、以下の3つです。

  1. 愛情があるうちに突然の別れが訪れる
  2. 葬儀や法要に参加しにくい
  3. 新しい恋愛に踏み出せない

それぞれの理由について解説します。
なお、大切な人を亡くしたときに起こりやすい変化を詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしましょう。

【関連記事】大切な人を亡くした方へ~悲しみに向き合い、気持ちの整理をつける方法~

 

理由①:愛情があるうちに突然の別れが訪れる

恋人との死別による悲しみが長引く最大の理由は、愛情があるうちに突然の別れが訪れることです。
一般的な離別の場合、多くは愛情が薄れる過程を経ての別れとなり、心の準備や気持ちの切り替えが可能です。
しかし、死別では前触れなく突然別れが訪れるケースも少なくありません。

愛情が深いままでの別れは、現実の受け入れ自体が困難で、強い悲嘆反応が長期間続く恐れがあります。
その結果、心身を著しく消耗し、うつ病などの精神疾患を引き起こすリスクが高まってしまいます。
恋人との死別による深い悲しみに対しては、適切なケアが重要な意味を持つでしょう。

 

理由②:葬儀や法要に参加しにくい

恋人との死別による悲しみが長引く理由として、葬儀や法要に参加しにくい点も挙げられます。
血縁関係にあるご家族とは異なり、恋人は葬儀や法要への参加を制限されるケースも少なくありません。
その結果、別れの儀式を経験できず、悲しみを共有できる場が失われてしまいます。

別れの儀式に参加できないことは、気持ちの区切りをつける機会喪失にもつながります。
また、お墓の場所もわからず、「もしかしたら、まだどこかにいるのでは」と現実逃避が長引く恐れもあるでしょう。

 

理由③:新しい恋愛に踏み出せない

新しい恋愛に踏み出せないことも、恋人との死別で悲しみが長引く理由の1つです。
愛情がある段階での別れや葬儀への参加困難な状況によって、気持ちに区切りをつけにくくなります。

気持ちの整理がつけられないままでは、恋愛で次のステップに進むのが困難です。
さらに、「恋人に悪い」「また失うのが怖い」などの罪悪感や恐怖感も心理的な障壁となります。

このような感情が起こるのは自然ですが、長期間ご自身を責め続けてしまうと、悲嘆からの回復を遅らせます。
新しい出会いは生きる希望を与えてくれる大切な機会となることを、今すぐ受け入れるのは難しいとしても、心の片隅に置いておきましょう。

 

恋人との死別から少しずつ立ち直る方法

恋人との死別から少しずつ立ち直るには、以下の方法が有効です。

  • 感情を表出する
  • 過度な自責を抑える
  • 信頼できる人に気持ちを話す
  • 別れの儀式をする
  • 日常生活を無理せず過ごす

悲しみを表出せずに蓋をすれば、恋人との死別という現実を受け入れられず、健全な悲嘆のプロセスが踏めません。
ご自身を責めずに、信頼できる人に悲しみを打ち明けて、心身の負担を軽減しましょう。

また、日常生活では無理をせず、心身を労わることが回復への一歩です。
身近な人の死による悲しみの乗り越え方や、相談できる場所を詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

【関連記事】【1人で抱え込まないで】身近な人の死の乗り越え方|つらいときの相談先も

 

恋人と死別した方に対して周囲ができるサポート

恋人と死別した方が悲しみから立ち直る過程では、周囲のサポートが必須です。
主なサポート内容は、以下の3つです。

  1. 話を傾聴する
  2. そっと見守る・寄り添う
  3. 相談先を紹介する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

サポート①:話を傾聴する

恋人と死別した方へのサポートとして大切なのは、話を傾聴することです。
悲しみを受け入れて前に進むには気持ちを表出できる場が必要となり、それが回復への第一歩となります。

また、話を傾聴する際は、「共感する姿勢」が大切です。
アドバイスしたり励ましたりするのではなく、話を聞いて相手の感情をそのまま受け入れる姿勢が必要です。
ただし、以下のような言葉は悲しみを増強させる恐れがあります。

  • 罪悪感を増長させる言葉
  • 強くなれと励ます言葉
  • 感情を抑制する言葉 など

たとえば、「あなたがしっかりしないと」や「泣いてばかりじゃ」などのような言葉は、恋人との死別で悲しむ方を傷つけかねません。
「つらいよね」といった共感の言葉を贈り、相手の感情に寄り添う姿勢を示しましょう。

 

サポート②:そっと見守る・寄り添う

恋人と死別した方を、そっと見守る・寄り添うことも周囲ができるサポートの1つです。
悲しみに暮れる時期には、ただそばで見守ってくれる存在が大きな支えになります。
以下は、死別直後に支えとなった周囲の反応に関する事例です。

  • 仲のよい友人が、ただそっと見守ってくれた
  • 会社の同僚が一緒に帰ってくれて、さりげなく気を配ってくれた
  • 葬儀会社のスタッフが気持ちに寄り添い、温かく対応してくれた

上記のような配慮は、言葉以上に「心配している」というメッセージを伝えられます。
気持ちのこもった見守りや寄り添いは、恋人との死別による悲しみの中にいる方にとって、安心できる拠りどころとなるでしょう。

引用元:NPO法人自殺対策支援センターライフリンク|【第四章】自死遺族の実情

 

サポート③:相談先を紹介する

恋人との死別による悲しみは強い悲嘆反応となり、専門家による支援が必要なケースもあります。
以下のように適切な相談先を紹介することも、周囲ができるサポート方法の1つです。

  • 心療内科などの医療機関
  • 自治体・官公庁の相談窓口
  • グリーフケアの専門家

上記のような窓口に相談すれば、専門家による支援が受けられて、悲しみから回復する過程がスムーズになるでしょう。

 

恋人との死別で悲しみがあふれてやまない方は

恋人との死別は深い悲しみをもたらしますが、適切なサポートを受ければ、少しずつ日常生活を取り戻すことが可能です。
このような回復過程では専門家によるサポートが大きな支えとなり、支援は葬儀社でも受けられます。

斎奉閣は、三重県内で葬儀施行数No.1(※)の実績を誇る地域密着の斎場であり、グリーフケア士の育成にも注力しています。
※当社調べ/2024年1月~12月の四日市市、いなべ市、東員町、桑名市、菰野町、亀山市、津市、名張市、伊賀市内の斎奉閣・和ごごろ23会館合計葬儀施行数

グリーフケア士とは、大切な人との別れに苦しむ方が、新たな人生の意味を見つけられるよう支援する専門家です。
斎奉閣では、三重県初となる上級グリーフケア士を含めた5名のグリーフケア士が、恋人との死別で悲しむ方の気持ちに寄り添います。

さらに、同じ経験を持つ女性限定の交流会も開催しており、新しく一歩を踏み出す環境作りに努めています。
恋人との死別による悲しみから前に進む準備をしたい方は、グリーフケアページをご覧のうえ、ぜひ一度お問い合わせください。

 

まとめ:恋人との死別による悲しみを癒すには周囲のサポートが必須

恋人のようにかけがえのない存在との死別は、心に深い傷を残す体験です。
悲しみに向き合い乗り越えるには、周囲のサポートが必須です。

斎奉閣では、グリーフケア士が持つ専門的な知識と経験を活かし、つらい気持ちを抱えている方の回復に寄り添います。
恋人との死別による悲しみに向き合い、一歩を踏み出したい方は、ぜひグリーフケアページをご覧ください。

グリーフケアとは

  • 食欲がない
  • 体がだるく疲れやすい
  • 理由もなく泣き出す
  • 大切な人の死を防げなかった自分に罪悪感を覚える
  • 人生がむなしく感じ、意味のないものに思える

このようなときにグリーフケア士をお頼りください

この記事の監修者

森山修平(もりやま しゅうへい)鈴鹿地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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