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久居斎奉閣

最後の贈り物に込められた想い

公開:2025.09.13

N家のおじいさまは、釣りと潮干狩りをこよなく愛された、優しい方でした。捕った魚や採った貝を、ご家族やご友人に分けてあげることが大好きで、その笑顔は周囲の皆さまをあたたかい気持ちにしていました。

ご逝去の日も、朝から潮干狩りに出かけられ、最後に手にされたのは、とても立派で美しいハマグリでした。その貝は、お孫さまたちにより大切に調理され、皆でおいしくいただいた後、残った大きな貝殻はおじいさまの祭壇に供えられました。

私から「お孫さま方のお名前や感謝の言葉を、その貝殻に書いてお供えしてはどうでしょうか」とご提案したところ、ご遺族も快く受け入れてくださいました。通夜の後、お孫さまたちは楽しそうに名前を書き入れ、それぞれの想いを込めた貝殻を祭壇へと供えました。その際、他の貝殻を手に取り「形見として大切にします」と話すお孫さまたちの姿が、とても印象的でした。

 

生前に直接ご縁のなかった私ども葬儀スタッフも、この時間を共にさせていただいたことで、おじいさまの優しさやご家族の絆の深さを感じることができました。N家の皆さまのお手伝いをさせていただけたことに、心より感謝申し上げます。

2025年9月10日 N家様(担当:近田)