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東員斎奉閣

大好きだったお花に囲まれたお別れ会

公開:2026.02.07

うなぎがお好きだったという、ささやかなエピソードが印象に残る故人様。日常の中の小さな楽しみを大切にされ、穏やかに人生を歩まれてきた方でした。お話を伺いますと、多くを語らずともその場にいるだけで空気がやわらぐような存在で、周囲の方々にとって自然と寄り添ってくれる、そんなお人柄だったと感じました。

 

ご家族様にとって故人様は、「とても穏やかで、空気のようにいつもいてくれた。いないと困る存在」でした。その言葉どおり、特別なことをしなくても、そこにいるだけで家族の暮らしを支えてくれる、かけがえのない存在だったのでしょう。ご家族様は、「富士山に一緒に登りたかった。いつか富士山の見える所に住みたいねと話していた」と、叶わなかった夢を静かに語ってくださいました。その想いには、これからも一緒に時間を重ねていくはずだった未来への、深い想いがにじんでいました。

お葬式にあたり、ご家族様からは「お花でいっぱいにしたい」というご希望がありました。感謝・親愛という花言葉を持ち、故人様がお好きだった黄色のフリージアの花束を用意し、祭壇はトルコ桔梗などでかわいらしく仕上げてほしいとのことでした。献花も、永遠の愛という花言葉を持つトルコ桔梗でご用意することになりました。

 

私は、故人様が病気で入院されていたことや、故人様に対する今のお気持ちをお聞きし、その想いを曲にするオリジナル楽曲「ラシメロ~らしいメロディ~」をご提案しました。また、うなぎがお好きだったと伺い、お供えとしてご用意し、最期に柩へと納めさせていただきました。ご提案に対し、ラシメロをお聴きになったご家族様は、故人様に「聞かせたかったなぁ」と静かに言葉をこぼされました。また、「少し話した事だったのに覚えていてもらってありがとう」と、感謝のお言葉もいただきました。

打ち合わせの中で、私が「奥様をお好きでしたか?」とお聞きした際、「よくささいな喧嘩をしていたけど、好き」と照れたように話された喪主様の姿が、今も心に残っています。短い言葉の中に、長年連れ添ってきたご夫婦の絆と温もりが感じられました。

 

式場には、黄色のフリージアとトルコ桔梗がやさしく咲き誇り、故人様を囲むように並びました。花の香りに包まれた空間は、悲しみだけでなく、感謝と愛情が静かに満ちているようでした。言葉は多くなくとも、その場に流れる空気から、故人様がどれほど大切に思われていたかが伝わってきました。

ご葬儀を終えた後、「全部終わるまではいろいろやることがあって落ち着かないね」とおっしゃっていた喪主様。そのお言葉を伺いながら、どうかこれからは少しずつでも心と体を休めていただけたらと思いました。

担当者として、この大切なお別れの場に立ち会わせていただけたことに、心より感謝申し上げます。黄色のフリージアに託された感謝と親愛の想いが、これからもご家族様の心の中で、やさしく咲き続けることを願っております。

2026年2月1日 M家様(担当:石田)