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河芸斎奉閣

子供、孫、ひ孫、家族みんなから愛されて、満面の笑みのおじいちゃん

公開:2026.02.17

ご家族様にとって故人様は、とても元気で頼りになるお父さん、おじいちゃんでした。二年ほど前に奥様を亡くされてからも、家のことを積極的にご自身でこなし、日々を丁寧に過ごされていたそうです。その姿を見て、ご家族様は「まだまだ元気でいてくれる」と、自然と安心されていたのではないでしょうか。ご自身が90歳をこえてからも、「俺は100歳まで生きるでな!」とよく口にされていたそうです。ですが、昨年の秋頃から「100歳まで生きるのは無理やのう」と、少し元気をなくされたご様子だったそうです。

完成した遺影写真の前に立たれた喪主様は、「こんなに笑っている顔みたことないなぁ」「ひ孫効果やな」と、少し驚いたように、そして嬉しそうにお話しくださいました。この写真は、ひ孫様が遊びに来られた際に撮影された一枚でした。故人様とひ孫様お二人が笑顔で並んでいて、ひ孫様との時間を心から喜ばれていた故人様のお気持ちが、そのまま写し出されているようでした。

通夜の前には、お孫様がお相撲さんのお人形を用意して来られました。このお人形は、「おじいちゃんが相撲が好きだったから、何かお棺に入れてあげたいな」と考え、色々とお店をまわったけれど、良いものが見つからなかったそうです。そこで、なんとインターネットで探し、手配されたということを教えていただきました。今回のお葬儀はたまたまですが、亡くなってからお通夜までの日にちが空いたことが功を奏し、「何とか間に合って良かった」とおっしゃってみえました。そのお気持ちを大切に、そっと祭壇の笑顔のお写真の近くに飾らせていただきました。

通夜の後、お棺まわりでご家族様とお話をしていた際、次男様から「大相撲のカレンダーを入れてあげたんやわ」というお声がありました。さらにお話をお聞きすると、大相撲のカレンダーは今年が初めてのことだそうです。知り合いから、年が明けてもまだカレンダーが残っているから、と声をかけてもらい、いただいたそうです。ただ、1月下旬にもらったため、自宅に掛けることができず、少し残念そうでした。「ほんとに大相撲のカレンダーなんて初めてやったけど、何かあったんやなぁ」としみじみとおっしゃっていました。

このお話をした後、「そういえば、お棺の中でお相撲さんの写真を見たなぁ」と思い出しました。翌朝、控室に伺い、喪主様に「お棺の中から相撲のカレンダーを出して良いですか?皆様に、昨日お話していたカレンダーをご覧いただきたいのです」と承諾を得て、式場に飾りました。

その後、次男様が来館され、祭壇前に立たれた瞬間、「あっ、出してくれたんや!」と声を上げられました。すぐに目に入った相撲のカレンダーをご覧になり、表情を和らげられたお姿が、とても印象的でした。

通夜の後のお話でもうひとつ、私が「故人様の好きな食べ物をお棺に入れる方もいらっしゃしますよ」とお伝えしました。喪主様は「えっ、生ものなんて入れて良いの?」と驚かれていましたが、この会話がきっかけとなり、お孫様が「うなぎを買ってくるで、明日入れてあげよ」となりました。翌日、お孫様が来館されたその手には、スーパーのビニール袋に入ったうなぎがありました。「3軒まわってやっとあった。やっぱ国産じゃないとあかんし、三河一色産が好きって言ってたから」「家に着いたら11時こえてたわ」と。大変だったけど、なんとか見つけてやったぞ!という達成感、満足感、がしっかりとお顔にあらわれていました。

 

10名ほどの家族葬でしたが、お子様、お孫様、ひ孫様が集まり、「おじいちゃんは相撲好きやったな」「これは喜んどるやろ」など、自然と会話が生まれていました。悲しみの中にありながらも、思い出を語り合うご家族様の表情には、穏やかな笑顔が浮かんでおり、深い絆を感じるひとときでした。

ご葬儀を終えて、私は、ご家族様が故人様を想い、ひとつひとつの時間を大切に過ごされているお姿が、何より心に残っています。特別な演出ではなく、相撲や笑顔、そして語られる思い出の中に、故人様らしさが自然とあふれていました。その場に立ち会わせていただけたこと、そして大切なお別れの時間をお任せいただけたことに、担当者として深い感謝の気持ちでいっぱいです。ご家族様の想いに寄り添いながらお手伝いできたこのご葬儀は、私にとっても忘れることのできない、大切なご縁となりました。

2026年2月3日 中條家様(担当:山本)