和ごころ末広
家族葬
最期の展覧会
公開:2022.02.08
私が担当させていただきました梅澤家様の家族葬についてご紹介します。 ご葬儀のお打合せのために梅澤様のご自宅へお伺いした時のことです。 玄関を開けるや否や、廊下や部屋の至る所に、美術館や画廊で展示されているような大きく立派な絵画作品が飾られていて、その素晴らしい作品の数々に私は目を奪われました。 「とても素晴らしい趣味をお持ちの方がいるな…もしかしたら絵画収集が趣味の故人様だったのかも!?」と思い私がご家族に尋ねてみると、 「絵画収集はしていなかったのですが、飾られている絵は全て自分で描いてたんですよ。」 「ちなみに、絵を習い始めたのは60歳からなのでそれまで全然絵なんて描いたことなかったんです。」 この衝撃の真実に私がどれだけ驚いたか筆舌に尽くし難く、ご家族もそれを見て笑われていました。その後のお打合せでは、もちろん葬儀で絵画を飾る提案をさせていただきご家族も快諾。ではどの絵画を飾りたいか…ご家族様の意見は様々ありましたが、故人様の旦那様である喪主様はずっと心に決めていたものが2点あり、それを飾ることになりました。 「思った通り会場の雰囲気に合ってるな!」と祭壇の両脇に並んだ絵画を誇らしげにご覧になって満足そうにされていた喪主様。長く連れ添ってきたからこそ作品の特徴を捉え、イメージ通り会場にとても調和しておりました。微笑むご遺影写真とともに並ぶ絵画をご覧になり、目に涙を浮かべるご家族の姿を見て、私自身も熱いものがこみ上げてきました。 これからも故人様の最期の旅立ちを輝かしく送れるような感動葬儀を提案できるよう努めていきます。 2022年1月22日 梅澤家様(担当:道内)