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名張斎奉閣

家族葬

~青空に舞うたくさんの思い出に乾杯~

公開:2025.03.21

 M家様のご葬儀は、故人様の人生や趣味を表現し、温かく感動的な時間となりました。

 故人様らしさを大切に…という気持ちから、お部屋には故人様の人柄と生きた証が感じられる品々が飾られました。故人様が一つ一つ手作りされた凧。竹で骨組みを作り、新聞紙やカレンダーを使って仕上げられた凧は、まるで空を舞っているかのようにお部屋に4枚あげられました。

特に「竜の絵柄」の凧は、故人様のために縁起のよさを込めて選ばれたものです。

地域の小学生にも凧作りを教え、「たこのおっちゃん」と多くの地域のお子さんたちから親しまれていました。

また、趣味だった船のプラモデルもたくさん自宅にあったとお聞きしました。故人様は船を愛し、夫婦で船舶免許を取得。その後船を購入し、その船の名前には夫婦お二人の名前から「達幸号(たつゆきごう)」と命名されたそうです。その船に乗りお弁当を食べながら、とても良いひと時を過ごされたそうです。

ご葬儀では、故人様が好まれていたうなぎ・マグロのお刺身・ウニなどもお供えし、好きだった味を思い出しながら、ご家族の皆様より故人様に感謝の気持ちを伝えました。

そして、私からは故人様が生前とても好まれていたアサヒスーパードライのビールを、紙粘土と紙コップで再現させていただき、ご家族の方へサプライズでお渡しいたしました。

故人様が「手作り」を大切にされていたことをお聞きしておりましたので、何かお手伝いをさせていただきたいと思い、心を込めて作らせていただきました。ご家族の方から「きっと故人も喜んでいる、本当にありがとうございます」とお言葉をいただき、私も胸が熱くなりました。

故人様は手先が器用で、凧作りのほかにも将棋や囲碁、麻雀など多彩な趣味を楽しまれていたことから、「好きなことはとことん追求する」そんな生き方が多くの方の心に残っています。

故人様の人生と温かい人柄が伝わる、心に残る葬儀となりました。手作りの温もりと思い出を大切にする姿勢が、多くの方々の心に深く刻まれたことでしょう。

たくさんの感謝とご家族の温かい想い、そして最後は故人様を笑顔でお送りいただけたことは、私にとっても、とても感動的でした。この気持ちを大切にし、ご家族の想いを全力でカタチにできるよう、今後もご担当させていただきます。

2025年3月10日 M家様(担当:兼本)