津北斎奉閣
阪神タイガースを愛し、声援を胸に旅立たれた日
「タイガースファンで、ビールとポテトチップスが大好きな人だったんです」。
ご家族様の言葉が、故人様の人柄を物語っていました。

故人様は熱心な阪神タイガースのファンで、甲子園に足を運ぶことを何よりの楽しみにされていた方でした。残念ながら、晩年は病に倒れ、闘病生活を送られていましたが、その間も応援の気持ちは変わらなかったといいます。
ご家族様にとって、故人様は家族を笑顔にしてくれる存在でした。喪主である奥様が懐かしそうに語ってくださったのは、まだ子どもたちが小さかった頃の思い出。「家族で甲子園に行っても、子どもの世話は私に任せて、自分はビール片手にご機嫌で応援していたんです」と、微笑みながらお話しくださった姿が印象的でした。

そんな故人様の“らしさ”を大切にしたいという想いが、ご葬儀の準備の中でもにじみ出ていました。お通夜の日、ご家族の皆様が語られていたのは「応援歌を流して送り出そうか」というお話。私はその会話をそっと聞き、「流すことは可能ですよ、ぜひそうしましょう」とお声がけいたしました。
ご葬儀当日、あらためて喪主様に「応援歌のBGMはご用意されましたか?」とお尋ねすると、「もうやめておこうかと思って…」と少し迷われているご様子。そこで、「もしよければ、お話に出ていたあの曲を式場で流したり、ジェット風船を飛ばしてみませんか?」とご提案いたしました。
ご家族様からは「いいんですか?ジェット風船とかも用意してないですが…」と驚きの反応がありましたが、「喜んでいただけるかと思い、用意してあります!」とお伝えすると、とても嬉しそうな表情を見せてくださいました。
式中に流れたあの応援歌のメロディーとともに、高く舞い上がるジェット風船。その光景に、ご参列の皆様からも「アレ(ジェット風船をとばしたこと)、よかったなー」と感嘆の声が上がりました。ご家族様からも「本当にありがとうございます」と、あたたかいお言葉をいただきました。

葬儀を終えた後、私はご家族様からいただいた感謝の言葉がとても嬉しく、心に深く残っています。ご葬儀という大切な時間を共にさせていただけたことに、心より感謝申し上げます。このたびは大切なご縁を本当にありがとうございました。
2026年1月9日 M家様(担当:谷口)