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白子斎奉閣

参列の皆様も驚かれた見事な作品たち

公開:2026.03.09

トールペイントや裁縫を趣味とされ、日々の楽しみにビールを嗜み、秋になると登場する目玉焼きが入った期間限定バーガーを心待ちにしておられた故人様。手先がとても器用で、その作品は「趣味」という言葉では収まりきらないほどの出来栄えでした。

ご家族様にとって故人様は、しっかり者で強い人。どんな時も家族を支えてくれる存在であり、細やかな手仕事で周囲を驚かせる器用な方でもありました。毎年ご家族皆様で旅行に出かけるのが恒例で、中でも京都・嵐山で食べた湯豆腐が「味がしなくて笑った」という思い出は、今もなお語り草になっているそうです。何気ない出来事さえも笑い合える、そんな温かなご家族の時間が積み重ねられてきました。

 

ご葬儀にあたり、私は故人様が制作されたお洋服や絵画を会館に飾ることをご提案いたしました。ご家族様は大変喜んでくださり、式場にはトールペイントや絵画、手作りのお洋服が丁寧に並べられました。まるで小さな作品展のような空間が広がり、故人様の歩んでこられた日々が静かに語りかけてくるようでした。

  

会場に展示された作品をご覧になった参列者様が、喪主様へ「どこかで買ってきたの?」とお尋ねになる場面がありました。喪主様が「違いますよ、故人の趣味(トールペイント、絵画製作、裁縫)で作った作品です。」とお答えになると、参列者様は驚かれ、「本当~?葬儀終わったら、この絵持って帰っていい?」と笑顔でおっしゃって見えました。思わずそう口にしてしまうほどの完成度に、会場には驚きと温かな笑顔が広がりました。

棺の上には、ポテトやたばこがそっと手向けられていました。私は「棺の上にポテトやたばこがありますが、故人様がお好きだったものですか?」とお尋ねしました。すると喪主様は「秋だけ味わえる、あの期間限定バーガーが好きだったんですけどね・・・」と懐かしむようにお話しくださいました。私が「そのバーガーは季節柄難しいですね」と申し上げると、喪主様は「それで代わりのポテトなどで許していただこうと」と、はにかみながら仰られました。

 

叶うことなら大好きだったものをそのまま持たせてあげたい――そのお気持ちが伝わるやりとりに、故人様を想うご家族の優しさとユーモアがにじんでいました。静かな中にも、ふっと日常の温もりを感じる瞬間でした。

ご葬儀を終え、改めて作品を拝見しながら、私は故人様が遺されたものの大きさを感じておりました。それは形ある作品だけではなく、ご家族やご友人の心に刻まれた数々の思い出と、笑顔でつながる確かな絆です。このたび大切なお見送りのお手伝いをさせていただけましたことに、心より感謝申し上げます。

2026年2月4日 O家様(担当:岡﨑)