笹川斎奉閣
花を愛し、家族に囲まれて歩んだ99年の人生~子どもたちの折り紙メッセージに包まれたあたたかな家族葬~

99歳でお亡くなりになられた故人様は、ご主人を早くに亡くされた後も、ご家族に囲まれながら穏やかに日々を過ごされてきた方でした。長い年月を重ねながらも、いつもやさしく、ご家族を温かく見守ってこられた存在でした。
ご家族様にとって故人様は、長年そばで支えてくれた大切な方です。悲しみの中でも、故人様らしい温かな雰囲気で送り出してあげたいという想いが、ご家族の中にありました。

故人様はおまんじゅうやお茶がお好きで、ご家族様はその思い出を大切にされていました。お別れの際には、お好きだったおまんじゅうとお茶をお棺へ納められ、故人様との思い出をそっと偲ぶ時間が流れていました。
また、故人様はお花がとてもお好きだったそうです。そのため式場は、明るく、ピンクを基調とした華やかな花々に囲まれた空間となりました。やわらかな色合いの花々に包まれた祭壇は、まるで故人様の優しい人柄を映し出しているかのようでした。

そしてお別れの時間には、小さな子どもたちが心を込めて折った折り紙が用意されていました。色とりどりの折り紙には、一生懸命書いたメッセージも添えられており、その一枚一枚に純粋な想いが込められていました。小さな手で折られた折り紙と、そこに記された言葉からは、故人様への感謝や「大好き」というまっすぐな気持ちが伝わってきました。ご家族様はその折り紙をそっとお棺の中へ納められ、子どもたちの想いも一緒に故人様のもとへ届けられていました。

ご家族様からは「家族葬なので、家族皆で温かく見送りたい」というお気持ちがありました。特に喪主様はお孫様で、初めて喪主を務められることへの不安を抱えておられました。右も左も分からない中で大切な役目を担うことに、戸惑いも大きかったことと思います。
そこで私は、喪主様やご家族様の不安が少しでも和らぐよう、葬儀の流れや準備について一つひとつ丁寧にご説明しながらサポートさせていただきました。大切なお別れの時間を、安心して迎えていただけるよう心を込めてお手伝いさせていただきました。
式場では、ご家族様が寄り添いながら静かに手を合わせ、花々と折り紙に囲まれた中で、故人様との最後の時間を過ごされていました。悲しみの中にも、世代を超えて受け継がれるご家族様の温かな絆が感じられる、穏やかなお見送りの時間となりました。
このご葬儀を通して、ご家族様の深い想いと故人様への感謝のお気持ちに触れさせていただきました。小さな子どもたちが心を込めて折られた折り紙に託された想いもまた、ご家族様の絆を象徴するもののように感じられます。大切なお見送りのお手伝いをさせていただけたことに、心より感謝申し上げます。故人様が歩まれた99年の人生が、ご家族様の温かな記憶の中で、これからも大切に語り継がれていくことを願っております。
2026年3月13日 S家様(担当:近藤)