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鈴鹿中央斎奉閣

ご家族5人の想いがひとつになったお見送り

公開:2026.03.22

故人様は、カメラや釣りを趣味にされ、身近な風景や大切な時間を慈しむように暮らしてこられた方でした。とりわけカメラは、ご本人らしさを語るうえで欠かせないものであり、愛用の品を手にしたお写真からは、飾らない自然なお人柄がそのまま伝わってくるようでした。静かなまなざしの奥に、日々の何気ない瞬間を大切に切り取ってこられた人生の温もりが感じられました。

 

ご葬儀にあたり、ご家族様からは「お寺様など宗教者を呼ばないで故人を送ることはできますか?」とのご依頼がありました。故人様らしいかたちで、気持ちを込めてお見送りをしたいというご家族様の率直なお考えが伝わってまいりました。そのお気持ちを受け、私は、故人様の趣味やご家族様のつながりがより感じられるご提案を大切にいたしました。

 

遺影に使う写真をお預かりした際、愛用のカメラを下げておられる普段の姿を写したお写真が印象に残りました。そこで、カメラメーカーのひもも含めてそのままのお姿が伝わるような遺影にしてみてはどうかとご提案しました。つくり込みすぎず、故人様の空気感がにじむような一枚にすることで、ご家族様にも「その人らしい」と感じていただけるのではないかと思ったからです。会場に飾られた遺影からは、故人様が愛してこられた趣味と人生が、そっとその場に息づいているようでした。

さらに、撮影や釣りに出かける際にいつも愛用されていた帽子もお飾りし、ご家族様にとっても故人様らしさをあらためて感じられるものとなりました。愛用の品がそっと寄り添う空間には、故人様がいつも通りのやさしい姿でそこにおられるような、あたたかな空気が流れていました。

 

さらに、故人様を含めた5人家族であったことを伺い、お別れの際には会符(えふ)をそれぞれのお名前でお作りし、皆様が同じ想いを手元に持って送り出せるようにしてはどうかとご提案いたしました。

その提案に対し、ご家族様からは「自然ですごく良い。家族みんなで同じもの持てるな」とのお言葉をいただきました。故人様を想う気持ちが、ご家族皆様の中でひとつにつながった瞬間だったように思います。その方らしさとご家族の絆を丁寧に形にしていくことの大切さを、あらためて感じました。

お別れの場面では、会符をお棺に納める際、ご家族皆様がそれぞれのお顔を見合わせ、言葉を交わしながら大切に入れておられるお姿がとても印象的でした。一つひとつのしぐさに、これまで共に過ごしてこられた時間の重みと、故人様への深い想いが表れていました。宗教者をお呼びしないかたちであっても、その場にはたしかに祈りがあり、ご家族5人の心が静かに寄り添うお見送りの時間が流れていました。ご家族様が同じ想いを胸に、同じ品を手にして故人様を見送る光景は、とてもやさしく、忘れがたいものでした。

故人様らしさを大切にされたあたたかなお見送りに携わらせていただけたこと、そしてK様ご家族の担当を務めることができたことに、心より感謝しております。

2026年3月14日 K家様(担当:中島)