趣味は仕事

86歳のお父様のお葬式。奥様とお嬢様とのお打合せの中で、「式場の入り口が少し寂しいね」というお話に。「思い出の写真などを飾りましょうか？」とお伝えしたところ「父は写真がそんなに好きではなかったし、いい写真がないかも。」とお嬢様。「それでは趣味のものを飾りましょう。」とご提案したところ「特にこれといって趣味はありませんでしたが、父は仕事が趣味と言っていい程、仕事が好きでたまらない人でした。」とのこと。奥様含め打合せに居合わせた親戚の方々も全会一致のご意見だったため笑いの絶えない打合せとなりました。 お仕事はお茶を作っていたそうで農林水産省から表彰されるほどの腕前だったそうです。その際に頂いた表彰状と故人様が丹精込めて作ったお茶、茶器を準備して頂き、式場前に飾らせて頂きました。

雑談の中でお酒が好きということがわかり、好きなお酒を伺ったところ「いつも決まった酒屋さんでその時の旬のお酒をプレゼントしていたの」とお嬢様。最後は地元の銘酒を呑みたかったに違いないと「鈴鹿川」をご準備させて頂きました。 ご親戚様が通夜終了後、式場入り口に飾らせて頂いた故人様の名品のお茶、好きなお酒の前で懐かしそうに思い出話をされていた姿が印象的でした。

2019年5月17日　A様（担当：深田）