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河芸斎奉閣

家族葬

たくさんの愛情をありがとう

公開:2019.06.01

メッセージボードに入れる思い出の写真をお預かりする時に、喪主の奥様から「これも一緒に飾って欲しいんです。」と写真をお預かりしました。故人様が施設入居時、お誕生日などで施設の方が撮影してくださった写真と、ご本人様が描かれた絵をメモリアル台の横に飾りました。 故人様を自宅から会館へお連れする際に、喪主様の奥様が掛け軸を手にしていました。「これをお棺に入れてあげたいの。」と。その掛け軸のことをお伺いすると、故人様がお友達と一緒にお遍路さん、四国八十八箇所をすべてまわり集めた御朱印を転写した掛け軸ということでした。それを聞いた私は「これはぜひご参列の皆様に見て頂きたい。せっかくであれば、式場の前、祭壇のすぐそばに飾りたい。」と強く思いました。そこで、実際に祭壇の横に飾って、喪主様、奥様にご覧いただきました。しかしながら、喪家の宗派は真宗大谷派、お遍路さんとは宗派が異なるため、お二人にそのことをご説明し、「私からご寺院に確認、お願いしてみます。」とお伝えしました。その後、お通夜の前にご寺院にお願いしたところ、ご快諾をいただきました。すぐにお二人にお伝えすると、とても喜んでいただけました。「無理ならメモリアル台まわりで良いですよ。」と事前におっしゃっていただいたのですが、祭壇のすぐ横でとても目立つように飾り付けした掛け軸を再度ご覧いただいき、とても満足されていらっしゃいました。 喪主様の奥様から、「お棺に入れて欲しいとおばあちゃんに言われていたので、お話したのだけれど、あんな風に飾ってもらって、本当にありがとう。おばあちゃんも喜んでいると思うわ。」というお言葉をいただき私自身もとても嬉しくなりました。葬儀中、お花でお別れしていただく際に、喪家様はもちろんですが、ご参列の皆様が涙され「おばあちゃんありがとう。」とおっしゃっており、私は、「故人様はみんなからとても愛されていらっしゃったんだ。それは、故人様がみんなにたくさんの愛情を送っていたからなのだろう。」と感じました。

2019年5月29日 Y様(担当:山本)