久居斎奉閣
一般葬
喪主の本当の想い
公開:2019.10.06
103歳で亡くなられた故人様。亡くなる前までお元気に過ごされていらっしゃいました。生前100歳を越えられた際に親族や施設の方々から、長寿お祝いの写真やメッセージ入りの色紙などたくさんいただいたものがあるということで、ぜひ葬儀の式場で飾ってほしいという故人様の要望がありました。
また故人様が歌を歌ったり遊びを楽しんでいる動画(DVD)があると喪主様からお話をいただき、このDVDもぜひ流してほしいという要望がありましたので他の展示品とともに、参列の方々にご覧いただきました。
長寿のお祝いや故人様の声も聞こえる動画を親族・参列の方々はとても微笑ましく懐かしんでご覧になられていました。喪主様も親族の皆様もその思い出のコーナーをとても喜んでいらっしゃいました。そんな喪主様から告別式のご挨拶でこんな一言がありました。「葬式ではありますが、100歳を越えると大往生でお祝いみたいなものですよね、と言われます。が、僕は悲しい、とても悲しいんです。」と胸の内を語られました。それまで出されなかった喪主様にしか感じることの出来ない悲しみの感情を聞き、私はハッとさせられました。いくつになっても遺族にとっての悲しみは深いものであると改めて気づかされたご葬儀でした。
2019年8月8日 横山様(担当:村田)