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感動葬儀レポートFuneral-report
亀山斎奉閣

父の思い

私が喪家様とお会いしたのはお通夜の日の朝、打ち合わせの為にご自宅にお伺いしたときでした。
私がご自宅に上がらせていただくと、さっそく「遺影はこれにしようと思うんやけど、どうかな?」と言いながら写真をみせてくれました。
私は写真を見ながら「良い表情をされていますし、写真のピントもきれいなので問題ないですね。ただ、気になるところが1つあります。ネクタイの色が明るくお祝い事のように感じます。
ネクタイの色だけ修正をすることはできますがどうされますか?」とお尋ねしました。すると「やっぱりそうですよね・・・。」と表情が少し曇ったように感じました。
喪家様に「このネクタイは何か思い入れのあるものですか?」とお伺いしたところ「実は故人は生前、消防団に入っておりまして、その制服なんです。」とおっしゃいました。
私はその言葉を聞いて先ほどの提案を訂正し、「このままのお写真で遺影を作成しましょう。」とお伝えしました。
その後、喪家様にお話をお伺いしたところ、故人様の意向で消防団員として送ってほしいという思いがありました。
故人様は本業もありながら、長年消防団員として地域に根付いた活動をされていました。その活動は表彰をされるほどでした。
そんな話を聞いた私は「なおさら写真はこのままで行きましょう。あとはご参列いただいた方に消防団の制服とわかっていただけるように式場に飾りましょう。」と提案し、式場の入り口に制服やネクタイなどを飾っていただきました。

葬儀の最後に喪家様より「沢山の方々に消防団員として見送っていただき、故人は喜んでくれていると思います。」というお言葉をいただきました。
大切な方を亡くされ、悲しみの中にも関わらず「ありがとう」と仰っていただきました。
皆様にとって大切な時間に立ち会わせていただき、ありがとうございました。

 

2021年8月27日 喪家様(担当:村田)