「終活」の意味や目的とは?始めるタイミングや最低限やるべきことを解説

公開:2024.08.08

「終活」の意味や目的とは?始めるタイミングや最低限やるべきことを解説

終活とは、人生の最期をより良い形で迎えるための活動です。
葬儀やお墓などを準備するだけではなく、自分の人生を見つめ直し、これからの時間をどう過ごすかを考える機会になります。

しかし、終活への関心が高まる一方で、「具体的に何をすればよいのか、わからない」と疑問を抱えている方も多いでしょう。

この記事では、終活とは何か、言葉の意味や目的を解説します。
終活を始めるタイミングや最低限やるべきこともまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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「終活」の意味

終活とは、人生の最期を迎えるにあたり、死と向き合いながらさまざまな準備をしていく活動のことです。
具体的には、以下のような準備が挙げられます。

  • 身辺整理をする
  • 介護や医療に関する意向を明らかにする
  • 葬儀やお墓について考える
  • 資産を整理する
  • 遺産相続について考える

「終活」という言葉が広がった背景にあるのが、少子高齢化の加速です。
高齢者が増えて現役世代が減少すると、医療や介護における需要バランスが崩れ、社会保障制度が成り立たなくなる恐れがあります。

終活は、残りの人生をポジティブに過ごすための準備です。
多くの人が自ら老後や死に備える必要性を感じるようになった結果、より終活が注目されています。

 

終活を行う意味とは?よくある3つの目的

終活を行う主な目的は、以下の3つです。

  1. 遺族の負担を減らすため
  2. 相続のトラブルを防止するため
  3. 残りの人生を充実させるため

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

目的①:遺族の負担を減らすため

終活の目的は、遺族の負担を減らすことです。
身内の死後、残された家族は大きな喪失感を抱えながら、葬儀の準備や遺品を整理する必要があります。

遺族にとって、精神的に疲弊している状況で葬儀やお墓に関することを決めていくのは大きな負担です。
しかし、本人の希望がわかれば、遺族は迷わずに段取りできます。
「残された家族の負担を軽くしてあげたい」という方は、終活を通して事前に葬儀の手配や生前整理などをしておきましょう。

 

目的②:相続のトラブルを防止するため

終活には、相続のトラブルを防止する目的もあります。
相続手続きの困りごとで多いのが、「財産がどこに・いくらあるのか、わからない」「財産を分けようとしたが、話し合いが進まない」などです。

実際に、遺産相続が家族・親戚間の金銭トラブルに発展するケースは珍しくありません。
トラブルを防ぐためには、元気なうちに財産を整理し、分配・相続方法を明確にしておくことが大切です。
必要に応じて、遺言書を残しておくとよいでしょう。

 

目的③:残りの人生を充実させるため

残りの人生を充実させることも、終活の目的です。
終活において大切なのは、「自分は何がやりたいのか」「残された時間をどのように過ごしていきたいか」を明確にすることです。
意図して理想の時間が過ごせるようになると、残りの人生はより充実するでしょう。

また、前向きな気持ちで人生の最期に向き合うことで、死に対する不安を軽減できる場合もあります。
残りの人生を自分らしく過ごすためにも、終活を通して自分の気持ちを整理しておきましょう。

 

終活を始めるベストなタイミング

終活を始める時期に決まりはありませんが、できるだけ早くから始めるのがおすすめです。
終活には体力だけでなく、気力や判断力も必要になるため、健康なうちに始めた方が自分の希望を叶えやすくなります。

終活を始めるのに早すぎるということはありません。
一般的には還暦を迎える60代あたりで終活をする方が多い一方で、20〜30代で始めている方もいます。
年齢にかかわらず、誰しもが病気や事故によって、予期せぬタイミングで人生の最期を迎える可能性があります。

また、終活と一言で言っても、具体的な活動内容はさまざまです。
終活を始める際は情報収集をしながら、何を優先して取り組むと良いか考えましょう。
いずれにせよ、人生の節目を迎えて必要性を感じたり、興味を持つようになったりしたときが、終活を始めるベストなタイミングだといえます。

終活を始める際に押さえておきたいポイントを知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】終活はいつから始めた人が多い?やることリスト一覧や年代別のポイントも

 

終活で最低限やるべきこと

終活で最低限やるべきことは、以下の3つです。

  1. 身辺整理を進める
  2. 今後の方針を検討する
  3. エンディングノートを作成する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

やるべきこと①:身辺整理を進める

終活でやるべきことの1つが、身辺整理です。
身辺整理をしておくと、残りの人生を快適に過ごすための住環境を作れるだけでなく、自分の死後に遺品を整理する遺族の負担も減らせます。

終活において整理しておきたいものは、下表のとおりです。

持ち物

・服や装飾品
・家具
・家電
・生活雑貨 など

思い出の品

・写真
・CDやDVD
・趣味のコレクション など

財産や貴重品

・預金通帳
・クレジットカード
・保険証書
・有価証券
・年金手帳や保険証
・確定申告関連の書類 など

有料サービスやSNS

・携帯電話・スマートフォン
・インターネット
・有料サービス(動画や音楽など)
・SNSアカウント など

持ち物や思い出の品などを断捨離する際には、体力と気力が必要です。
そのため、終活を始めたらできるだけ早いうちから身辺整理を進めていくのをおすすめします。

なお、最近はパソコンやスマートフォンに写真や動画を保管したり、インターネット上で銀行や証券のアカウントを管理したりしている方も多いでしょう。
デジタル終活の意味を詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】デジタル終活とは?始めるメリット・注意点やデータの整理方法を解説

 

やるべきこと②:今後の方針を検討する

終活では死後のことだけではなく、生前の希望も考えておく必要があります。
今後の方針を事前に検討しておくと、いざというときに納得がいく判断をしやすくなります。

今後の方針を検討する際は、下表の項目を中心に考えていくのがポイントです。

検討項目

主なチェック内容

医療

・どのような病気や既往歴があるか
・延命治療を希望するか
・臓器提供の意思があるか

介護

・誰に・どこで介護してもらいたいか
・介護費用の負担はどうするか

相続

・誰に・どれだけの財産を相続するのか
・生前贈与の必要性があるか
・相続する人の負担にならないか

葬儀

・どのような葬儀を希望するのか
・葬儀会社やプランはどうするか
・誰に参列して欲しいか

お墓

・どのような供養方法を希望するのか
・お墓の費用や管理はどうするか

家族と話し合うほか、内容によっては信頼できる第三者に相談しておくのもおすすめです。

終活において今後の方針を明確にしたい方は、ぜひ無料事前相談の利用も検討してみてください。

 

やるべきこと③:エンディングノートを作成する

終活をする際は、エンディングノートを用意しましょう。

エンディングノートとは終活ノートとも呼ばれ、必要な情報を整理・記録するためのものです。
身辺整理を進め、今後の方針を検討しても、自分の意向や希望が家族に伝わらなければ意味がありません。

エンディングノートには法的拘束力がなく、どのような内容も自由に記載できます。
市販のエンディングノートを購入しても、自分でノートを用意しても、使いやすいと感じられるのであればどちらでも構いません。
必要に応じて内容を追加・修正しながら、終活に関連する情報を整理していきましょう。

 

終活についてお悩みの方は

終活は、世代を問わず自分の人生と向き合うために必要な時間です。

終活を始めたいけれど、何からすべきか分からない場合は、エンディングノートを用意するところから始めましょう。
エンディングノートには、解説やコラム付きのものをはじめ、あらかじめ記入する項目やスペースが決められているものもあります。

また、終活に関する悩みがある場合には、第三者への相談もおすすめです。
斎奉閣では、終活に関するさまざまな疑問や不安にお答えするため、無料事前相談を行っています。
終活に役立つエンディングノートも無料でプレゼントしているので、ぜひ気軽にお問い合わせください。

 

まとめ:終活の意味について

終活とは、人生の最期を迎えるにあたって、さまざまな準備をしていくことです。
身辺整理を進めたり、介護や医療に関する方針を決めたりしておくことで、より充実した残りの人生を送れるでしょう。

終活は、本人と家族のどちらにとってもメリットがあります。
自分の希望を叶えるだけでなく、残された家族の負担を軽減するためにも、できるだけ早いうちから終活を始めましょう。

なお、斎奉閣では終活に関するあらゆる相談を受け付けております。
終活を具体的にどのように進めればよいかお悩みの方は、ぜひ無料事前相談をご利用ください。

無料事前相談受付中

  • 残された家族の負担を減らす
  • 死に対する
    不安解消
  • 遺産相続のトラブルを回避できる

「事前準備を始めたいけど何から始めればわからない…」という方はお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

藤田悠(ふじた ゆう)鈴鹿中央斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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