【人生の最期をどう迎えるか】親と子どもの想いは一緒?今からできる準備も
「人生の最期をどう迎えるか」は、本人にとっても家族にとっても重要なテーマです。
人生の最期というと死を連想してしまいがちですが、実は「これからの人生をどう生きたいか」考えることでもあります。
充実した人生を送るためにも、準備を整えておきたいものです。
この記事では、「人生の最期をどう迎えるか」をテーマに、最期について考える親と子どもの声や今からできる準備を紹介します。
人生の最期について不安がある方や悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次

人生の最期はいつ訪れる?
人生の最期がいつ訪れるかは、誰にもわかりません。
死因には老衰だけでなく病死や事故などもあり、それらは誰の身にも突然起こりうるものです。
とはいえ、日本人の平均寿命は以下のように推移しており、長期的に見ると伸びていることが特徴です。
年/性別 |
男性 |
女性 |
1990年(平成2年) |
75.92歳 |
81.90歳 |
2000年(平成12年) |
77.72歳 |
84.60歳 |
2010年(平成22年) |
79.55歳 |
86.30歳 |
2020年(令和2年) |
81.56歳 |
87.71歳 |
2022年(令和4年) |
81.05歳 |
87.09歳 |
約30年間で男女ともに5歳ほど平均寿命が伸びていますが、その理由に医療技術の進歩や生活環境が整備されていることが挙げられます。
2070年には男性85.89歳、女性は91.94歳にまで平均寿命が伸びていくと推測されています。
高齢になってからの人生が長くなるにつれ「人生の最期をどう迎えるか」は多くの人が抱えるテーマです。
いつ最期を迎えるかわからないからこそ、最期を迎えるための準備はいつ始めてもよいのです。
何歳でも「始めたい」と思ったときが始めどきといえるでしょう。
「人生の最期をどう迎えるか」に関する実際の声
人生の最期に向けて準備するためには、まずはどのように人生の最期を迎えたいか考えることが大切です。
ここでは実際に行われた全国調査をもとに、「人生の最期をどう迎えるか」に関する実際の声を以下に挙げる2つのテーマに分けて紹介します。
- 人生の最期を迎えたい場所
- 親と子どもの想い
それぞれ集まった声をみていきましょう。
人生の最期を迎えたい場所
67歳〜81歳の男女を対象にした「人生の最期をどこで迎えたいか」という質問では、「自宅」と答えた人が58.8%にのぼりました。
次いで支持されたのは、「医療施設」の33.9%です。
それぞれの理由としては、下表のような声が挙げられています。
自宅と答えた理由 |
医療施設と答えた理由 |
・住み慣れており安心できるから |
・家族に迷惑をかけたくない |
この結果から「自分が心地よく過ごせること」を望みながらも、「娘・息子に迷惑をかけたくない」という思いを抱く人が多いことが伺えます。
引用元:日本財団|2021年人生の最期の迎え方に関する全国調査
親と子どもの想い
35歳〜59歳に「親に人生の最期をどこで迎えてほしいか」という質問では、67歳〜81歳の親世代同様「自宅」が最も多い結果となりました。
ただし、その考え方には親世代と子ども世代で相違があります。
親世代と子ども世代に「最期を迎える際に重視する点」を尋ねたところ、親世代では「家族の負担にならないこと」が子ども世代を上回り95.1%にのぼりました。
一方で、「積極的な医療を受けられること」をはじめ、治療して延命することを望む声は子ども世代が親世代を上回りました。
親が「家族の負担にならないこと」を望む一方、子どもは「延命して長生きしてほしい」と考えていることがわかります。
また、親世代に「最期を迎えることを避けたい場所」をたずねたところ、もっとも挙げられたのは「子の家」で42.1%でした。
しかし、子ども世代では「親が人生の最期を迎える際に避けたい場所」として「介護施設」が最も選ばれており、親と子の考えに違いが出る結果となりました。
このような考えはいざというときに話せない可能性もあるため、日ごろから家族で話し合っておくことが大切です。
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引用元:日本財団|2021年人生の最期の迎え方に関する全国調査
人生の最期をどう迎える?今からできる5つの準備
人生の最期をどう迎えるかを考えるにあたって、今からできる準備を5つ紹介します。
- 自分なりの死生観を持つ
- 最期を迎える前にやりたいことを考える
- 終活を始める
- エンディングノートを書く
- 家族と話す機会を持つ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
準備①:自分なりの死生観を持つ
まずは、自分なりの死生観を持つことから始めましょう。
死生観とは生きることと死ぬことについての価値観や考え方を指し、人生のあらゆる行動や判断の指針となるものです。
海外であれば宗教の教えをメインに考えることになりますが、無宗教の人が多い日本であれば、その考え方は千差万別です。
死生観を持つことで、誰にでも必ず訪れる「死」を自分なりに理解して受け止められるようになります。
そのため、死に対する漠然とした恐怖心の軽減にもつながります。
死生観は、これからどのように生き、最期をどのように迎えたいか考えるために大切なものといえるでしょう。
準備②:最期を迎える前にやりたいことを考える
最期を迎えるための準備は、身辺整理や手続きなど実質的な準備をイメージしがちですが、「やりたいこと」を考えることも準備の1つです。
最期を迎える前にやりたいことは、以下の流れで考えてみてください。
- 自分の人生を振り返る
- やり残したことがないか考える
- これからやりたいことに優先順位をつける
まずはこれまでの人生を振り返ることで、自分自身と向き合います。
これまでの経験や感情と向き合うことで、「長らく会っていない友人と会いたい」「あの店の料理をまだ食べていない」など、おのずとやり残したことが見つかります。
次に、思いついたことをリストとして見える化しておきましょう。
リストの中には、「必ずやりたいこと」や「すぐに実現できそうなもの」があるはずです。
優先度が高いものから実現できるよう、順番を決めておきましょう。
準備③:終活を始める
人生の最期を迎えるための準備として、代表的なものの1つが終活です。
終活では、自分の死期が迫ったときや亡くなったときのことを考え、以下のようにさまざまな活動に取り組みます。
- 遺言書やエンディングノートを作成する
- 身の回りを整理整頓する
- 葬儀やお墓を手配する
- 資産を整理する など
終活でこれらのことをしておくことで、自分が亡くなった後に遺族が判断や手続きをしやすくなります。
亡くなったあとのことだけではなく、病気になったときの治療の有無や暮らす場所など、高齢になり自力で判断や行動がしにくくなったときについても決めておくことが大切です。
終活とは誰が・いつ・何をするのか疑問や不安がある方は、下記の記事もあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】終活とは?誰が・いつ・何をするの?よくある質問について一挙回答!
準備④:エンディングノートを書く
エンディングノートは終活の一環であり、本格的な終活を始める前にも段階的に取り組みやすいものです。
まずは使用するノートを1冊、用意してみることをおすすめします。
エンディングノートには、以下のような項目を記載します。
- 財産や資産のこと
- 遺言書の有無
- 身の回りのこと
- 家族や親族へのメッセージ
- 連絡してほしい知人
- ペットのこと
- 医療や介護の希望
- 葬儀やお墓の希望 など
必要な項目は、人によって異なります。
自分の希望や遺族のことを考えて、必要な項目を洗い出しましょう。
エンディングノートは遺言状と異なり法的拘束力はありませんが、遺族にとって故人の希望を把握するための非常に大切なものとなります。
なお、斎奉閣では、終活用エンディングノートを無料で受け取れる無料事前相談を受け付けております。
終活を考えている方はぜひ一度ご相談ください。
また、エンディングノートの選び方や保管時の注意点などもあわせて知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしましょう。
【関連記事】終活ノートとは?遺言書との違いや選び方を解説!保管時の注意点も
準備⑤:家族と話す機会を持つ
最期を迎える準備をきちんとするためには、家族と話すことが大切です。
エンディングノートや遺言書を残しても、家族が誰もその存在について知らなければ意味がありません。
普段からどのような最期を迎えたいか話したり、終活やエンディングノートを作成している旨を話したりしておくと安心です。
また、自分が最期に治療を望まず、家族が希望に沿ってくれたとしても、第三者からの横やりが入る可能性があることを考えておきましょう。
たとえば、事情を知らない遠い親戚からなぜ治療を受けさせなかったのかと、家族が責められるといったケースもあります。
事前に伝えておいた方が良さそうな親戚や知人には、なるべく自分が希望する最期について話しておくことをおすすめします。
人生の最期をどう迎えるか悩んでいる方は
人生の最期をどう迎えるか悩んでいる方は、まず自分の希望を考えてみることが大切です。
希望を絞れない場合は、1つずつやるべきことを整理したり、どのような例があるのか情報収集したりといった活動もおすすめです。
すべての準備を一気に済ませる必要はないため、できることから段階的に取り組んでいきましょう。
なお、終活の重要性や終活に取り組んだ方の声について知りたい方は、こちらの動画もぜひご覧ください。
あわせて終活の無料事前相談も実施しているため、人生の最期について悩んでいる方は、お気軽にお問い合わせください。
まとめ:人生の最期をどう迎えるかは自分次第
人生の最期をどう迎えるかは、自分のこれからの考え方や行動により変わります。
これからの人生を充実させて希望どおりの最期を迎えるためには、早めの行動が鍵となるでしょう。
まずは終活の第一歩として、人生の最期について考えてみることをおすすめします。
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この記事の監修者
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