お葬式後について

御仏前の基本的な書き方は?書き方に関するマナーとあわせて紹介!

公開:2022.08.19

故人に捧げるお供物や香典で使用する表書きのことを、御仏前(おぶつぜん、またはごぶつぜん)といいます。
御仏前という名称は耳にしたことがあっても、その概要や書き方までは理解できていない方も多いのではないでしょうか。

今回は御仏前の基本に触れながら、書き方やマナーについて説明します。
連名での書き方や郵送のマナーなど、さまざまな観点について触れているので、ぜひ参考にしてください。

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御仏前とは?

 

御仏前とは、仏様になった故人に捧げるための不祝儀袋に使用する表書きのことです。  
成仏した故人に対して供えるお金のことを指します。
お金だけでなく、お供物として用意するお菓子や果物の掛け紙にも使用します。
故人に供えるものを対象にした表書きだと認識しておけば問題ありません。  

御仏前は一般的に、故人の命日から四十九日を目安に供えるものです。
これは、四十九日を過ぎることで故人の魂が仏様になると考えられているためです。
御仏前を供える場合は、故人の命日から四十九日経ったかどうかを目安にしてください。
 

御仏前と似た言葉に、御霊前(ごれいぜん)があります。
御霊前は、仏様になっていない故人に対するお供物のことです。
つまり、命日から四十九日が経過していない場合のお供物は、御霊前に分類されます。
 

故人へお供物を送る際は、御仏前と御霊前の違いを理解しておくことが大切です。  

御仏前の基本的な書き方

葬儀社 選び方 ここでは御仏前の書き方について、以下4つの観点から解説します。  

  1. 表書き
  2. 中袋
  3. 金額
  4. 住所

  それぞれの項目について、詳しく見てみましょう。  

表書き

御仏前の表書きは、不祝儀袋の中央上部に「御仏前」と記載するのが一般的です。
故人への思いを大切に、たとえ時間がなくても丁寧に書きましょう。
中央上部に御仏前と記載したら、その少し下に自分の名前を書きます。  
表書きは最初に目にする場所なので、誰が見ても丁寧に書いたことがわかるように書くことが大切です。  

中袋

中袋とは、不祝儀袋に付属している白い封筒のことです。
中袋は表面・裏面それぞれに書き方があります。
   
表面には、御仏前として供える金額を記載してください。

裏面には、自分の住所と名前を記載します。   中袋が付属していない場合は、不祝儀袋の裏面に上記の項目を記載するのが一般的です。
最近では必要項目を記載する場所が印字されたものも多いので、書き方に自信がない方でも安心して綺麗に書けるでしょう。
 

金額

金額を書く際は、以下のように漢数字を使用するのが一般的です。  

  • 金壱萬円也
  • 金壱萬圓也

  ちなみに御仏前の金額は、親族の場合は1〜3万円、知人の場合は5,000〜1万円が相場です。地域の慣習や親族間で金額が決まっている場合もあるので、御仏前を用意する前に確認しておくことをおすすめします。  

住所

住所を書く際は、中袋の裏面か、不祝儀袋の裏面に直接書き込みます。  
郵便番号を表す「〒」を書いたら、縦書きで住所を記載してください。
番地や部屋番号などは金額と同様、漢数字で記載するのが一般的です。
 

御仏前の書き方に関する3つのマナー

基本的な書き方を理解したうえで、御仏前の書き方に関するマナーも把握しておく必要があります。
ここでは、主な3つのマナーについて解説します。
 

マナー①:御仏前は中袋なしでもいい?

不祝儀袋によっては中袋がないため、あえて中袋を用意しなくてもマナー違反にはなりません  
中袋がない場合は、表書きを記載する封筒などの裏面に、金額・住所を記載するのが一般的です。
表面に関しては、中袋がある場合と同様に「御仏前」と記載しましょう。
 
中袋なしの御仏前は書き方が若干異なるだけで、そのほかのマナーは中袋ありの場合とほとんど変わりません。  

マナー②:のし紙は使える?

一般的に、御仏前ではのし紙が使えません  
のし紙は主に、慶事(けいじ)で用いられます。
御仏前はのし紙を使用しない「弔事(ちょうじ)」であるため、のし紙を使用するのはマナー違反です。
 

なみに、御仏前などの返礼品には、のし紙を使用できます。
そのため、御仏前をいただいた場合に関しては、のし紙を使うことがあると覚えておきましょう。
 

マナー③:記入する文房具や墨は何でもいい?

御仏前は、薄墨で書くのが一般的なマナーです  
具体的には四十九日の法要よりも前に行われる、通夜やお葬式、初七日法要の香典袋は「薄墨」で書くことが推奨されています。

その理由は2つ挙げられます。  

  1. 薄墨は故人を亡くした悲しみの涙が墨を薄めたことを表すから
  2. 薄墨は「取り急ぎ」用意したことを表現できるから

  「薄墨で書く」と聞くと、筆と墨を用意しなければいけないと考える方もいるでしょう。
しかし、薄墨の筆ペンが用意できれば問題ありません。
薄墨の筆ペンは文房具屋やコンビニで簡単に購入できるため、筆記用具の敷居が高いというわけではありません。
 

ただし、ボールペンやマジックペンなどを使用するのはマナー違反です。
筆ペンとの差が表れやすいことが理由です。
 

とはいえ、文字数が多くなる中袋に関しては、ボールペンやマジックペンを使用しましょう。中袋は記載する情報が多いため、筆ペンだとかえって見栄えが悪くなるためです。  

御仏前は連名でも書ける?

御仏前は場合によって、連名で書くことも可能です。

ここでは、連名で御仏前を書くパターンや書き方、渡し方のマナーについて解説します。  

御仏前を連名で書くパターン

御仏前は、夫婦・団体の場合に連名で書かれることがあります  
夫婦が連名で御仏前を書く場合は、以下の観点を事前に理解しておくことが大切です。  

  • 夫婦として故人と深い関わりがあった場合に連名で御仏前を書く
  • 夫婦で揃って葬儀に参列する場合も同様
  • あくまで御仏前は世帯単位で用意するのが一般的
  • 世帯単位の場合は夫の名前を記載すればよい

  ちなみに親子でも連名で御仏前を書くことがあります。
子供に収入がない場合は、父親(夫)の名前を書くのが一般的です。

ただし、子供に収入がある場合は夫婦とは別に御仏前を用意する必要があります。  
団体の場合は学生時代の友人や会社関係者など、故人と縁のある複数人で用意する場合は連名で御仏前を書きます。

連名で書いた御仏前は、参列者の代表者が渡すようにしましょう。  

連名での書き方

御仏前を連名で書く場合は、以下の書き方を参考にしてください。   夫婦の場合

  • 不祝儀袋の中央に夫の名前を書く
  • 左側に妻の名前を書く
  • 夫が参列できない場合は名前の左下に「内」と小さく書く

親子の場合

  • 子供に収入がない場合は不祝儀袋の中央に父親の名前を書く
  • 連名の場合は中央に世帯主、左に子供の名前を書く

団体の場合

  • 団体の場合は不祝儀袋に3名まで名前を書ける
  • 目上の人から順に右から書く
  • 4名以上の場合は「団体名 一同」と記載するのが基本

 

御仏前を連名で渡す場合のマナー

連名での御仏前は、個人で用意するよりも金額を多く用意できます

ただし、遺族が香典返しの負担を感じないよう、適正な金額を用意することが大切です。  
連名で御仏前を用意する場合の金額相場は、およそ5,000〜1万円ほどといわれています。
一人あたりでの金額相場は、1,000〜2,000円が妥当でしょう。

御仏前を用意する全員分の金額を合計した際の数字には、4と9が入らないようにするのもマナーです。
4と9は「死」や「苦しみ」を連想させる忌み言葉のため、この金額に該当する場合は調整しなければなりません。
 

御仏前を郵送する場合のマナー

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、御仏前を直接手渡せないという場面も増えています。
直接御仏前を渡せない場合は、宅配やレターパックなどで郵送しましょう。
 

書き方や金額相場などは、手渡しの場合と大きな差はありません。
ただし郵送の場合は、御仏前に手紙を添えるのがマナーです
 

手紙を添える際は、以下のポイントを把握したうえで準備してください。  

  • 縦書き・薄色の便箋を選択する
  • 薄墨で書く
  • 忌み言葉・重ね言葉を避けて書く
  • 不幸が重なることを連想させないよう、二重封筒は避ける

  御仏前に添える手紙の文章は、お悔やみの意志が伝わる文章を書くのが一般的です。
書籍やネットで閲覧できる見本を参考に、故人との関係性を加味した文章を記載しましょう。
 

まとめ

今回は、香典に記載する御仏前について紹介しました。
  御仏前は、表書き・中袋・金額・住所と、4つの観点を意識して書く必要があります。
中袋の有無やのし紙、記入する文房具などのマナーも理解しておかなければいけません。
 
また、御仏前を連名で書いたり、郵送で送ったりする場合もあります。
故人に対する思いを伝えるためにも、ルールやマナーについてしっかり覚えておきましょう。
 

とはいえ、頻繁に書くわけではない御仏前に対し、苦手意識や不安を覚える方もいるかもしれません。
御仏前に関する悩みは、ぜひ斎奉閣にご相談してください。

御仏前を正しく書くため、全力でサポートさせていただきます。  

▼気軽にご相談ください。   この記事の監修者

竹森資洋(たけもり たかひろ) 名張・伊賀地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター