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お墓参りに行ってはいけない日はある?年末年始やお盆などの日を紹介

公開:2023.08.29

お墓参りに行ってはいけない日はある?年末年始やお盆などの日を紹介 お墓参りは、先祖に手を合わせる尊い日本人の宗教的な習慣の1つです。

親や祖父母などから「今日は仏滅だからお墓参りに行ってはいけない」など言われた経験のある人もいるのではないでしょうか。

しかし、それが本当なのか調べて確かめてみたことのある人はそれほど多くないと思います。

果たして本当に「お墓参りに行ってはいけない日」というものが存在するのでしょうか。

日本人ならではの風習について、どれが事実でどれが迷信なのか、疑問を持つ人は少なくないことでしょう。

この記事では、お墓参りに行ってはいけない日という概念について、真相を詳しく解説します。

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お墓参りに行ってはいけない日はある?

お墓参りに行ってはいけない日はある? 結論からいうと「お墓参りに行ってはいけない日」は特に存在しません。

これはつまり、仏教においてお墓参りが禁じられている日はないという意味です。

お墓参りとは、故人を偲び、故人とのつながりを再確認するための行為であり、その目的は日付がいつであれ変わることはありません。

感謝の気持ちを込めて手を合わせたいと思ったのであれば、それが仏滅の日であろうと何であろうとお墓参りをすることは可能です。

いつ実行するにせよ、それは故人に対する思いやりと敬意を示すものであり、何に制約されるものではありません。

日付に関するタブーは存在しないということを、ここではしっかり覚えておいてください。

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お墓参りは好きな日に行ってよい

お墓参りをするにあたってもっとも大切なのは、自分自身の気持ちです。

あなたがその日にお墓参りをしたいと強く思ったのであれば、それが最良の日であるといえるでしょう。

故人がもし生きていたのであれば、仏滅だからと言ってあなたとの会話を拒否するはずはありません。

それをそのまま当てはめて考えるべきです。

お墓参りに行く目的は、故人を偲び感謝の気持ちを表すことであり、日によって左右されるものではないということを理解しておきましょう。

肝心なのは、経緯や感謝の心を持って、心静かに手を合わせることです。  

避けたほうがよい時間帯はある

お墓参りにタブーの日付はありませんが、時間帯については考慮するべき点があります。

第一に、墓地の開門・閉門時間にはしたがわなければいけません。 多くの墓地では早朝や夜間は閉門しています。

よってこの時間帯に訪れてしまうとお墓参りはできません。 第二に、夕暮れ時もあまり推奨されない時間帯です。

この時間帯にお墓参りをすると、墓地が薄暗くなって足元が見えにくいため、転倒などの危険性があります。

お墓参りをするのであれば、日中の明るい時間帯に行うのが望ましいでしょう。

ただし、夏の暑い時期には熱中症のリスクも考えられるため、開門直後の朝方や、暗くなる前の夕方を選ぶのも一つの方法です。

しかし、閉門前の夜間にお墓参りをする場合には、墓地の安全性や周囲の環境に配慮する必要があります。  

お墓参りを避けることがある日

お墓参りを避けることがある日 お墓参りに行ってはいけない日はありませんが、お墓参りを回避しがちな日は確かに存在します。 代表的なのは以下の2つです。

  1. 仏滅や友引の日
  2. 年末年始

順番に見ていきましょう。  

仏滅や友引の日

仏滅や友引は、昔から縁起が悪いとされてきた日です。

そのためお墓参りの日としては避けられることがよくあります。

しかし、お墓参りに行ってはいけない日というわけではありません。

仏滅は六曜のなかでも「何をするにも縁起が悪い」とされる最悪の日です。

そのためお墓参りにふさわしくないと考える人もたくさんいます。

そして、友引は六曜においては「友が故人に引き寄せられてしまう」日であるとされています。

このことが理由で、お墓参りを避ける方もいらっしゃるでしょう。 しかし、六曜は仏教とは直接関係のない考え方です。

したがって、あえて結びつける必要はありません。 むしろ仏教のしきたりについて考えるときに、ほかの領域の概念を安易に取り込むのは、信仰上あまり好ましくないともいえます。

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年末年始

年末年始は、新たな年を迎えるための準備などで忙しい人も多いでしょう。

そのなかでも特に12月29日は「二重に苦しむ」という語呂合わせから、お墓参りを避ける人が少なくありません。

しかし、これはあくまでも語呂合わせから来る縁起の問題でしかないので、重要視する必要は特にないといえるでしょう。

むしろ後述する通り、年末年始はお墓参りに適した日であるとも考えられます。  

お墓参りに行く人が多い日

お墓参りに行く人が多い日 お墓参りに行く人が多い日としては、主に以下の5つが挙げられます。

  1. 年末年始
  2. お盆
  3. お彼岸
  4. 命日
  5. 人生の節目

こうして並んだ言葉を見るだけでも、納得のいく人が多いのではないでしょうか。順番に見ていきましょう。  

年末年始

前述の通り、年末年始は1年を締めくくり新たな年を迎える大切な時期です。

この時期には多くの人が休暇を取るため、家族が集まりやすいという特徴があります。

そこで新しい年を迎える前に、故人に感謝の意を表し、新たな1年の無事を祈るというのはお墓参りのよくあるパターンです。

また、新年を迎えた初日に初詣としてお墓参りをする人もよくいるでしょう。

昔からの習わしとして、年の始まりと終わりには故人を偲び、自身が生きていることへの感謝を改めて考える機会とする人がたくさんいます。  

お盆

お盆は日本の伝統的な行事であり、故人の霊を迎える時期です。

多くの家庭では、この時期にお墓参りをして故人を偲びます。

また、お盆は夏休みに当たるため、遠くに住む家族が実家に帰省する機会も多くあるでしょう。

親族も集まりやすく、お墓参りを通して家族の絆を深めるといった効能も期待できます。

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お彼岸

お彼岸は、春分の日と秋分の日を中心にした1週間で、この時期は仏教では先祖を供養する重要な日であるとされています。

春と秋の季節の変わり目という特殊な時期に故人を偲び、季節を無事に迎えられるよう願いを込めてお墓参りをする人はたくさんいるでしょう。

また、自然が生い茂る春と豊穣の秋は、生命の営みを改めて感じられる季節でもあります。

このような時期に故人を思い起こし、生前の時間と向き合うことは、生と死について考え、自分の生を見つめ直す貴重な機会となるでしょう。  

命日

命日とは、故人が亡くなった日のことを指します。この日は特に、故人を偲び感謝の意を表す機会として最適であるといえるでしょう。

毎年必ずやってくる命日は、故人との思い出を心にとどめ、その存在を忘れずにいるための大切な日です。

故人が息を引き取った最後の日であり、この日を特別なものとして捉えることは、故人が生きていたことを意味づける行為となります。

命日を尊重し、故人の生前について語り継ぐことは、非常に重要な行為です。  

人生の節目

結婚や出産、新たな職に就くなどの人生の節目の際にも、故人にその報告や感謝の意を表すためにお墓参りする人が多く見られます。

故人が生きていたら共有したかっただろう大切な出来事をお墓を介して、故人とのつながりを感じ、人生を前進させる力を得られるでしょう。

人生の節目にお墓参りをするのは、故人を尊重することであると同時に、自分自身を奮い立たせる行為でもあります。

お墓に手を合わせることで、故人について考える機会を得られ、「自分も頑張ろう」という気持ちになるでしょう。  

お墓のことで困っているなら

お墓のことで困っているなら お墓参りのマナーや、それにまつわる疑問や問題について困っている方も多いのではないでしょうか。

たとえば、お墓の管理や清掃、お墓参りの頻度やタイミング、供え物や種類の置き方など。

さまざまな疑問が浮かび上がるかもしれません。 それらについて悩んでいるのであれば、ぜひ弊社・斎奉閣までお問い合わせください。

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まとめ:お墓参りの行ってはいけない日について

まとめ:お墓参りの行ってはいけない日について お墓参りに行ってはいけない日があるのか、逆にどのような日がお墓参りに向いているのかといったことについて解説しました。

結論として、特定の日を避ける必要は基本的にはありません。

ただし、仏滅や友引といった日のお墓参りが避けられがちなのは事実であり、一緒に行きたがらない身内がいるかもしれません。

その場合には、お墓参りを強要するべきではないでしょう。

いずれにせよ大切なのは、故人のことを思い、敬意を表す心です。

マナーにも気を配る必要はもちろんありますが、お墓に眠る人物に対する気持ちが何より優先されることを忘れないようにしましょう。 この記事が、あなたのお墓参りの参考になれば幸いです。

また葬儀に関するお悩みがある方は、無料事前相談ページをご覧ください。  

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▼気軽にご相談ください。   この記事の監修者

竹森資洋(たけもり たかひろ) 名張・伊賀地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター