火葬式も香典は原則必要!選び方・書き方・渡し方のマナーや金額相場を解説

公開:2025.04.10

火葬式も香典は原則必要!選び方・書き方・渡し方のマナーや金額相場を解説

葬儀といえば、通夜・告別式を通して行うスタイルが一般的でしたが、近年は考え方や生活の変化によってさまざまな種類の葬儀が選ばれるようになってきました。
その1つが、「火葬式」です。

火葬式では、通夜や告別式をせず、お別れの儀式のみをして出棺となる流れが一般的です。
参列者は通常の葬儀同様に香典が必要なため、正しいマナーを把握しておく必要があります。

この記事では、火葬式における香典袋の選び方や書き方のマナーを解説します。
金額相場はもちろん、香典返しについてもあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

火葬式とは

火葬式とは、通夜や告別式を基本的に執り行わない「火葬のみ」の葬儀です。
火葬のみの葬儀は直葬とも呼ばれ、火葬式と同様の意味合いで使われます。
しかし、近年では以下のように、火葬式と直葬を区別する考え方も浸透してきています。

火葬式

葬儀会館でお別れの儀式を執り行い、火葬場へ出棺する

直葬

儀式を執り行わず、直接火葬場へ出棺する

上記は斎奉閣での区別ですが、葬儀社ごとにそれぞれの定義は違います。
火葬式は、家族やごく親しい人のみの少人数で簡略的に儀式を執り行う場合がほとんどです。

なお、斎奉閣では火葬式以外にも、さまざまな種類の葬儀プランがございます。
どのようなプランが合うかわからない場合は、まずお問い合わせください。

 

火葬式の香典袋に関するマナー

火葬式の場合でも、喪主や遺族側から香典辞退の旨が伝えられたとき以外は必要です。
ここでは、火葬式の香典袋に関するマナーを以下の3つに分けて紹介します。

  1. 香典袋の選び方
  2. 外袋・中袋の書き方
  3. 香典の渡し方

香典を用意する際はぜひ参考にしてください。
なお、斎奉閣では葬儀に関する悩みや疑問をご相談いただける無料事前相談を実施しております。
火葬式の香典についてもお答えいたしますので、お困りの方はぜひお問い合わせください。

 

マナー①:香典袋の選び方

香典袋は、宗教によって適切とされるものが変わってくるため、下表のルールにそって選択しましょう。

宗教

仏教

神道

キリスト教

袋のデザイン

・白無地
・蓮が印刷されたもの

白無地

・白無地
・十字架や百合が印刷されたもの

水引

・黒白
・双銀
・黄白(関西の一部地域)

・黒白
・双銀
・双白

・必要なし

(つける場合は黒白)

香典袋の水引は、二度と繰り返さないという意味をもつ「結び切り」または「あわじ結び」のものを使用します。
宗教がわからない場合は、「白無地」に「黒白の水引」がついたものを選ぶと無難です。

また、香典袋は包む金額によっても適切なものが違います。
仏式では、下表のような目安があります。

金額

適した香典袋

5,000円以下

水引が印刷されたもの

1万円以上3万円未満

白無地に黒白の水引がついたもの

3万円以上10万円未満

双銀の水引(あわじ結び)がついた中金袋

10万円以上

双銀の水引(あわじ結び)がついた大金袋

香典袋のパッケージには適した価格帯が記載されているため、購入時は確かめて選びましょう。

 

マナー②:外袋・中袋の書き方

火葬式の場合でも、一般的な香典袋の書き方と変わりません。
まずは薄墨の筆ペンを用意して、外袋上部に表書き、下部に名前を記載します。
表書きは宗教・宗派により適切なものが違うため、失礼にならないようルールを守った記載が必要です。

宗教・宗派

仏教

神道

キリスト教(カトリック)

キリスト教(プロテスタント)

主な表書き

・御香典
・御霊前
・御仏前
・御弔料
・御香料

・御神前
・御玉串料
・御霊前
・御榊料

・御花料
・御ミサ料
・御霊前

・御花料
・忌慰料

仏教で宗派がわからない場合は「御香典」が安心です。
会社から団体で渡すときは「御弔料」が適しています。
注意点として、浄土真宗の場合には「御霊前」を使用しないことを覚えておきましょう。

神道で宗派がわからない場合は「御玉串料」、キリスト教で教派がわからない場合は「御花料」を用いると安心です。

また、中袋には、以下を記載します。

  • 郵便番号
  • 住所
  • 名前
  • 金額

金額は「金伍仟圓」「金壱萬圓」など、旧字体を使用した書き方が一般的です。

なお、香典袋の書き方に関する詳しいルールは下記記事で解説しています。
法事の香典袋についての解説ですが、使用する墨以外は基本的に同様のルールのため、ぜひあわせてチェックしてみてください。

【関連記事】【法事の香典袋】金額や名前など基本的な書き方を解説|宗教別の選び方も

 

マナー③:香典の渡し方

香典は袱紗に包んで持っていきます。
包む際は香典袋を袱紗のうえに置き、右→上下→左の順で余った部分をたたみます。

香典を渡すタイミングは、受付時やお別れの儀式が行われる前が理想的です。
ただし、喪主やご遺族に渡すタイミングがなかった場合は、火葬前または火葬中に渡します。
祭壇が用意されている場合は、直接香典を備える形式も考えられるため、確認してみると安心です。

渡す際には、以下のように簡潔な言葉でお悔やみを伝えます。

  • このたびはご愁傷さまです
  • 心からお悔やみ申し上げます

遺族の負担にならないよう、長々とした話や死因に関する話は控えましょう。

 

火葬式で渡す香典の金額相場

火葬式で渡す香典も、参列者の年齢や故人との関係性によって相場が異なります。
下表は、一般的な香典の相場です。

▼親族の場合

亡くなった方

香典を包む側の年代

20代

30代~40代

50代~60代以上

両親

3万円~10万円

5万円~10万円

10万円

祖父母

1万円〜3万円

1万円〜5万円

3万円〜5万円

兄弟姉妹

3万円〜5万円

5万円

5万円

叔父・叔母

1万円

1万円〜3万円

1万円〜5万円

上記以外の親戚

5,000円〜1万円

1万円〜

1万円〜

▼親族以外の場合

亡くなった方

香典を包む側の年代

20代

30代~40代

50代~60代以上

友人・知人

5,000円

5,000円~1万円

5,000円~1万円

会社(上司などの職場関係者)

5,000円

5,000円〜1万円

1万円〜

取引先

3,000〜5,000円

5,000〜1万円

1万円〜

火葬式の場合は、上表よりも抑えめの金額を渡す傾向があります。
また、立場的な関係性だけでなく、故人との親しさによっても金額は変動します。
故人が会社関係の場合は、上司や同僚と話し合い、渡す金額を決めておきましょう。

 

火葬式の香典に関するよくある質問

火葬式の香典に関するよくある質問を、2つ紹介します。

  1. 【参列者側】香典はいつ渡すのがよい?
  2. 【喪主側】火葬式でも香典返しは準備すべき?

それぞれ回答をみていきましょう。

 

質問①:【参列者側】香典はいつ渡すのがよい?

火葬式の場合も、受付があれば受付時に渡します。
受付がない場合は、以下のタイミングで喪主または遺族に声をかけましょう。

  • 会場に到着後、お別れの会が始まる前
  • 火葬前または火葬中

参列できなかった場合は、郵送または弔問時に香典を渡します。
それぞれの注意点は以下のとおりです。

渡す方法

注意点

郵送

・現金書留で送る
・香典袋ごと現金書留専用封筒に入れる
・火葬式の2~3日後に到着するように送る

弔問

・事前に遺族へ連絡し都合をうかがう
・服装や挨拶の言葉に注意する
・長居せず手短に済ませる

郵送する場合は、お悔やみの言葉を短めの手紙にして同封した方が、渡す側の気持ちがより伝わります。
弔問時は、落ち着いた色合いの服装で訪問し、最初にお悔やみの言葉を伝えます。
遺族の気持ちを考えた対応を心掛けましょう。

 

質問②:【喪主側】火葬式でも香典返しは準備すべき?

火葬式でも、香典を受け取った場合は香典返しを準備する必要があります。
香典返しは、通常と同様「受け取った額の3分の1〜半分」を目安に品物を準備します。
香典返しによく選ばれるものは、以下の品です。

  • タオル
  • コーヒー
  • お茶
  • カタログギフト など

基本的には「志」の表書きがある熨斗(のし)を使用します。

なお、香典返しのタイミングは、四十九日後である忌明けです。
しかし、地域によっては葬儀当日に品物を渡す「即返し」が一般的な場合もあるため確認しましょう。

 

香典返しを含め火葬式について相談したい方は

斎奉閣では、5名程度の少人数で行える火葬式プランを用意しております。
火葬式では、お亡くなりになられた場所から搬送・安置後にご納棺し、お別れの儀式を行います。
基本的には、宗教儀礼者無しとなります(お寺様をお呼びし、通夜や葬儀を執り行える式場もあります)。

また、斎奉閣には、香典返しを含めご遺族の負担を軽減するさまざまなシステムが揃っております。
葬祭ディレクターの資格をもつスタッフが1人ひとりへ、おもてなしの心をもって対応し、心あたたまる時間を提供いたします。
「何をしたらよいかわからない」という方も丁寧にサポートいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

 

まとめ:火葬式の香典も書き方などのマナーを押さえよう

火葬式の場合も、遺族側から辞退の連絡がない限りは香典の準備が必要です。
書き方や包み方などは一般的なマナーと同様のため、宗教や地域のルールにしたがいましょう。
渡す金額は相場よりも控えめにし、遺族の負担にならないよう心がけることも大切です。

なお、斎奉閣では、火葬式や直葬を含む6種類の葬儀プランからご家族や状況に応じたものをご選択いただけます。
葬祭ディレクターの資格をもつスタッフをはじめ、経験豊富なスタッフが準備段階から丁寧にサポートいたします。
葬儀場をお探しの方は、ぜひ斎奉閣にご相談ください。

ご葬儀の種類

  • 家族葬
  • 一般葬
  • 1日葬
  • 火葬式
  • 直葬
  • 社葬

参列人数や費用をご葬儀の種類別にご案内しています。

この記事の監修者

深田真毅(ふかだ まさき)津地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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