葬儀・法事の知識

火葬とは?持っていくものや流れ、時間などについてわかりやすく解説

公開:2023.06.15

火葬とは?持っていくものや流れ、時間などについてわかりやすく解説 日本では、亡くなった方のご遺体は火葬するのが一般的です。

葬儀と火葬はセットで扱われるものであり、どちらか片方だけをおこなうことはありません。
火葬は極めて特殊なものであるため、基本的に専門家がサポートしてくれます。

しかし、自分でもある程度の内容を理解しておくに越したことはありません。
また、火葬の流れやマナーをあらかじめ把握しておくことで、不安な気持ちを和らげる効果もあります。
そこで、火葬において持っておくべきものや全体の流れ、かかる時間やマナーなどについて、一通りのことを解説します。

最後まで読むことで、火葬に参加するときに不安になることもなくなるでしょう。

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火葬とは

火葬とは 火葬とは、亡くなった方のご遺体を焼却し、残ったご遺骨を拾う一連の工程を指します。

現代の日本では、ほとんどのご遺体が火葬されることになります。
火葬の歴史はそれほど長くありません。一般的になったのは明治以降であるといわれています。

それまでは土葬が主な埋葬方法で、火葬されるのは貴族や公家といった身分の高い人が中心でした。

しかし、明治時代に「伝染病予防法」が発令。 都市部での土葬が禁止されたことで、火葬文化に変化し始めました。
現在においても土葬は法律上認められていますが、自治体によっては条例で禁止されていることもあり、許可は下りにくくなっています。  

火葬に持っていくもの

火葬に持っていくもの 火葬に持っていくものは、宗教や宗派、地方によって違いがあります。
ここでは、代表例として仏式について解説します。

仏式の場合、火葬場には以下のようなものを持ち込む必要があります。

  • 火葬許可証
  • 位牌
  • 遺影

火葬許可証は自治体に「死亡届」「死亡診断書」「火葬許可申請書」を提出することで発行してもらえるものです。
火葬許可証がなければ火葬をおこなうことはできないので、必ず持参しなければいけません。

位牌は故人の魂が宿る大切なもので、仏式の場合には必ず火葬場へ持っていきます。
喪主が持って霊柩車に乗るのが一般的なスタイルです。
遺影も位牌と同様、火葬場に持っていくのが一般的です。  

火葬の流れ

火葬の流れ 一般的な葬儀において、火葬は告別式を終えて出棺するところから始まります。
そこからの流れは、おおむね以下の通りです。

  • 火葬場へ移動
  • 最後のお別れ
  • 骨上げの儀式
  • 精進落とし

順番に解説します。  

火葬場へ移動

葬儀と告別式が終わると、ご遺体を納めて出棺し、火葬場へと移動します。
移動の際には寝台車が先頭を走り、そのあとに参列者が乗る自家用車やマイクロバスが続きます。
車に乗り込む順番として一般的なのは、故人と関係が深かった順です。
典型的な順序としては、家族、親戚、友人・知人という風になるでしょう。
友人・知人は火葬場まで同行しない場合もあります。
同行をお願いしたい場合には、出棺の際に遺族から誘います。  

最後のお別れ

火葬場に着いたら、葬儀の担当者や僧侶の指示にしたがって、最後のお別れをします。
火葬が完了するまでには1~2時間ほどかかるので、そのあいだ参列者に対してお茶やお菓子などを出し、控室で待っていてもらいます。
遺族は火葬場まで来ていただいた参列者に対し、参加してくれたことへのお礼と、故人が生前お世話になったことへの感謝を伝えます。
この工程にルールはありませんが、心を込めて言葉を伝えることは重要です。  

骨上げの儀式

火葬が終わったら、ご遺骨を骨壷に納める骨上げの儀式をおこないます。
2人1組となり、1つの骨を箸で一緒に挟んで拾っていきます。
まずは喪主から始め、以降は故人と縁の深い順に続けるのが通常です。
骨を拾う際には、足の骨から順に拾っていきます。 火葬場の担当者から指示があるので、それに従えば問題ないでしょう。
骨を拾ったら、箸を次のペアへと渡していきます。
最後に喉仏を拾えば終わりです。担当者が持ち帰る準備もしてくれます。
骨壷と一緒に、火葬済印が押された火葬許可証を受け取ったら、火葬場をあとにします。  

精進落とし

その後に精進落としをおこないます。
精進落としは本来、四十九日法要を終えたあとにおこなう会食ですが、遠くからやってくる親戚に負担がかかるといった問題があります。
そのため、近年では、火葬後の法要とあわせておこなうのが一般的です。
会食なのである程度打ち解けた雰囲気で進みますが、心を込めて振る舞うことを忘れないようにしましょう。

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火葬にかかる時間と料金の目安

火葬にかかる時間と料金の目安 火葬にかかる時間は、火葬場や地域によってある程度異なります。

実際にご遺体を火葬する時間は前述した通り1~2時間ほどです。
火葬炉の前で読経をおこなったり、水焼香と呼ばれる儀式をおこなったりするか否かで、時間は変わってきます。

しかし、一般的には、棺を納めてからお骨上げまでの所要時間は約2時間30分ほどであると考えておきましょう。
そして、料金ですが、こちらも一概にはいえません。
火葬場によって、火葬料金や待合室の使用料に違いがあるからです。

また地域によっては、ご遺体が大人か子供か、市内の人間が市外の人間かによって料金が異なることもあります。

目安としては、ご遺体が大人のとき、安い場合で1万円強、高い場合で3万円強くらいを考えておきましょう。

【関連記事】家族葬の費用を安くする方法7選|費用の相場や注意点も紹介  

火葬式に参列する際のマナー

火葬式に参列する際のマナー 火葬式に参列する際のマナーとしては、以下の4つが挙げられます。

  1. 公営の火葬場では心づけを渡さない
  2. 喪主の許可がなければ同行できない
  3. 上下黒のスーツが基本
  4. 故人の棺に入れて良いのは可燃物

一つひとつ解説します。  

マナー①:公営の火葬場では心づけを渡さない

心づけとは、葬儀でお世話になった方に対して包むお金を指します。
火葬場の場合は、火葬炉や控え室のスタッフ、霊柩車や送迎バスのドライバーなどが該当します。
しかし、公営の火葬場で火葬をおこなう場合には、心づけを渡してはいけません。
スタッフはいずれも公務員であり、勝手にお金を受け取ることを規則で禁じられているからです。
また民営であっても、心づけを受け取らない方針になっている火葬場もあります。
断られた場合には、無理に渡すのは控えておきましょう。  

マナー②:喪主の許可がなければ同行できない

火葬に参列してよいのは、喪主の許可を得た参列者のみです。
葬儀の参列者が全員火葬場へ同行するとは限りません。
火葬場へ同行するのは、喪主と親族、あるいは故人と極めて親交の深かった友人・知人のみであるのが一般的です。
このとき、故人と縁が遠いけれども火葬式に参加したいこともあるでしょう。
そのときには、必ず喪主の許可を得てください。
その場合、直前に申し出ると喪主も困ってしまうので、許可は事前に取ることを心得ておきましょう。  

マナー③:上下黒のスーツが基本

火葬場での服装は、上下黒のスーツが基本です。
ワイシャツの色は白で、ネクタイや靴、靴下などの小物は黒で統一しておきましょう。
また、装飾品は結婚指輪以外身につけないのがマナーです。
女性の場合は、黒文字のワンピースやアンサンブルが基本となります。
ストッキングや靴も黒いものを選んでおきましょう。
女性の場合も金属製の装飾品などは身につけないのが基本ですが、真珠の1連ネックレスであれば構わないとされています。
子供の場合、制服があるなら制服で問題ありません。  

マナー④:故人の棺に入れてよいのは可燃物

火葬する際、故人の棺に入れてもよいのは可燃物に限られます。
燃えないものを棺に入れないよう注意してください。
棺に入れるものとして代表的なのは、生花や思い出のぬいぐるみ・マスコットの類です。 また、お孫さんなどの手による折り紙やお手紙なども、可燃性であるため入れられます。  

火葬の手続き

火葬の手続き 火葬の手続きについて覚えておくべき点を、2つ解説します。
すぐに火葬できなかったり、必要な届出があるので、事前に手続きのことも理解しておきましょう。

【関連記事】死亡後の手続きとは?基本項目や注意点について解説!  

すぐに火葬できない

火葬は故人が亡くなったというだけでは、すぐ執りおこなうことはできません。
火葬場は細かなスケジュールにしたがって火葬を続けているため、急なタイミングで割って入ることはできないからです。
具体的にどのような手順を踏むかは、次項で解説します。  

火葬に必要な届出

まず故人が亡くなると、死亡届および死亡診断書が手に入ります。
これらと一緒に市区町村の役場に火葬許可申請書を提出することで、火葬許可証が交付されます。
この火葬許可証があって初めて、火葬場を使ってご遺体を火葬することが可能となります。

死亡届と火葬許可証の提出は、葬儀社が対応してくれることも多いので、ご遺族でおこなうのが難しい場合には依頼しましょう。  

まとめ

まとめ 火葬の基本について、一通りのことを解説しました。

日本人のほとんどは火葬されるのが現状で、葬儀と火葬は切っても切れない関係にあります。
火葬場の流れやマナーについて理解しておくことは、喪主として葬儀を取り仕切る際にも、参列者として参列する際にも役立つことでしょう。

この記事を参考にして、火葬の工程で迷いなく振る舞えるようにしておきましょう。
また葬儀に関するお悩みがある方は、無料事前相談ページをご覧ください。

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▼気軽にご相談ください。   この記事の監修者

笹浦久朋(ささうら ひさとも) 桑名地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター