葬式で準備する籠盛りとは?中身の例や費用相場・贈る際の注意点を解説

公開:2024.03.28  更新:2024.04.30

葬式で準備する籠盛りとは?中身の例や費用相場・贈る際の注意点を解説

「籠盛り」とは、葬儀や告別式で祭壇近くを飾る供物のことです。

籠盛りと一言で言っても果物や缶詰などさまざまな種類があるため、どのように準備すべきか迷う方も多いでしょう。

宗教や宗派を確認せずに適当に手配すると、失礼にあたるケースもあるので注意が必要です。

この記事では、葬式で準備する籠盛りの基礎知識や準備する手順を解説します。

葬式の籠盛りを準備する際に注意したいポイントについても紹介するので、参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

葬式で準備する籠盛りとは

葬式で準備する「籠盛り」とは祭壇の付近に置かれる供物のことで、果物や飲み物などを籠に盛って造花で飾り付けるのが一般的です。

また、籠盛りの単位は「基」で、2基で一対として数えます。

ここでは籠盛りの基礎知識として、以下の2つを解説します。

  1. 意味
  2. 中身

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

意味

籠盛りには以下のように、哀悼の意味があります。

  1. 故人への哀悼と感謝の気持ちを示す
  2. 遺族に対する弔慰の気持ちを表す

日本古来の風習であり、諸説あるものの籠盛りの起源は大分県とされています。

籠盛りを贈る習慣のないエリアもあり、地域性があるので手配する際には注意が必要です。

なお、籠盛りの中身は、葬儀終了後に家族・親戚・参列者などで分け合うのが一般的です。

籠盛りを飾る期間にルールはなく、葬儀直後に中身を分ける場合もあれば、3〜7日程度飾る場合もあります。

 

中身

籠盛りの中身は、下表のように宗教によって選ぶべきものが異なります。

 

適している供物

好ましくない供物

仏教

・線香
・ろうそく
・果物
・和菓子
・缶詰

・肉
・魚

神道

・茶葉
・米
・肉・魚
・酒
・果物
・和菓子

・線香
・ろうそく

仏教は不殺生の教えにより、肉や魚などは禁止されているため気をつけてください。

一方で、神道では神の恩恵という観点から海産物が、神聖な飲み物として酒類がお供え物として適しています。

ただし、籠盛りは葬儀会場に長時間飾っておくので、生物や日持ちしない食品は避けるのが無難です。

また、神道は仏教のように線香やろうそくで供養する習慣はないことから、籠盛りには向きません。

果物は故人が好きだったものを贈るケースがありますが、以下の果物は好ましくないといえます。

  • いちごなどの傷みやすい果物
  • バナナなどの他の果物を熟成させやすい果物

籠盛りを贈る前に、改めて物品が適しているかチェックしましょう。

供物について理解を深めたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】供物とは?3つの種類や相場、選び方などをわかりやすく解説

 

葬式に向けて籠盛りを準備する手順

葬式に向けて籠盛りを準備する手順は、以下のとおりです。

  1. 籠盛りの受け取り可否を事前に確認する
  2. 籠盛りを手配する
  3. 相手の宗教に合わせてかけ紙や名札を選ぶ

それぞれの工程について、詳しく解説していきます。

 

ステップ①:籠盛りの受け取り可否を事前に確認する

籠盛りを辞退されるケースもあるので、受け取り可否を事前に確認しましょう。

近年では葬式の規模が縮小傾向にあり、多くの供物を置けないことから、辞退する方も増えています。

受け取りの可否を確認する方法は、以下のとおりです。

  • 訃報
  • 新聞の訃報掲載欄
  • 葬儀会社の担当者

供物の受け取りについては訃報や葬式の案内に記載されているケースも多く、しっかりチェックしてください。

葬儀社の担当者は宗教別の適切な籠盛りなども詳細に把握しているため、電話で問い合わせしたほうがスムーズに進む可能性があります。

また、受け取ってもらえる場合には宗教を確認して、中身の選定やかけ紙や名札を書く際の参考にしましょう。

 

ステップ②:籠盛りを手配する

葬儀の宗教を確認したら物品を選定して、通夜当日の午前中に間に合うように籠盛りを手配します。

時間がなく手配が間に合わない場合にも、通夜が始まる2時間前までには手配しましょう。

告別式当日に届くなど籠盛りが届くのが遅いと、供物の順番を変える手間がかかるので注意が必要です。

なお、籠盛りの手配先は、主に以下の3つが挙げられます。

  • 葬儀会社
  • 果物店
  • ネットショップ

とくに、葬儀社に依頼すると宗教を踏まえたうえで適切な物品を選定して、間に合うように手配してくれるため安心です。

また、籠盛りの1基あたりの費用相場は、下表のように15,000〜20,000円です。

種類

費用相場

菓子・缶詰

1〜1万5,000円

酒・加工品

1〜1万5,000円

果物・高級菓子

2万円以上

贈る数に明確なルールはありませんが、祭壇の両側に飾る場合には2基つまり一対を手配しましょう。

 

ステップ③:相手の宗教に合わせてかけ紙や名札を選ぶ

物品同様に、相手の宗教に合わせてかけ紙の表書きや名札を選定してください。

宗教別に適した表書きは、下表のとおりです。

宗教の種類

表書き

仏式

御供物・御供・御霊前

神式

御玉串料

宗教不問

御供

葬儀の際に御霊前を使うのは問題ありませんが、利用できるのは四十九日までであることを覚えておきましょう。

なお、「亡くなるとすぐに仏様になる」という考え方の浄土真宗などでは、四十九日以内でも御霊前は利用できません。

また、かけ紙とは贈り物にかける紙の全般を指しますが、弔事に用いるのは「のし」が付いていない水引のみのタイプです。

弔事は何度も起きて欲しくない出来事なので、結び切りの水引を利用する点にも留意しましょう。

 

葬式の籠盛りを準備する際に注意したい2つのこと

葬式の籠盛りを準備する際に注意したいポイントは、以下の2つです。

  1. 香典は別途用意する
  2. キリスト教式の葬式には生花を贈る

ポイントを押さえておけば、失敗せずに手配できるでしょう。

 

注意点①:香典は別途用意する

香典と籠盛りなどは同じ意味になるためどちらかを選択する傾向にありましたが、近年では籠盛りを贈っても香典を包むケースが当たり前になりつつあります。

とくに、社員一同などの団体で籠盛りを手配する場合には、個別で香典を用意するのが無難です。

また、香典を準備する際にも、訃報などを確認して受け取り可否をチェックして、相手側の意志に添いましょう。

 

注意点②:キリスト教式の葬式には生花を贈る

籠盛りを贈る習慣がないキリスト教の葬式の場合には、生花を贈りましょう。

キリスト教の葬式に贈る生花の種類は、以下のとおりです。

  • ユリ
  • 胡蝶蘭
  • カーネーション

主に白やピンクなど明るい色が好まれており、生花以外の花は送らないのが基本となります。

カトリックやプロテスタントなどの違いによって花を飾らない可能性もあるので、葬儀式場へ事前に確認が必要です。

キリスト教式の葬儀について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

【関連記事】キリスト教の葬儀とは?流れやマナー、仏教との違いを解説

 

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斎奉閣では菓子・乾物・果物の籠盛りを取り揃えており、1基10,800円(税込)から注文可能です。

籠盛りを手配したい方は、注文ページをご覧ください。

また、斎奉閣では籠盛りの注文方法をはじめとして、葬儀についての各種相談にも対応しています。

プロに相談したい方や籠盛りの注文方法が分からない方は、無料事前相談ページをご確認ください。

 

まとめ:葬式の籠盛りについて

葬式で準備する「籠盛り」とは祭壇付近に置くお供え物のことで、果物や菓子などを籠に盛って造花を飾り付けます。

籠盛りには故人や遺族への哀悼の気持ちを示す意味があり、適している中身は宗教によってさまざまです。

最近では籠盛りを辞退されるケースもあり、せっかくの気持ちが迷惑にならないためにも事前に確認することが重要になります。

葬儀や籠盛りについて直接相談したい場合には、斎奉閣のフリーダイヤル(0120-999-444)もしくは各会館へお電話ください。

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この記事の監修者

深田真毅( ふかだ まさき) 津地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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