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仏壇を処分する方法5選|費用や注意点、処分するタイミングについて解説

公開:2023.08.28

仏壇を処分する方法5選|費用や注意点、処分するタイミングについて解説 仏壇は亡くなったご先祖たちに手を合わせる意味で大切なものですが、引っ越しなどをきっかけとして、 どうしても手放さなければならない事態になることも考えられますよね。
しかし、仏壇は精神的な意味でも物理的な意味でも、一般的な道具とは異なります。 具

体的にどう処分すればよいか、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。
実際に仏壇の処分は、その大小や素材、状態などにより処分方法が変わることもあります。

この記事では、仏壇を処分する際の5つの方法やその際の費用や注意点、処分する適切なタイミングなどについて詳しく解説します。

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仏壇を処分する方法5選

仏壇を処分する方法5選 仏壇の処分にはさまざまな方法がありますが、一般的なものとしては以下の5つが挙げられます。

  1. お寺に引き取ってもらう
  2. 仏具店に引き取ってもらう
  3. 粗大ごみとして処分する
  4. 業者に処分を依頼する
  5. リサイクルショップに持ち込む

どの方法で処分するか決める際には、仏壇の状態や価値、処分にかかる費用、 そして仏教の教えに配慮することが重要です。
順番に見ていきましょう。  

方法①:お寺に引き取ってもらう

まずは、お寺に引き取ってもらう方法があります。
これは自宅の菩提寺や進行している寺院に直接相談し、引き取ってもらう方法です。

菩提寺は仏壇処分の依頼だけでなく、幅広く仏事の相談ができるので、何か困ったことがあった場合に、まず相談する先としておすすめします。
引き取ってもらう際の費用相場は、1~10万円ほどと幅広いのが特徴です。

処分というよりはお布施という形になるため、費用に関する明確な決まりがないためです。
事前に確認しておきましょう。

ただし、すべてのお寺が仏壇を引き取ってくれるわけではないことに注意してください。
仏壇の引き取りはお寺の義務ではないので、まずは可能かどうかを問い合わせましょう。  

方法②:仏具店に引き取ってもらう

仏具店に引き取ってもらう方法もあります。

特にアンティークや価値のある仏壇の場合、再利用できるため、仏具店で引き取ってくれます。
仏具店により異なりますが、引き取りに関して段取りがしっかり確立されている場合が多いです。

 費用相場としては2~8万円ほどを見ておくべきでしょう。
仏壇の大きさや古さなどが価格に影響をおよぼします。

同時に新しい仏壇を購入することで処分費用が安くなるケースもあります。  

方法③:粗大ごみとして処分する

仏壇は粗大ごみとして処分することも可能です。

仏壇が大きなダメージを受けている場合や、 引き取ってもらうほどの特別な価値がない場合には、自治体の粗大ごみの仕組みを利用してみましょう。
この場合には、自治体ごとのルールにしっかりとしたがうことが大切です。

仏壇の縦・横・高さを測り、各自治体で決められた段取りで粗大ごみ処理の手数料チケットを購入し、申し込みをします。
費用相場は500~1,000円くらいです。
自治体によっては、仏壇の処分に関して「事前に魂抜きがしてあること」といった条件が設けられている場合もあります。
こういったルールにもきちんとしたがわなければいけません。 仏壇を粗大ごみとして出すこと自体は、何ら法律に違反しません。

しかし、仏壇というものの精神的な意味から、粗大ごみに出すことに抵抗のある人も少なくないでしょう。
そのような方は、他の処分方法を検討することをおすすめします。  

方法④:業者に処分を依頼する

仏壇の処分を業務の範囲としている業者に依頼するのも、選択肢の一つです。
仏壇専門の処分業者もあれば、家具や家電製品などの不用品回収業者が仏壇の処分も行っている場合もあります。

仏壇処分の専門業者に依頼し、お坊さんを呼んで魂抜きをしてもらう場合には3万円程度のお布施が必要になります。
精抜きはお客様にご寺院様を手配していただく事がおすすめです。
そのあたりは菩提寺にお願いして、事前に済ませておきましょう。
※あくまでも業者がお預かりしたお布施は寺院様へ渡されるものです。

また、業者への回収代と処理代も必要になります。おおよそ2万~5万円程度が回収処理代です。
 家具や家電製品などを中心に回収している業者は、そもそも魂抜き・閉眼供養といったことをしてくれない場合もあるので注意してください。  

方法⑤:リサイクルショップに持ち込む

リサイクルショップに持ち込むのも一つの方法です。
状態がよく価値があると判断されれば、それなりの値段で買い取ってもらえることもあります。

買取価格は仏壇の状態や種類によるので、事前に何店舗か問い合わせるとよいでしょう。
ただし、預けた仏壇がどのように扱われるかは、ショップ次第です。
不法投棄等で回収したものと同じ扱いを受ける可能性もあるため、自分の手から離れた仏壇も丁重に扱ってもらいたい場合には不向きかもしれません。

また、ほとんどのリサイクル業者は、仏壇に対して魂抜きまで行うことはありません。
そのあたりは菩提寺にお願いして、事前に済ませておくことをおすすめします。  

仏壇の処分にかかる費用

仏壇の処分にかかる費用 仏壇の処分にかかる費用は、選択する方法によって異なります。
前項のそれぞれの方法に費用相場を記しておきましたが、もう一度ここでまとめておきましょう。

  • お寺に引き取ってもらう:1~10万円
  • 仏具店に引き取ってもらう:2~8万円
  • 粗大ごみとして処分する:500~1,000円
  • 業者に処分を依頼する:3万円(魂抜きの供養など含む)
  • リサイクルショップに持ち込む:買取価格が発生する場合もあり

ただし、これらはあくまでも目安でしかありません。
実際に依頼したとき範囲を超えた額を請求されることもあるので注意してください。  

仏壇を処分する際の3つの注意点

仏壇を処分する際の3つの注意点 仏壇を処分する際の注意点としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 閉眼供養をする
  2. 大切なものがないか念入りにチェックする
  3. 宗教や宗派に合わせて処分する

順番に解説します。  

注意点①:閉眼供養をする

仏壇を処分する前には、閉眼供養(魂抜き)するのが一般的です。

閉眼供養とは、仏壇に祀られていた仏像や位牌などに対して行う、最後のお供えのことを指します。
新しい仏壇を用意したときに魂を入れる「開眼供養」をしますが、そのとき入った魂を閉眼供養で開放することになります。
閉眼供養をせずに処分してしまうと、その仏壇には魂が入ったままということになります。

もちろん精神的な話なので、それでも構わないという人もいるかもしれません。
しかし、仏事を大切にするのであれば、お経を読んでもらい、しっかりと供養するべきでしょう。  

注意点②:大切なものがないか念入りにチェックする

仏壇を処分する前に、内部に大切なものが残っていないか確認することも重要です。
位牌や遺影、仏像や遺品など、一度処分してしまうと戻ってこないものもあるので、念入りにチェックしましょう。
引き出しの中身を確認するのも忘れないようにしてください。

仏壇には隠れた引き出しがついているものが多く、そこに家宝や家系図といった重要なものが残されている場合もあります。  

注意点③:宗教や宗派に合わせて処分する

仏壇を処分する際には、自身の宗教や宗派の教えに合わせて処分することが大切です。

たとえば、ほとんどの宗派においては仏壇の処分の際に閉眼供養を必要としますが、なかにはその必要がない宗派もあります。
必要のない供養のために、少なくない金額を支払う必要はありません。

宗教や宗派に属していたとしても、それほど真剣に信仰しているわけではなく、具体的なルールまではわからない場合も多いと思われます。
そのときには、菩提寺や近くの寺院にわからないことを尋ねてみましょう。  

仏壇を処分するタイミング

仏壇を処分するタイミング 仏壇を処分するタイミングとしてよくあるのは、以下の4つです。

  1. 引っ越し
  2. 遺品整理
  3. 仏壇の買い替え
  4. 仏壇を継承する親族がいない

ざっと目にするだけでも、なんとなく納得がいくのではないでしょうか。
以下で詳しく見ていくので、一通り読んで把握しておきましょう。  

タイミング①:引っ越し

引っ越しを機に仏壇を処分するのは一般的です。
遠方に転居する場合などは、新たな生活環境に合わせて処分を検討することがよくあります。
もちろん、信仰を大切にしているのであれば、仏壇を処分するなどもってのほかという考えになるでしょう。
しかし、現実的な話として、引っ越しは処分するきっかけとなります。  

タイミング②:遺品整理

家族が亡くなった際に、遺品整理する一環として仏壇を処分することもあります。
たとえば、故郷に住んでいる親が亡くなって、その家に仏壇があったとします。
もし、自分の家に仏壇がなければ親の仏壇を引き取るのも一つの選択肢ですが、すでに仏壇がある場合には、現実的な話ではないでしょう。
このような場合には、他のいらないものと一緒に仏壇も処分することになります。

【関連記事】遺品整理の費用相場は?費用の抑え方や業者を探す際のポイントを解説  

タイミング③:仏壇の買い替え

仏壇が古くなったり、破損して使用できなくなったりした場合、新しい仏壇に買い換えることがあります。
このタイミングで古い仏壇を処分するのは当然のことであり、よくある話と言えるでしょう。  

タイミング④:仏壇を継承する親族がいない

仏壇を継承する親族がいない場合には、処分を考えることもあります。
仏壇はそれなりに大きなものなので、簡単な気持ちで引き取れるものではありません。
また、小さな子供がいる家の場合には、仏壇の置き場所に困ることも考えられるでしょう。
さまざまな事情から、仏壇をほかの人が継承できない場合も多々あります。
そういった場合には、残念ながら処分することになります。  

仏壇の処分でお困りなら

仏壇の処分でお困りなら 仏壇は何かしらの宗派に属している人にとって大切なものですが、 ものとして見た場合、作りがしっかりしていることなどから処分が難しいという短所があります。
また、宗教が関わるものであるがゆえに、雑に扱えないという点も頭を悩ませるところでしょう。

仏壇の処分にお困りの方は、ぜひ弊社・斎奉閣までお問い合わせください。
斎奉閣では、葬儀や終活だけでなく、葬儀後のサポートも幅広く提供しています。

詳しくは葬儀後サポートのページを参考にしてください。  

まとめ:仏壇の処分について

まとめ:仏壇の処分について 仏壇をいかに処分するかについて、おすすめの処分方法やかかる費用、処分時の注意点やタイミングなどについて解説しました。

仏壇は一家の守り神ともいえる大切な存在です。その処分をする際には、敬意を持って適切な方法で行う必要があります。
しかし、処分する側にさまざまな事情があるのも確かで、その兼ね合いが大切となります。

この記事を参考にして、仏壇を適切に処分できるようになっておきましょう。
また、葬儀についてのご質問は無料事前相談を受け付けておりますので、ぜひご相談ください。  

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▼気軽にご相談ください。   この記事の監修者

松田大輔(まつだ だいすけ) 鈴鹿地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター