独身(おひとりさま)の終活が重要な理由|年代別の優先事項や費用も解説
独身だと配偶者や子供がいないため、もしものときに頼れる身内が少ないのが現状です。
結婚していない、配偶者に先立たれたなど、独身の理由はさまざまですが、共通して「最期をどのように迎えるか」や「遺産をどう分配するか」といった決定を1人で行う必要があります。
この記事では、独身の終活が重要な理由とともに、年代別の優先事項や必要な費用について解説します。
具体的にどのような対策を講じるべきか紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
独身の終活が気持ちの面でも重要な理由
終活は、整理や整頓による物理的なメリットだけでなく、心の安定や充実感をもたらす大切な作業です。
ここでは、どのように気持ちの面に影響を与えるのか、以下の2つを解説します。
- 人生を見つめ直すきっかけになる
- 死後の不安を少なくできる
それぞれを詳しく見ていきましょう。
理由①:人生を見つめ直すきっかけになる
終活は単なる準備にとどまらず、人生を見つめ直せる貴重な機会となります。
以下のような行動を通じて、過去の経験や思い出を整理することが大切です。
- 親しい友人と再会する
- 自分史を作成する
- 思い出の場所を旅行する など
心の整理を通じて、未解決の感情や問題に対処し、心の中にあるモヤモヤを解消できます。
その結果、心が軽くなり、新たな視点でこれからの生活を見つめ直せるでしょう。
また、終活を通じて自分の死後を考えることで、今をより大切に生きる意識が高まります。
独身こそ早めに終活に取り組むことで、心の準備が整い、充実した人生を送る一歩を踏み出せるでしょう。
理由②:死後の不安を少なくできる
終活を通じて、以下の手続きを事前に決めることが可能です。
- 介護が必要になった際の対応策
- 亡くなった後の葬儀の手配
- 遺産相続の方針 など
具体的には、「もし介護が必要になったら、この施設に入所したい」「葬儀はこのようにしてほしい」といった希望を明確にし、信頼できる第三者に委任できます。
老後や死に対する漠然とした心配事から解放され、安心して余生を過ごせるでしょう。
また、終活により、親族や知人への負担も最小限に抑えられます。
財産の整理や各種手続きを事前に済ませておけば、いざというときに周囲に迷惑かけることなく、自分らしい最期を迎えられる準備が整うでしょう。
独身の終活でやるべきこと一覧【男性・女性共通】
独身が終活でやるべきことは、下記の6つです。
- 信頼できる人に身元保証人を頼む
- 身の回りを整理する
- 自分の葬儀について決めておく
- 遺言書を作成する
- 高齢者向けの見守りサービスを検討する
- 死後事務委任契約を結んでおく
独身の終活も、基本的には家族がいる方と変わりません。
しかし、家族がいる方と同様の取り組みに加え、独身ならではの特有の配慮や準備すべき点があります。
終活を通して、自分の意思を確実に反映させ、周囲への負担を最小限に抑えることが重要です。
1人で抱え込まず、専門家に相談しながら、自分らしい人生の最期を迎えられるよう対策を講じていきましょう。
独身の終活でやるべきことについて詳細を知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】おひとりさまでも終活は必要?終活でやるべきことや便利なサービスも紹介
【年代別】独身の終活で優先したいこと
独身が終活に取り組む際に優先したいことを、以下3つの年代別に紹介します。
- 30代独身の終活
- 40代独身の終活
- 50代独身の終活
それぞれを詳しく見ていきましょう。
30代独身の終活
30代はまだ若く、死のリスクが比較的低いため、終活を本格的に始める必要はありません。
しかし、住宅購入や老後資金の貯蓄といった長期的な計画は、早めに準備することで将来の負担を軽減できます。
なお、30代からできる終活の一環として、デジタル終活がおすすめです。
万が一の際に個人情報が悪用されるリスクがあるため、以下のデジタルデータを整理しておきましょう。
- SNSアカウント
- ネット銀行の口座
- サブスクリプションサービス など
仮に、消したいアカウントやデータがある場合は、エンディングノートに一覧を記録しておくと、万が一の際に確実に処理されるため安心です。
デジタル終活の進め方について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみましょう。
【関連記事】デジタル終活とは?始めるメリット・注意点やデータの整理方法を解説
40代独身の終活
40代は、将来に向けて資金を計画的に準備する絶好の時期です。
この年代から終活を始めることで、時間を味方につけて、老後や死後に必要な資金を計画的に準備できます。
とくに、病気や怪我で仕事ができなくなった場合に備えて、資産運用や民間年金を利用して複数の収入源を確保することが重要です。
物価上昇や医療費の増加など予期しない支出にも対応できるよう、しっかりと準備しておきましょう。
なお、iDeCoや新NISAを活用し、長期的な視点で投資や貯蓄を行えば、老後の生活費用や葬儀費用など、将来に備えるための資金を着実に積み立てられます。
葬儀や遺品整理の費用を把握し、老後に余裕のある生活を送るための基盤を整えましょう。
40代の終活について振り返りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
【関連記事】終活を40代から始めるべき理由とは?取り組むメリットや具体的な内容も
50代独身の終活
50代は、退職後の生活や健康管理に向けた計画を本格的に立てる時期です。
退職後の生活に備えて、早めに資金計画やライフプランを見直しましょう。
一般的に定年は65歳ですが、早期リタイアの可能性も考慮に入れておくことが重要です。
また、認知症のリスクを減らすために、健康的な生活習慣を維持することも欠かせません。
日常生活での健康管理をしっかり行うことで、認知機能を守りつつ、終活の計画もスムーズに進められます。
終活では、葬儀の準備や遺品の整理など、計画を立てることが多くあります。
体力や判断力が十分にあるうちに、じっくりと準備を進めることで、将来に向けた安心感を得られるでしょう。
なお、50代で本格的な終活を始めたなら、エンディングノートを作成し、信頼できる人に伝えるのもおすすめです。
エンディングノートの保管場所を周囲に伝えておくと、いざというときにスムーズに対応できます。
50代からの終活の進め方について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
【関連記事】終活は50代から始めるべき?早く始めたほうが良い理由や注意点などを解説
独身の終活で準備しておきたい費用
独身の終活で準備しておきたい費用は、下表のとおりです。
終活内容 |
費用相場 |
生前整理 |
約3万~20万円 |
身元引受人 |
約数万~150万円(月額費用除く) |
成年後見制度 |
・初期費用:約20万円 |
死後事務委任契約 |
約100~150万円 |
葬儀 |
・一般葬:約150万~200万円 |
お墓 |
・一般墓:約120万~200万円 |
終活の費用を抑えたいなら、以下の役割を専門家ではなく、友人に頼むのも1つの方法です。
- 身元引受人
- 成年後見人
- 死後事務委任契約
友人に頼むことで専門家よりも費用を抑えられる一方、専門知識が不足しているため、トラブルが発生するリスクもあります。
依頼する前に具体的な費用や役割について、友人としっかり相談して決めることが重要です。
独身の終活で不安がある方は
独身の終活で不安がある方は、自分でできる準備を早めに進め、必要に応じて専門家のサポートを受けるのが効果的です。
日本では、65歳以上で1人暮らしをしている高齢者が31.8%を占めています。
このような状況で、「頼れる人がいない」「何から始めればよいのか分からない」など、不安を抱えている方が増えています。
不安を軽減するために、エンディングノートは非常に有効なツールです。
独身の方は、「伝える相手がいないから不要」と思いがちですが、エンディングノートを使うことで自分の考えや準備が明確になり、終活の計画がスムーズに進められます。
なお、斎奉閣では終活はもちろん、エンディングノートに関する無料事前相談を提供しています。
無料事前相談ページから、終活に役立つエンディングノートをプレゼントしているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
▼あなたが今、終活を行うべき理由をたった4分の動画で分かりやすく解説します。「なんとかなる」「その時が来たら考える」と思ってしまわないようにぜひご覧ください。
まとめ:独身の終活も早めのスタートが吉
終活を始めるタイミングに決まりはありませんが、独身の場合、家族や身内からのサポートが得られにくいため、早めに終活を始めることが重要です。
体力や判断力がしっかりしているうちに終活を進めることで、後々の手続きや契約がスムーズに行えます。
独身ならではの自由を活かして、未来を前向きに計画しましょう。
なお、斎奉閣では、エンディングノートの作成や断捨離など、終活に関するさまざまなサポートを提供しています。
終活についての不安や疑問がある方は、無料事前相談をぜひご活用ください。
無料事前相談受付中
- 残された家族の負担を減らす
- 死に対する
不安解消 - 遺産相続のトラブルを回避できる
「事前準備を始めたいけど何から始めればわからない…」という方はお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
【関連記事】終活で断捨離を行うメリットは?50代・60代で始める人が多い理由も紹介
【関連記事】終活はいつから始めるべき?早くから始めるメリットや、やるべきことをご紹介
【関連記事】終活のやることリスト3つ!終活のよくある質問も解説
葬儀・法事の知識