エンディングノートの書き方ガイド|コツや注意点を解説!相談先も
エンディングノートは、いつか来る人生の終わりに向けて、ご自身の希望やご家族への想いなどを書き記すためのものです。
遺言書のように決まった形式がなく、自由に思ったままを書き残せる一方で、具体的に何をどのように書いたらよいか悩む方もいるでしょう。
この記事では、エンディングノートの書き方を項目別に詳しく解説します。
エンディングノートを書くメリットのほか、注意点や相談先などもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次

エンディングノートとは
エンディングノートとは一種の備忘録です。
今までの人生を振り返り、ご自身に関する情報をはじめ、ご家族への思いや感謝などを書き残します。
エンディングノートは遺言状のように決まった形式がなく、自由に思ったままを書き残せる特徴があります。
終活の一環として注目されているため、エンディングノートに対して遺言状のようなものだという印象を持つ方も少なくありません。
遺言状との主な違いは、エンディングノートには法的な効力がないことです。
そのため、基本的には遺言状が優先され、エンディングノートに記載した内容はあくまで希望として扱われます。
たとえ法的な効力がなくても、ご自身の死後に関する希望を表明しておくことは、いずれ遺される家族や親族にとって役立つ場面があるでしょう。
次項では、エンディングノートを書くメリットについて詳しく解説します。
なお、エンディングノートの選び方や保管時の注意点を知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。
【関連記事】終活ノートとは?遺言書との違いや選び方を解説!保管時の注意点も
エンディングノートを書くメリット
エンディングノートを書くメリットは、以下の3つです。
- 残された家族が諸手続きを進めやすい
- 家族の形見になる
- 人生を振り返るきっかけになる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①:残された家族が諸手続きを進めやすい
エンディングノートに死後の法的手続きについて書いておくと、遺されたご家族は手続きをスムーズに進めやすくなります。
人が亡くなったときには、想像以上の法的手続きが必要です。
葬儀や埋葬など、手続きの内容は多岐にわたり、すべてを把握するだけでも大変な時間がかかります。
エンディングノートに必要事項をまとめておけば、ご家族は多くの手続きを効率的に進められます。
ただし、前述のとおりエンディングノートには法的な効力がありません。
遺産に関する特別な希望がある場合は、遺言状を作成し、しかるべきタイミングで家族や親族に開封してもらう手続きをしておく必要があります。
メリット②:家族の形見になる
エンディングノートを書くメリットとして、ご家族の形見になることが挙げられます。
エンディングノートの記載内容は自由です。
死後に必要な手続きのほかにも、自由に書き記せます。
エンディングノートの内容としては、普段は照れくさくて口にしにくい感謝の気持ちや、お子さんやお孫さんの将来を応援する言葉などがおすすめです。
人生の終わりを見据えた時間で書き記す言葉だからこそ、伝えたい気持ちを素直に表現できるのではないでしょうか。
思い出とともに書き記されたメッセージは、ご家族にとって大切な形見になるでしょう。
メリット③:人生を振り返るきっかけになる
エンディングノートを書く時間は、ご自身の人生を振り返るきっかけになります。
エンディングノートは、人生の最後を迎えるためだけのものではありません。
これからも続くご自身の人生をどのように充実させていくかを考える時間にもあります。
実際に、やり残したことやこれから挑戦したいことなどを整理していくうちに、自ずと今後の人生における楽しみを考えられるようになるでしょう。
多くの人にとって、エンディングノートは余生を楽しむための力を与えてくれるものだといえます。
エンディングノートを書く際の注意点
エンディングノートを書くときは、以下の点に注意してください。
- 書く目的を明確にする
- 定期的に見直して正しい情報を残す
- 保管場所を知らせる
- 銀行口座や暗証番号は記入しない
エンディングノートは、形式にとらわれず自由に作成できます。
しかし、気の向くままに書くだけでは情報を整理できず、かえってわかりにくくなる可能性があります。
また、時間が経つにつれて、健康状態や資産状況などが変化することも珍しくありません。
エンディングノートを作成したら、内容を定期的にチェックして正確な情報を書き残すようにしてください。
家族や親族にエンディングノートの保管場所を知らせ、必要なときに内容を確認できるようにしておくことも大切です。
なお、第三者の手に渡ってしまうリスクを考えて、銀行口座や暗証番号は記載しないように注意しましょう。
エンディングノートをスムーズに書くコツ
エンディングノートをスムーズに書くコツは、以下の3つです。
- 書きやすい項目から埋める
- 家族と相談しながら進める
- 講座やセミナーを受けてみる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
コツ①:書きやすい項目から埋める
エンディングノートは書きやすい項目から埋めていくとスムーズに作成できます。
個人情報や連絡先など比較的決まっている情報から埋めていくと、書くことへのハードルが低くなり、ペンを進めやすくなるでしょう。
エンディングノートの項目によっては、考えがまとまってから書いたほうがよい場合もあります。
そのため、エンディングノートは慌てて作成するよりも、終活を進めながら伝えたい内容がまとまったときに書くことをおすすめします。
コツ②:家族と相談しながら進める
エンディングノートをスムーズに書くためには、ご家族と相談しながら進めることもポイントです。
事前に葬儀や介護などに関する意見をもらっておくと、どのような準備が必要か、何を優先して取り掛かるべきかといった内容を整理しやすくなります。
また、事前に相談しておくことで、家族間におけるトラブルを回避できるメリットもあります。
エンディングノートに何を書けばよいか分からない場合は、ご家族に相談してみるとよいでしょう。
コツ③:講座やセミナーを受けてみる
エンディングノートの作成に不安がある場合は、講座やセミナーの受講がおすすめです。
最近では、終活に関する講座やセミナーを実施している葬儀社も珍しくありません。
葬儀について質問したり、整理すべき情報などを相談したりできるため、安心かつスムーズにエンディングノートを作成できるでしょう。
なお、終活セミナーで学べる具体的な内容を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
【関連記事】終活セミナーとは?学べる内容や参加するメリット・選び方を解説
【項目別】エンディングノートの基本的な書き方
エンディングノートの書き方について、8つの項目別に基本的なポイントを解説します。
- 自分自身のこと
- 資産のこと
- 家族・親族のこと
- 友人のこと
- ペットのこと
- 医療・介護のこと
- 葬儀・納骨のこと
- 遺言
エンディングノートにすべての項目を書く必要はありません。
終活の目的を考えながら、必要な項目を絞って書くとよいでしょう。
以下で、それぞれ詳しく解説するので、エンディングノートを書く際の参考にしてください。
書き方①:自分自身のこと
エンディングノートには、自分自身のことを書くのが基本です。
具体的には、以下のような個人情報を書いておくと、各種の手続きをする際に役立ちます。
- 生年月日
- 本籍地
- マイナンバー
- 運転免許証番号(運転経歴書番号)
- 最終学歴
- 所持資格
- 連絡先
ほかにも、ご自身の人生を振り返りながら、ご家族への想いや感謝なども綴りましょう。
書き方②:資産のこと
エンディングノートには、所持している資産について書いておくのも便利です。
たとえば、「どのような資産を持っているか」「証書や証明書はどこにあるか」といった情報を書きましょう。
資産に関する情報は、遺言状にだけ書き残したい場合は除外しても問題ありません。
資産のことを書く場合は、年金手帳や生命保険証書をはじめ、通帳や印鑑など、財産に関連するものの保管場所を記載してください。
書き方③:家族・親族のこと
エンディングノートには、ご家族やご親族への気持ちを綴れます。
普段は照れてしまって口にできない言葉も、エンディングノートなら素直に書けるでしょう。
ご家族にとって形見にもなるノートです。
エンディングノートを見たときに故人を思い出せるような、あたたかい言葉や励ましの言葉などを書き残しておくことをおすすめします。
書き方④:友人のこと
エンディングノートには、付き合いのあるご友人についても書いておくとよいでしょう。
ご友人について書いておくと、死後にご家族が連絡先を考える際の参考になります。
場合によっては、ご友人がエンディングノートを目にする可能性もあります。
どのような付き合いだったかだけではなく、楽しかった記憶や感謝の気持ちを書いておくと、目にしたご友人に喜んでもらえるでしょう。
書き方⑤:ペットのこと
ペットもご自身の死後に遺される家族です。
エンディングノートにペットのことを書いておくと、引き取って世話をしてくれる人の参考になります。
年齢や病歴をはじめとする健康状態のほか、ご自身の死後にどのような対処をしてほしいのかを記入しておきましょう。
また、ペットの性格や好きな食べ物も書いておくのがおすすめです。
書き方⑥:医療・介護のこと
エンディングノートには、不治の病で末期状態になったときや、正常な判断ができなくなったときのことについても書いておきましょう。
とくに末期状態になった場合には、ご家族が延命治療の有無について医師から判断を迫られます。
延命治療に関する判断は、ご家族にとって大きな精神的負担をもたらします。
そのため、エンディングノートには延命治療をするかどうか記載しておくことが大切です。
また、認知症になったときのことについても記載しておくとよいでしょう。
希望する介護の方向性や費用など、ご家族の判断に役立つ情報があれば安心です。
書き方⑦:葬儀・納骨のこと
エンディングノートには、希望する葬儀や納骨の方法についても書いておきましょう。
納骨をする菩提寺に関する情報があると、遺されたご家族も助かります。
最近は一般葬と呼ばれる伝統的な葬儀のほか、家族葬や音楽葬といった自由な形式のスタイルも広がりつつあります。
希望する葬儀の方法がある場合は、エンディングノートに書き記しておきましょう。
書き方⑧:遺言
遺言状を作成している場合は、エンディングノートに保管場所を記載しておくことをおすすめします。
ほかにも、預貯金や債券についても書いておくと便利です。
なお、借金も遺産相続に含まれます。
借金がある場合には、包み隠さずエンディングノートに記載しておくとよいでしょう。
エンディングノートの書き方について相談したい方は
エンディングノートは、形式にとらわれず自由に書ける特徴があります。
しかし、伝えたい内容をうまくまとめられず、どのように書いたらよいか悩む方も多いでしょう。
エンディングノートを書くことは、今までの人生を振り返る時間にもなります。
豊かで明るい最後を迎えるための終活について詳しく知りたい方は、こちらの動画をぜひご覧ください。
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まとめ:エンディングノートの書き方は人それぞれ
エンディングノートには、葬儀や埋葬に関する希望のほか、家族や親族のことなどを書くのが一般的です。
形式の自由度が高いゆえに、どのように書くべきか悩んでしまう方も多いでしょう。
エンディングノートを書くときは、ご自身の人生をゆっくりと振り返りながら、家族や友人に伝えたい気持ちを素直に綴るのがポイントです。
エンディングノートは家族や親族の助けになるだけではなく、大切な形見にもなります。
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この記事の監修者
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