葬儀の種類

一般葬とは?家族葬との違いや費用相場を徹底解説

公開:2022.02.08

一般葬 とは 時代にともない、ライフスタイルは多様化しています。
葬儀もそのひとつです。

「一般葬」とは違う「家族葬」でお見送りする葬儀も増えています。

本記事では一般葬と家族葬の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて詳しくご紹介します。

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一般葬とは

一般葬 とは 何か 一般葬は、以前から葬儀の主流として知られているお見送りです。
ご遺族・ご親族をはじめ、親しかったご友人、ご近所のかたがた、職場の皆さんなど、広い範囲でお付き合いやご縁のあった人々でお見送りをします。

いっぽう、家族葬は一般葬よりも小規模な範囲でのお見送りです。
参列は近親者がメインになります。
近年では都市圏で増えているお見送り方法です。

一般葬の解説とQ&Aはこちら。  

家族葬との違い

一般葬 とは 家族葬 違い 近年注目を集めている家族葬ですが、一般葬とはどのような違いがあるのでしょうか。
特徴的なポイントや、選択するときに気になることをそれぞれご紹介します。  

違い①:内容

一般葬は故人にご縁があったり、お見送りをしたいかたが広く参列できます。
近親者、血縁者、ご近所や職場のかたに限らず、過去にお世話になったからお別れを言いたいかたや、地域の葬儀の伝統を大切にしながら故人を偲びたいかたも参列します。

家族葬は近親者や親しいかたのみでお見送りをします。
深いご縁があったかたたちでおこなうため、一般葬よりは小規模になることがほとんどです。
目立つ特徴としては、家族葬は「訃報をお伝えしていないかたには参列を控えてもらう」という点でしょう。

先に家族葬をとりおこない、後日改めて訃報を公表するケースもあります。  

違い②:参列者

一般葬は近親者、血縁者、ご近所や職場のかたなど故人の広いご縁から参列者が訪れます。

故人のお付き合いの広ければ数十名、場合によっては100名を超えることも珍しくありません。
家族葬は近親者や深いご縁の人に限られますので、必然的に一般葬よりも参列者が少なくなります。

おおむね10名~30名ほどになるケースが多いようです。  

違い③:費用相場

一般葬は規模が大きくなるため、費用が高くなるのも事実です。

平均としては100万円~120万円を見ておくと良いでしょう。
家族葬は一般葬よりも低予算でお見送りができます。
80万円~100万円ほどが平均的です。

地域やプランによって相場が多少異なっていることも事実です。
葬儀会社の担当者への確認をおすすめします。

【関連記事】家族葬の費用相場とは?一般葬との費用比較や安く抑えるポイントを徹底解説  

違い④:香典

伝統的な葬儀では参列者から香典をいただく習慣があります。
とくに一般葬ではその伝統が続いています。

一般葬は香典をいただくと、四十九日法要のあとに香典返しと挨拶状をお送りします。
また、葬儀の当日に香典返しをする「即日返し」のこともあります。
家族葬でも香典をいただくことがあります。もちろん、いただいても問題ありません。

ただ、家族葬を選択するご遺族の中には、「身内だけでお見送りする」という性質上、香典を辞退するかたもいます。
家族葬で香典を辞退した場合、四十九日法要のあとは挨拶状だけを送ります。
ご遺族によっては挨拶状を省略することもあり、一般葬と比較すると選択幅が広いと言えそうですね。  

違い⑤:人数平均

一般葬は訃報を広くお伝えするため、参列者が多くなります。
訃報を聞いたかたは誰でも参列できますので、故人のお付き合いの広さや社会的立場によってはかなりの大人数になることも。

最低でも数十名程度から、多ければ数百名にもなる可能性があるため、お見送りの会場の規模もよく考える必要があります。
一般的なお付き合いのかたでは少なくとも50名、多ければ100名を超えると考えておいたほうが良いでしょう。

いっぽう、家族葬は前述の通り、多くても数十名です。
身内だけに限定すれば10名~30名ほどでおこなわれることも珍しくありません。
コンパクトな会場でも対応しやすい人数です。  

一般葬と家族葬のメリット・デメリット比較

一般葬 とは メリット デメリット 一般葬と家族葬、それぞれに特徴があります。
そしてそれぞれに異なるメリット・デメリットがあるのも事実です。  

メリット:

一般葬では3つの代表的なメリットが挙げられます。

  1. 幅広い参列者がお見送りできる 故人を知る幅広い関係のかたに、最後のお別れをしてもらえます。お見送りをしたいというかたの気持ちも報われるでしょう。 
  2. 故人の恩人に遺族が感謝の気持ちを伝えられる 故人が生前お世話になったかたに、遺族が直接感謝の言葉を述べる機会にもなります。 また、参列者が故人の思い出を語ってくれたり、お悔やみの言葉をくれることもあります。 
  3. 葬儀後の弔問を少なくできる 葬儀で一堂に会してもらえるため、葬儀後に個別の弔問を受ける機会が少なくなります。 参列者も決まった日にちにお別れを済ませられるため、のちのちの時間的な負担を軽減できる一面があります。  

家族葬でも大きなメリットがあります。  

  1. 準備の負担を軽減できる 参列者が少ないため、コンパクトな葬儀ができます。
    事前準備の負担が一般葬よりも軽減できる傾向があります。 
  2. 葬儀の方針を決めやすい 身内の参列を優先する葬儀という特徴から、宗教・伝統・形式にとらわれすぎず、比較的柔軟な葬儀スタイルを選択しやすくなります。
    故人の好みや希望を大きく反映しやすいのも利点ですね。 
  3. ゆっくりと故人をしのべる 喪主やご遺族が参列者の対応に追われる時間がほぼないため、故人のことを思う時間や気持ちの余裕を持ちやすくなります。
    ゆっくりと故人の思い出をなぞれるのは、参列者が少ないからこそできることでしょう。  

デメリット:

一般葬のデメリットは、以下の2つが考えられます。

  1.   喪主・ご遺族の負担が大きくなりがち 多くの人が参列するため、人数に応じた準備が必要です。
    体力や気力、手伝える人の数など、規模が大きくなればなるほど負担を感じるでしょう。
    また、参列者へのご挨拶を含めた対応をしなくてはならないため、参列者の数によってはひどく忙しい時間になります。  
  2. 正確な人数が把握しにくい 訃報を聞いた人がすべて参列できるのが一般葬です。
    思いも寄らないほどの人数が参列するかもしれません。 また、逆に少ない可能性もあります。
    準備した通夜振る舞いや香典返しが余ってしまう不安があります。

次に、家族葬のデメリットについて見てみましょう。

  1.   費用の不安 家族葬では参列者が少ないため、必然的に香典も少なくなります。
    ご遺族の方針によっては香典を辞退することもあるでしょう。 葬儀費用に充てられる香典が少なくなるという不安が生じるかもしれません。  
  2. 葬儀の方針がご遺族の間で分かれる可能性がある 参列者の中には、家族葬ではなく伝統的な一般葬を望むご遺族がいるかもしれません。
    故人の希望や喪主の意見と分かれ、話し合いが必要になる可能性があります。  

一般葬の費用相場

一般葬 費用 相場 実際に一般葬で平均的なお見送りをすると、どの程度の費用を見込んでおくべきでしょうか。

一般葬では「葬儀の費用」「会食費(通夜振る舞い、精進落としなど)」「返礼品・香典返しの費用」「お布施」がおもな費用として必要になります。
「第4回お葬式に関する全国調査(2020年)」では、葬儀全体の費用は平均119万1,900円でした。

価格帯ごとに見ると「100万円以上120万円未満」がもっとも多く、次点で「80万円以上100万円未満」です。
一般葬の費用は「100万円~120万円」が平均的だと考えられます。

なお、あくまで平均であり、地域や葬儀のプランによって上下します。 故人の希望やお見送りする側の気持ちを反映できるよう、葬儀会社の担当者とよく相談してみてはいかがでしょうか。

【参考】 第4回お葬式に関する全国調査  

まとめ

ライフスタイルの変化は葬儀にも変化をもたらしています。

一般葬、家族葬、どちらも特徴が異なり、選択するときに迷うかもしれません。
それぞれのメリット・デメリットを比較して、故人と穏やかにお見送りできる方法を選択しましょう。
一般葬をお考えの方は、ぜひ斎奉閣の無料事前相談ページをご覧ください。  

【参考】お別れはJAZZの調べに乗せて | 葬儀レポート
【参考】お葬式に関する全国調査(2013-2020年)
【参考】家族葬の費用相場とは?一般葬との費用比較や安く抑えるポイントを徹底解説

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笹浦久朋(ささうら ひさとも) 桑名地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター