喪中はがきはいつまでに出す?書き方やマナー、何親等まで送るのかも解説
喪中はがきはいつまでに何親等まで送るべきなのか、どのような文章を書くのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
喪中はがきは、年賀状をやりとりしている相手へ次の年賀状を欠礼する旨を伝えるはがきです。通常、送る相手が年賀状を準備する前に、年賀状を欠礼する旨を伝えます。
しかし、送る範囲や書き方など、一定のルールがあるため、慎重な作業が必要でしょう。
この記事では、喪中はがきを出す時期や送る範囲、書き方やマナーについて解説します。喪中はがきの文例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
喪中はがきは11月から12月上旬までに出すのが一般的
喪中はがきは、一般的に11月初旬から12月上旬までにポストへ投函します。
本来、喪中はがきとは、年賀状を送っている相手に対して「次の年賀状を出さない」ことを伝えるためのはがきです。
相手が年賀状を準備してから届くようでは、喪中はがきの意味がありません。
そのため、相手が年賀状を作る前に送る必要があります。
年賀状を準備する時期は、年賀はがきが発売される日と郵便局で年賀状を受け付け始める日です。
毎年、年賀はがきの販売は11月初旬に、郵便局の年賀状受付は12月15日から開始されます。
そこで喪中はがきは、11月初旬から12月14日を目安に送るとよいでしょう。
なお、喪中はがきは、葬儀へ参列したか否か、相手が喪中か否かにかかわらず、年賀状を送っている相手全員に送ります。
12月に身内の不幸があったら寒中見舞いを送る
12月に身内の不幸があった場合は、喪中はがきを送らず、寒中見舞いを送ります。
喪中はがきは、次の年賀状が出せない旨を伝えるためのはがきです。
一般的に、相手が年賀状を準備する11月初旬から12月上旬までの期間にポストへ投函します。
しかし、12月に身内の不幸があった場合、すでに相手が年賀状をポストへ投函している可能性もあるでしょう。
そこで、喪中はがきの代わりに送るのが、寒中見舞いです。
寒中見舞いは、松の内以降で忌が明けた日から立春までの間に送ります。
松の内とは、お正月の初めから神様が滞在している期間です。
松の内の期間は、地域により差があるため、1月7日から1月下旬までに送れば間違いないでしょう。
もし、自身も年賀状を準備している場合、年賀はがきの販売期間中であれば、郵便局ではがきや切手などと無料で交換してもらえます。
喪中の期間はいつからいつまで?
喪中とは、近親者が亡くなったとき、故人の冥福を祈り、つつましく生活する期間です。
喪中の期間は、明治時代の太政官布告「服忌令(ぶっきれい)」で定められていました。
服忌令は、昭和22年に廃止され、現在は法令による定めがないものの、服忌令で定めた喪中の期間が一般的な目安とされています。
親等別の喪中期間は次の通りです。
親等 |
続柄 |
喪中期間 |
一親等 |
配偶者、父母(両親)、義父母(配偶者の両親) |
12ヶ月~13ヶ月 |
子ども、子の配偶者 |
3ヶ月~6ヶ月 |
|
二親等 |
同居している祖父母、義祖父母(配偶者の祖父母) |
3ヶ月~6ヶ月 |
兄弟、義兄弟(配偶者の兄弟)、孫、孫の配偶者 |
1ヶ月~3ヶ月 |
|
三親等 |
曽祖父母、伯父、伯母、叔父、叔母、甥姪、曽孫 |
喪中としない |
引用元:株式会社アーツ|喪中はがきはいつ出す?時期や範囲、マナーまで徹底解説
喪中の期間は、地域や宗派により異なります。
また、喪中はがきは一般的に、年内に近親者が亡くなった場合に送る方が多いようです。
喪中はがきを出すのは2親等まで
喪中はがきを出す範囲は、差出人を中心に、1親等と同居している2親等までが一般的です。
以下の続柄が1親等と2親等に含まれます。
- 1親等・・・父母(両親)、義父母(配偶者の両親)、配偶者、子
- 同居している2親等・・・同居している祖父母、義祖父母(配偶者の祖父母)、兄弟、義兄弟(配偶者の兄弟)、孫
上記は、あくまで一般的な例です。
最近では、同居の有無にかかわらず、2親等の親族が亡くなった場合に、喪中はがきを出すケースが多い傾向にあります。
また、3親等であっても、親しい間柄で故人への気持ちがある場合は、喪中はがきを出しても問題ありません。
喪中はがきを出すか否かは、故人との親密度や差出人の気持ちにより、最終的な判断をします。
喪中はがきの書き方
喪中はがきには、一定のマナーがあり、次の要素に従って書きます。
要素 |
概要・記載例 |
挨拶文 |
新年の挨拶を控える旨を記載 |
故人について |
差出人との続柄・名前・死去した月・年齢 |
お礼の言葉 |
生前故人がお世話になったお礼を記載 |
結びの言葉 |
送る相手の健康と幸せを祈る言葉を記載 |
日付と差出人 |
相手に喪中はがきが届く日と差出人の名前を記載 |
上記の要素をつなげて書いた喪中はがきは、以下の通りです。
喪中につき 年末年始のご挨拶は ご遠慮申し上げます |
送る相手に失礼がないよう、喪中はがきはマナーを守って書きましょう。
喪中はがきを書く際の注意点
喪中はがきを書くうえで知っておきたいマナーが3つあります。
- 「拝啓」などの前文を省略する
- 行頭の一字下げや句読点は不要
- 派手なデザインは避ける
マナーを踏まえて、喪中はがきを書き、送る相手に敬意を表しましょう。
注意点①:「拝啓」など前文は省略する
喪中はがきは、前文を省略します。
通常のはがきや手紙は「前文」「主文」「末文」「後付け」の4部構成です。
各構成には、次のような内容を記載します。
構成 |
記載内容 |
例 |
前文 |
頭語と結語 |
拝啓と敬具、前略と草々など |
時候の挨拶 |
12月の場合は「師走の候」1月の場合は「睦月の候」 |
|
相手の安否や差出人の様子 |
皆様お変わりございませんか。私ども家族も元気で暮らしておりますので、ご安心ください |
|
感謝やお詫びの言葉 |
平素より大変お世話になっております |
|
主文 |
起こし言葉と本文 |
さて、先日は素晴らしいお花をお贈りいただき、ありがとうございます |
末文 |
結びの言葉 |
末筆ながらご健康をお祈り申し上げます |
後付け |
日付、署名、宛名 |
喪中はがきをはじめとする弔事にかかわる手紙は、前文が不要です。
喪中はがきも主文から書き始めます。
注意点②:行頭の一字下げや句読点は不要
喪中はがきは、行頭の一字下げや句読点が不要です。
一般的に、形式的な招待状や挨拶状などは、一字下げや句読点を入れません。
喪中はがきや年賀状は、形式的な招待状や挨拶状にあたるため、行頭の一時下げや句読点が不要です。
一字下げは、明治時代以降に慣習となりました。
明治時代以前の名残から、一字下げをしない文章は、格式があると考える方もいます。
また、挨拶状などで句読点を使用するのは、相手を子ども扱いしていると受け取られ、失礼にあたる行為です。
さらに句読点は、文章を区切るために書くことから、縁を切る行為と連想させる可能性があります。
形式的な招待状や挨拶状には、相手への敬意を込めて、行頭一字下げや句読点は記載しないとされています。
注意点③:派手なデザインは避ける
喪中はがきは、身内に不幸があったことを記載するため、派手なデザインを避けるのが一般的です。
12月中に近親者が亡くなり、寒中見舞いを出す場合も派手なデザインは避けます。
具体的には、3つの点に注意してデザインを選びましょう。
- 文字色は、薄墨色または黒色
- 文字フォントは、楷書体または明朝体が主流
- イラストは、色数が少なく落ち着いた雰囲気のもの
デザインは、百合や蓮の花を描いたり、淡い背景色を付けたりなど、さまざまな種類があります。
故人の好きな花や人柄がうかがえるイラストを選ぶ方もいるようです。
喪中はがきの購入方法
喪中はがきは、2通りの購入方法があります。
- 郵便局やコンビニなどの実店舗
- ネットで注文できる印刷通販
ここからは、購入方法ごとの特徴や事前に検討しておくべき項目を解説します。
差出人のニーズにあわせて購入方法を選びましょう。
方法①:郵便局やコンビニなどの実店舗
喪中はがきは、郵便局やコンビニ、ショッピングモールなどの実店舗で購入できます。
⦅郵便局⦆
郵便局では、2つの方法で喪中はがきが購入できます。
- 喪中はがきを注文
- 切手部分が喪中はがきに適した無地の通常はがきを購入
喪中はがきのデザインは、花言葉や趣味、景色などから選択できます。
⦅コンビニエンスストア⦆
コンビニエンスストアは、10月頃から喪中はがきを販売しています。
コンビニエンスストアによっては、注文した喪中はがきがなくなったときのために、マルチコピー機での追加印刷も可能です。
⦅ショッピングモール⦆
ショッピングモールでも、喪中はがきの購入が可能です。
喪中はがきの時期になると、パンフレットが並んだり、専用コーナーが立ち上がったりします。
ショッピングモールによっては、私製はがきが購入できます。
私製はがきとは、切手のないはがきです。
方法②:ネットで注文できる印刷通販
喪中はがきは、ネットで注文できる印刷通販からも購入が可能です。
印刷通販の場合は、無地のはがきに喪中はがきのデザインや文章を印刷します。
印刷通販は、サービスにより対応範囲がことなるため、以下の項目を事前に検討しておきましょう。
- 宛名面の印刷
- 宛名面は縦書きか横書きか
- フォントの種類
- デザイン
宛名面の印刷やデザイン面の色数などにより、料金が変わります。
ネットで注文できる印刷通販は、故人の人柄を反映できる点と、自宅にいながら注文できる点がメリットです。
喪中はがきの作成方法でお悩みの方は
喪中はがきの作成には、一定のルールがあります。
送る相手に失礼がないよう、ルールを守った喪中はがきを送りましょう。
しかし、喪中はがきに関するルールはさまざまあるため、自分で書くのは難しいと感じる方は多いのではないでしょうか。
斎奉閣では、オリジナルの喪中はがきを作成しています。
故人の人柄や好みにあわせた喪中はがきを作成することも可能です。
喪中はがきについては、無料事前相談にてお問い合わせください。
まとめ:喪中はがきを出す時期について
喪中はがきは、11月初旬から12月14日までに出すのが一般的です。
喪中の期間にかかわらず、年内に近親者が亡くなったら「次の年賀状を出さない」ことを伝えるために、喪中はがきを出します。
12月に身内の不幸があった場合、喪中はがきの代わりに送るのが、寒中見舞いです。
喪中はがきを出す範囲は、故人への気持ちや思いにより判断して差し支えありません。
喪中はがきの書き方には、一定のルールがあります。
ルールと注意点を守った喪中はがきを作成しましょう。
斎奉閣では、オリジナルの喪中はがきを作成しています。
喪中はがきについてお悩みの方は、斎奉閣までご相談ください。
「事前準備を始めたいけど何から始めればわからない…」という方はお気軽にご相談ください。無料事前相談受付中
不安解消
この記事の監修者
原田康之(はらだ やすゆき)流通事業部 マネージャー
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