親が亡くなる前にやることとは?最低限押さえておきたい7つの項目を解説
親には元気で長生きしてほしいと考えるものの、いつかは別れを迎えます。
親が亡くなると、遺族は悲しみに暮れる間もなく、さまざまな手続きを進める必要があります。
実際に親が亡くなってから、相続手続きや葬儀の手配などに困る遺族も少なくありません。
いざというときに慌てないためには、親が元気なうちに一緒に終活を進めることがおすすめです。
この記事では、親が亡くなる前に最低限やっておきたいことを7つ解説します。
金銭関係や相続など項目別に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次

親が亡くなる前にやること【金銭関係編】
親が亡くなる前にやっておきたい金融関連のことは、以下の2つです。
- 金融機関の口座をまとめる
- 生命保険の受取人を確認する
親が亡くなったあとは、金融関係の手続きが難しくなります。
そのため、親の口座や生命保険について生前に整理しておくと、いざというときでも速やかに金融機関や保険会社に連絡できます。
親が亡くなったときにやるべきことについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】親が亡くなったらすることリスト~手続きを時系列でご紹介~
やること①:金融機関の口座をまとめる
銀行口座や証券口座などは、親が亡くなる前にまとめておく必要があります。
生前に使っていない金融機関の口座を解約しておくと、親が亡くなったあとの手続きにおける遺族の負担を減らせます。
金融機関の口座は、名義人である親が亡くなったことを連絡した時点で凍結されるのが一般的です。
また、凍結された口座を解約するためには、戸籍謄本や遺産分割協議書などを用意したり、金融機関の窓口に足を運んだりする必要があり、手間と時間がかかります。
そのため、口座凍結に備えてあらかじめ預金を引き出しておくことも大切です。
金融機関の口座を整理する際は、相続人間のトラブルを防ぐため、預金の使用目的もあわせて記録しておいてください。
なお、身寄りがおらず、亡くなった場合の手続きを行う人がいない場合は、生前のうちに死後事務委任契約を結ぶ方法があります。
死後事務委任契約について知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】おひとりさまでも終活は必要?終活でやるべきことや便利なサービスも紹介
やること②:生命保険の受取人を確認する
親が加入している生命保険があれば、亡くなる前に受取人を確認しておく必要があります。
生命保険は保険契約に基づき、受取人の固有財産として扱われます。
そのため、生命保険金は遺産分割の対象にはなりません。
しかし、以下のような場合においては、相続トラブルに発展するケースも珍しくありません。
- 受取人が既に亡くなっている
- 子や孫が生まれて家族構成に変化がある
- 離婚後も受取人が前夫・前妻のままになっている
生命保険の受取人は、原則として被保険者が亡くなった後は変更できません。
そのため、親が亡くなる前に生命保険の受取人を確認し、必要に応じて変更手続きを進めましょう。
親が亡くなる前にやること【相続編】
相続に関して親が亡くなる前にやっておきたいことは、以下の2つです。
- 財産目録をまとめる
- 遺言書を作成する
生前に財産目録や遺言書を用意しておくと、相続トラブルを回避しやすくなります。
相続手続きを円滑に進めるためにも、親が亡くなる前から備えておきましょう。
やること①:財産目録をまとめる
財産目録をまとめると、親の財産状況を把握できます。
財産目録とは、保有している財産を一覧でまとめたものです。
以下のように、財産目録にはプラスとマイナスの財産をすべて記載する必要があります。
- 現金
- 預貯金
- 有価証券
- 土地
- 家屋
- 貴金属
- 著作権などの権利
- 負債・借金 など
財産目録は誰が見てもわかりやすいよう、どのような財産がどのくらいあるかを具体的にまとめることが大切です。
親の相続財産を把握しておくと、亡くなったときの遺産手続きをスムーズに進められます。
やること②:遺言書を作成する
遺言書の作成も、親が亡くなる前にやっておきたいことの1つです。
遺言書とは、財産の所有者が自らの死後、誰にどの財産をどのくらい残したいかを意思表示するための文書です。
とくに、以下のようなケースでは、遺言書によって相続トラブルを未然に防げます。
- 有価証券や家屋など、均等に分けにくい財産がある
- 特定の方に財産を多く残したい
- 相続人同士で争う可能性が高い
- 孫やお世話になった方など、相続人以外に財産を残したい
- 身寄りがいない
なお、遺言書は法律で定められた様式に沿って作成する必要があります。
自筆で書く、作成日を必ず記載するなどの要件を満たしていない遺言書は、無効になってしまう可能性もあるため注意しましょう。
遺言書の書き方を詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】【文例あり】遺言書の書き方とは?5つのポイントと要点をわかりやすく解説
親が亡くなる前にやること【葬儀・埋葬の準備編】
親が亡くなる前にやっておきたい葬儀や埋葬の準備は、以下の3つです。
- 遺影を撮影する
- 仏壇やお墓を購入する
- 葬儀社を選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
やること①:遺影を撮影する
親が亡くなる前にやることの1つに、遺影の撮影があります。
親が元気なうちに撮影しておくと、本人が納得できる遺影を残しておけるほか、葬儀の際に遺族が急いで写真を探す必要がなくなります。
場合によっては、家族が知らないうちに遺影撮影を済ませているケースもあるでしょう。
そのため、まずは親が希望する遺影があるかを尋ねてみてください。
遺影を用意する際は、家族がカメラやスマートフォンなどで撮影したり、専門業者に依頼したりする方法があります。
親の希望を聞くことで、最期の時間がよりよいものになるでしょう。
やること②:仏壇やお墓を購入する
親が亡くなる前に、仏壇やお墓を購入しておくこともおすすめです。
仏壇やお墓などの祭祀財産は相続財産と区別され、継承しても相続税がかかりません。
一方で、仏壇やお墓を購入するための費用を親から相続した場合は、相続税の課税対象になります。
生前に仏壇やお墓を購入しておくと、親の希望に沿った供養ができるほか、残された遺族の負担を減らせるメリットがあります。
ただし、終活を進めるためには親の理解が必要になるため、よく話し合って検討しましょう。
やること③:葬儀社を選ぶ
親が終活に前向きな場合は、一緒に葬儀社を選んでおくと安心です。
具体的にどの葬儀社に依頼するかを決めておくと、いざというときに慌てずに済みます。
親が亡くなってから葬儀社を選ぶ場合、遺族は限られた時間で決断する必要があるため、葬儀プランを十分に検討することが難しくなります。
親と一緒に葬儀社を選ぶ場合は、以下のポイントを押さえましょう。
- 親が希望する葬儀の形を確認する
- 親が希望する納骨先を確認する
- 複数の葬儀社に話を聞き、プランや金額を比較・検討する
- 信頼できる葬儀社を探す
なお、斎奉閣では無料事前相談を受け付けています。
葬儀社選びでお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。
親が亡くなる前にやること【その他】
金銭関係や相続などの事務的な手続き以外にも、親が亡くなる前にやれることはたくさんあります。
- 身辺整理をする
- 介護や医療の希望を聞く
- 葬儀に呼びたい人をリスト化する
- 習い事や趣味に関する話を聞く
- 親と一緒に過ごす時間を増やす
家族が親の終活を手伝うことは、双方にとってさまざまなメリットがあります。
親にとっては人生の最期に向けて自ら意思を反映でき、家族にとっては将来の負担軽減につながるでしょう。
親が亡くなる前から万が一に備えておくことで、気持ちや身辺を少しずつ整理できます。
なお、身辺整理の進め方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】終活で行う身辺整理とは?項目別のやり方やスムーズに進めるコツも解説
親が亡くなる前に「エンディングノート」の準備も
親が亡くなる前にやることを整理したら、エンディングノートに内容をまとめましょう。
エンディングノートとは、人生の終わりに向けて必要な情報や想いなどを書き記すための備忘録です。
エンディングノートを作成しておくと、時間の経過とともに内容を見直したり、必要な情報を追加したりして、よりよい形で終活を進められます。
斎奉閣の無料事前相談では、葬儀をはじめ、終活に関するさまざまなお悩みを受け付けています。
ご家族からの相談も可能なので、ぜひ気軽にご活用ください。
また、こちらの動画では、終活におけるエンディングノートの必要性について解説しています。
エンディングノートの書き方を詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
【関連記事】終活ノートとは?遺言書との違いや選び方を解説!保管時の注意点も
まとめ:親が亡くなる前にやること・やれることはたくさんある
親が亡くなる前にやることは、たくさんあります。
親が元気なうちに金銭関係や相続について整理しておくと、将来的な負担軽減につながるほか、最期の時間をよりよいものにできるでしょう。
また、親の意思を尊重するためにも、生前から葬儀や埋葬の準備を進めておくことをおすすめします。
終活に関するあらゆる事項は、エンディングノートの活用して書き残しておくことも大切です。
斎奉閣ではエンディングノートを無料でプレゼントしているので、どのようなものか知りたい方は下記よりダウンロードしてみてください。
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この記事の監修者
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