終活はいつから始めるべき?早くから始めるメリットや、やるべきことをご紹介
医療の発達により老後の人生を長く楽しめる時代になりました。
第二の人生として楽しめる老後ですが、そこで気になるのが「終活」です。
早めに始めたほうが良いとも言われるこの終活、始めるべきタイミングや内容についてご紹介します。
目次
終活とは?
第二の人生、いわゆるセカンドライフが長くなった今の時代、自分の「死」についてゆっくり考える時間も持てるようになりました。
そこで多くの人が徐々に意識するようになったのが「終活」です。
終活とは、自分の老い・死に関しての情報や希望をまとめ、万一のときに備える活動です。
とくに遺産相続が関係する金銭項目や、高齢者向けの施設の入所関係、葬儀について自分の意志をまとめることに焦点が当てられています。
終活によって自分の人生を振り返り、これから挑戦したいことに気付いてセカンドライフをより充実させるきっかけになる人もいます。 ま
た、遺された意志を知ったご家族たちが、介護問題の解決や死後に必要となる法的な手続きをスムーズに済ませられるというメリットも。
必ずしもしなければならないというものではありませんが、しておけば多くの人にとってプラスにはたらくのが終活です。
すべてをパーフェクトにするのは難しいと思うのなら一部分だけでも構いません。
終活はいつから始めるべき?
終活はできるだけ早めに始めたほうが良いという意見が聞かれます。
ただ、それは個人の自由です。
60代で始める人もいれば、70代で始める人もいます。
早ければ40代からという人も。
その人にとって「今だ」と感じるタイミングが正しいのでしょう。
とはいえ、早いうちに始めれば、終活に使える時間が長くなります。
終活は急ぐべきものというわけでもなく、少しずつゆっくりと時間をかけても構わないものなのです。
時間をかけてじっくりと考え、必要事項をまとめながら、人生を振り返るのも、セカンドライフにおける楽しみのひとつになるでしょう。
終活を早くからはじめるメリット
もしも早い時期から終活を始めるのなら、遅く始めるよりもメリットは大きくなります。
- 若いうちは体力と気力がある 早く始めるということは、いまだセカンドライフの期間のうちでは若く体力があるということでもあります。
気力も満ちているでしょう。
終活は遺産関係やケアハウスに関する事項を決定する場合、案外複雑な手続きややり取りが必要になるケースが多々あります。
体力や気力がおとろえた年齢では正確な対処が難しくなるかもしれません。
思い通りに手続きを進めたいと考えるのであれば、体力・気力がある早めのうちから開始したほうが良いでしょう。 - 充実したセカンドライフが実現しやすい 将来のあれこれを早めに決めておけば、セカンドライフが充実しやすくなります。
とくにご家族・ご親族との関わり方、お金のこと、ケアハウスの入所のことは、これからも長く楽しめる人生に大きな影響を与えるでしょう。
お金の流れや誰に世話をしてもらうか、身体に不自由が出たときのケアハウスの利用はどうするかなど、早めに決めておくことによって、安心してセカンドライフを楽しめる余裕が生まれます。
同時にご家族・ご親族も懸念材料が減り、これからも長く安心してお付き合いができるでしょう。
終活でやるべきこと
終活といっても、具体的に何をするかと考えるとやや迷います。
一般的におこなわれている終活の内容について見てみましょう。
①エンディングノートの作成
終活の中で近年注目を浴びているのが「エンディングノート」です。
エンディングノートとは、自分の死後に発生する法的手続きや連絡先、そのほか気になることについて記載しておくものです。
- 自分に関する情報:生年月日や本籍地の情報、保険証書の場所やそのほか重要な書類の場所のことです。
- 資産状況について:現金、預貯金、株券をはじめとした有価証券、不動産などが該当します。トラブルを懸念する人はエンディングノートではなく、遺言状を作成することもあります。
- 医療について:病気が末期になったり、認知症で意思疎通が難しくなったときのことを考え、医療に関する意思表示も必要です。 終末医療についての希望や、認知症になった場合にはどのようなケアを望むかなどを書いておくと、決定権を持つご家族の負担を減らしやすくなります。
- 連絡先について:自分の訃報を伝えて欲しい人の連絡先です。 親しいご友人やご近所の方、職場でお世話になった人など、ご連絡したい人の名前と連絡先を記載しておきましょう。
- 葬儀や納骨(お墓)について:「どのような葬儀にして欲しいか」「どこのお墓に納骨して欲しいか」など、自身の死後すぐに必要になる事柄について記載します。
最近は伝統的な一般葬に限らず、自由なスタイルでとりおこなう葬儀もあります。
家族葬、音楽葬、直葬などさまざまです。以前よりも選択肢が広くなっているのも現代の特徴であり、ある意味では楽しみでもありますね。
お好みの葬儀スタイルを選択しましょう。
しかし希望する葬儀スタイルによっては、菩提寺にお骨を引き取ってもらえないケースもあるようです。
先に菩提寺に確認しておいたほうが良いでしょう。
【関連記事】エンディングノートとは?メリットや書き方のコツをご紹介
②遺言状を作成する
エンディングノートには法的効力がありません。
あくまで「希望を書いたノート」と受け取られるため、法が関係する事項について死後に思い通りにならない可能性があります。
とくに遺産関係では多くのトラブルが懸念されるものです。
金銭・不動産・有価証券などの遺産関係をはじめ、しっかりとした意志を伝えたい項目があるのなら、エンディングノートだけではなく遺言状の作成をおすすめします。
遺言状はエンディングノートと違い、決められた書式があります。
そのため作成に手間がかかるのも確かですが、その効力は法が保証するものであり、死後の心配ごとを確実に減らせます。
③身の回りの整理整頓
持ち物の整理整頓も終活ではよくおこなわれます。 故人の持ち物はすべて遺産として扱われるため、あまりにも多いと遺されたご家族やご親族に大変な負担がかかります。
極端な話、お箸1本や破れた靴下片方だけでも故人のものは遺産になります。
日常的に使うものを片っ端から処分する必要はありませんが、せめて「長年使っていないもの」「明らかにいらないもの」は片付けておいたほうが良さそうです。
終活を機にご自宅を整理整頓すれば、スッキリした綺麗な家でセカンドライフを送れるという嬉しいメリットもついてきそうですね。
終活を行う際に注意すべきポイント
実際に終活をおこなう際、注意するべきポイントがあります。
スムーズな終活を進めるために、ぜひ参考になさってください。
①葬儀・法事関連は周囲との相談が望ましい
葬儀や法事に関しては、自分だけの希望だけではなく、周囲の意見も聞いたほうが良いでしょう。
たとえば自分では「家族葬がいい」と思っても、実際に葬儀をとりおこなうご家族たちは「一般葬がいい」と考えるかもしれません。
葬儀をはじめ、法事関連は、実際に喪主・施主となるご家族たちとの意見のすり合わせをおすすめします。
②遺言状とエンディングノートは別物だと考える
遺言状は法的効力があり、エンディングノートにはありません。何らかの決定時、優先されるのは遺言状です。
エンディングノートに詳細な希望を書いておいても、遺言状に書かれていなければ意志が反映されない可能性があります。
遺されたご家族やご親族の間で、意見の行き違いやトラブルを起こす原因になりかねませんので、遺言状とエンディングノートの内容には矛盾がないように気を付けましょう。
また、ご家族に説明しておくことも大切です。
まとめ
終活は予想以上に項目が多く、つい考え込んでしまうかもしれません。
分からないことがあれば専門家に相談するのも良い方法です。
遺されるご家族の助けになるだけではなく、ご自身のセカンドライフを充実させるためにも、ぜひ納得のいく終活を目指してください。
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