お悔やみの言葉とは?例文やマナー、正しい使い方をわかりやすく解説
お悔やみの言葉とは、親族を亡くした遺族に対してかける言葉のことです。
悲しみを抱える遺族に向けて、思いやりの気持ちを持ってかける言葉が該当します。
主に葬儀や自宅への焼香など、故人を偲ぶ場面で使うのが一般的です。
しかし、お悔やみの言葉にどのようなものがあるのか、詳しく知らないという方も多いでしょう。
本記事では、主なお悔やみの言葉と正しい使い方について紹介します。場面別でのお悔やみの言葉もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
さらに、お悔やみの言葉を伝える際に意識しておかなければならないマナーも紹介しています。
正しいマナーでお悔やみの言葉をかけられるよう、ぜひ最後まで読んでいただければ幸いです。
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お悔やみの言葉と正しい使い方について
ここでは、主なお悔やみの言葉とそれぞれの正しい使い方について解説します。
紹介するお悔やみの言葉は、以下の通りです。
- お悔やみ申し上げます
- ご愁傷さまです
- 哀悼の意を表します
- ご冥福をお祈りします
それぞれ若干ニュアンスが異なるため、誤った使い方をしないよう参考にしてください。
使い方①:お悔やみ申し上げます
もっともベーシックな言葉のひとつに「お悔やみ申し上げます」が挙げられます。
そもそも「お悔やみ」が、死を弔う意味の込められた言葉です。
そのため「お悔やみ申し上げます」は、故人の死を悔やみ、弔いの言葉をかけるという意味を持ちます。
遺族に伝える際は「この度は心よりお悔やみ申し上げます」という形で使うのが一般的です。
弔電の場合は文頭に「ご逝去の報に接し」や「突然の悲報に接し」などをつけます。
使い方②:ご愁傷さまです
「ご愁傷さまです」には、最上の敬意を示す「御」と「様」が含まれています。
そのため、より丁寧な形でのお悔やみの言葉として用いられます。
また、敬語表現に該当することからビジネスシーンで多く使われるのが特徴です。
ただし文では使用せず、あくまで口頭でのみ伝える言葉であることを認識しておきましょう。
使い方③:哀悼の意を表します
死を悲しみ、悼むことを伝えるのが「哀悼の意を表します」という言葉です。
こちらは口頭ではなく、弔電で使われるものであることを覚えておきましょう。
より気持ちを伝えるために「謹んで」を文頭につける場合もあります。
使い方④:ご冥福をお祈りします
「ご冥福をお祈りします」は、死後の幸福を祈る意味で使われる言葉です。
亡くなった本人に対して使うお悔やみの言葉で、遺族に使う言葉ではありません。
また、話し言葉ではないため、弔電でのみ使うようにしましょう。
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お悔やみの言葉を例文から学ぶ
ここでは、お悔やみの言葉を適切に使うための例文を、場面別に紹介します。
例文①:同僚・上司が亡くなられた場合
同僚や上司が亡くなられた場合は、以下のようなお悔やみの言葉を活用しましょう。
例:同僚(部下)の○○と申します。この度は突然のことで、社内でも皆が悲しんでおります。
上記に亡くなった方の人柄に関する言葉や「お悔やみ申し上げます」「ご愁傷様です」などを付け加えます。
例文②:葬儀会場の受付で伝える場合
受付でお悔やみの言葉を伝える際は、以下のような言い回しを意識しましょう。
- このたびはご愁傷さまでございました。
- 謹んでお悔やみ申し上げます。
- 突然のことで、心からお悔やみ申し上げます。どうかご霊前にお供えください。
例文③:特にお世話になった方へ伝える場合
お世話になった方を対象とする場合は、生前にお世話になったことを特に強調する必要があります。
恩返しができていないことを伝えておくことで、親族が知らない故人の顔を伝えるきっかけになるかもしれません。
例:○○には生前お世話になりました。恩返しができないまま逝去されたため、誠に悔やまれてなりません。
例文④:事故で亡くなられた場合
事故で亡くなられた場合は、突然のことであると前提にした言葉をかけましょう。
例:突然のことで、さぞかしお嘆きのことでしょう。心からお悔やみ申し上げます。
例文⑤:夫・妻・子どもが亡くなられた場合
夫
や妻が亡くなった場合は、以下の言葉を使いましょう。
- 長年連れ添ってきた奥様(ご主人様)
- お子様のためにもどうかお気をしっかりお持ちください
子どもが亡くなられた方に声をかける際は、以下の言葉を使ってください。
- 今後の成長を楽しみにしていた中で
- ご両親の心中を思うと言葉も見つかりません
これらの言葉に「お悔やみ申し上げます」「ご愁傷様です」などを付け加えるのが一般的です。
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例文⑥:ご高齢・若い方が亡くなられた場合
ご高齢の方が亡くなった場合の例文は、以下の通りです。
- もっと長生きしていただきたかった
- ご指導いただきたかった
若者が亡くなった場合は、以下の言葉を使いましょう。
- 将来を期待されていた方でしたのに
- 今後が楽しみな方であったのに
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例文⑦:故人が病気で亡くなられた場合
病気で亡くなられた場合は、一般的なお悔やみの言葉に以下を付け加えるのが一般的です。
- ご看病疲れの出ませぬように
- ご入院中はお見舞いに伺えず失礼いたしました
- ご養生の甲斐もなく
- 先日お見舞いに伺いました際は
例文⑧:葬儀を欠席する場合
場合により、葬儀を欠席することもあるでしょう。以下の言葉をかけることで失礼にはあたりません。
- あいにく出張のため、葬儀にはお伺いできません
- 戻りましたら改めてお伺いさせていただきます
- あいにく遠方に来ておりますので、明日は出席がかないません
- どうぞ失礼をお許しください
お悔やみの言葉を伝える際のマナーは?
お悔やみの言葉そのものを知っていても、正しいマナーを把握しておかなければかえって失礼につながる可能性があります。ここでは、お悔やみの言葉を伝えるうえで押さえておきたいマナーについて解説します。
マナー①:お悔やみの言葉をかけるタイミングを意識する
一般的なお悔やみの言葉だからといって、所構わず伝えてしまってはかえってマナー違反です。
受付や葬儀会場、退席時など、場所やタイミングに応じて正しい言葉を使うよう心がけましょう。
マナー②:手紙・メールでのマナーも理解しておく
手紙やメールでお悔やみの言葉を伝える際は、話し言葉と書き言葉の違いを把握しておきましょう。
話し言葉を文面として使ってしまうのはマナー違反になるため、本記事で紹介した内容を参考に使い分けてください。
マナー③:使ってはいけない言葉を把握しておくことも大切
忌み言葉などを使ってしまうのは、マナー違反です。主な忌み言葉に該当するのは以下の通りです。
- この先も
- これからも
- 続いて
- 追って
- 4
- 9
- 辛い
- 大変
- 苦しい
- いろいろ
- たびたび
- くれぐれ
- 重ね重ね
- 死亡
- 存命
- 生きていた
- 亡くなった
上記を参考に、お悔やみの言葉として使ってしまわないよう心がけましょう。
マナー④:直接的な表現は避ける
上記の忌み言葉にも該当しますが、亡くなったことを連想させるような表現は避けてください。
お悔やみの言葉は亡くなった事実を柔らかく表現するようなものが多いため、そのことを認識したうえでの表現を用いましょう。
マナー⑤:宗教の違いを理解したうえでの言葉をかける
例えばキリスト教の場合、死は悲しむものではなく神の元に召されるとされています。
そのため「安らかなお眠りをお祈り申し上げます」など、宗教に配慮した言い回しが大切です。
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マナー⑥:できるだけ簡潔に伝える
口頭で伝える場合は、長々とした言葉をかけないようにしましょう。
葬儀には多くの人が参列するため、できるだけ簡潔に伝えないとかえってマナー違反と捉えられてしまいます。
ただし、簡単に済ませるという認識ではなく、短い言葉でお悔やみの意思を伝える認識が大切です。
マナー⑦:死因は尋ねない
亡くなった原因や、亡くなるまでの様子は尋ねないようにしましょう。
亡くなった原因を知っておかないとかける言葉が見つからない場合は、シンプルに「ご愁傷様でした」とだけ伝えるのが無難です。
マナー⑧:お悔やみの言葉をかけない場合もある
あえて言葉で伝えるのは避け、態度でお悔やみの意思を伝える場合もあります。
「この度は」とだけ伝え、頭を下げるだけで態度を示す場面もあるかもしれません。
まとめ
お悔やみの言葉は、故人が亡くなったことに対する思いやりの気持ちを言葉にしたものです。
ただし、単に伝えるだけではかえってマナー違反になってしまいます。
本記事で、紹介した例文やマナーなどを参考に、本当の意味での正しいお悔やみの意思を伝える必要があります。
口頭で伝える場合はもちろん、文で示す場合にも覚えておくべきマナーがあります。
また、お悔やみの言葉に関するマナーを理解するきっかけになれば幸いです。
お悔やみの言葉についてわからないことがあれば、ぜひ斎奉閣にお問い合わせください。
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