【例文付き】会葬礼状とは?自作する際の書き方や注意点・代用書類を解説

公開:2024.03.12

【例文付き】会葬礼状とは?自作する際の書き方や注意点・代用書類を解説

喪主となって葬儀を執り行うときはさまざまな準備をする必要があり、なかでも見落としてしまいがちなものの1つが会葬礼状です。

会葬礼状は参列者に感謝を伝える大切なお礼状で、忌引き証明などで必要になるケースがあります。

また、会葬礼状の書き方にはルールが設けられているため、自作する場合、事前に注意点を覚えておくことが大切です。

この記事では会葬礼状とは何か、書き方や注意点を解説します。

会葬礼状に関する疑問を解決できるため、終活を進めるうえで参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

会葬礼状とは

会葬礼状とは、葬儀に参列した方へ渡すお礼状を指します。

まずは、会葬礼状の基本的なポイントを解説します。

  • 渡すタイミング
  • 必要なケース

会葬礼状を必要とするケースもあるため、事前に理解を深めておきましょう。

 

渡すタイミング

参列者に会葬礼状を渡すタイミングは、通夜または葬儀当日が一般的です。

当日であれば受付時に香典返しなどの返礼品と一緒に渡す、もしくは帰りのタイミングなど、いつ渡しても問題ありません。

なお、後日弔問へ来てくれた方や弔電を送ってくれた場合にも渡します。

後日に渡す可能性を踏まえ、会葬礼状は参列者数より多めに用意すると安心です。

直接手渡せないケースでも、できるだけ早めに会葬礼状は送りましょう。

 

必要なケース

会葬礼状は参列、または香典などをいただいた方へ感謝を伝えるお礼状としての役割以外にも、以下のケースで必要になります。

  • 故人が国民健康保険に加入している場合
  • 職場や学校などで忌引き証明する場合

国民健康保険の加入者が亡くなった場合、葬儀を執り行った喪主に市町村より葬祭費が支給されます。

支給手続きには、故人と喪主が確認できる証明書となる会葬礼状が必要です。

また、少人数で実施する家族葬でも、遺族以外の親戚や知人などが参列するケースが増えています。

忌引きを証明する書類となるため、会葬礼状は用意しておきましょう。

家族葬で準備するものを知りたい方は、こちらの記事をあわせてチェックしてみてください。

【関連記事】家族葬の準備とは?一般葬との違いや事前に準備するものをわかりやすく解説

 

【例文付き】会葬礼状を自作する際の書き方

会葬礼状の例文は、以下のとおりです。

故 〇〇 〇〇儀 葬儀に際しましては ご多用中にも拘りませずご会葬を賜り またご丁寧なるご厚志いただき誠に有り難く厚くお礼申し上げます

早速拝趨しご挨拶申し上げるべき処 略儀ながら取り急ぎ書中をもってお礼申し上げます

令和〇〇年 〇月 〇日(通夜)

令和〇〇年 〇月 〇日(告別式)

〒〇〇ー〇〇 〇〇〇〇区〇〇丁目〇〇番〇〇号(住所)

喪主 〇〇 〇〇

外  親族一同

ここでは、上記の例文をもとに会葬礼状を自作する際の書き方を5つのポイントに分けて解説します。

  1. 書き出しと結び
  2. 故人の氏名や続柄
  3. お礼の言葉
  4. 通夜や葬儀の日付
  5. 喪主の住所と氏名

それぞれチェックしていきましょう。

なお、斎奉閣では無料事前相談を実施しており、会葬礼状の書き方といった終活に関するあらゆるお悩みを相談できます。

会葬礼状の自作を検討している方は、ぜひご利用ください。

 

書き方①:書き出しと結び

会葬礼状は、故人の名前から書き出します。

拝啓・敬具といった挨拶は両方書く、もしくは省略してください。

また、拝啓の後ろに付く「新春の候」や「暑中見舞い申し上げます」といった季節や時候の挨拶は、省くのが一般的です。

会葬礼状は会葬者へ直接挨拶する代わりに渡すもののため、結び言葉ではお礼の言葉とともに書面での挨拶となる点についても触れておきましょう。

 

書き方②:故人の氏名や続柄

故人の氏名を書くときは「故 〇〇 〇〇 儀」もしくは「故 亡父〇〇 〇〇 儀」と記入します。

続柄は喪主を基準に書くため、例えばご自身が喪主で父親が亡くなった場合は「亡父」と付けてください。

なお、故人の名前のあとには「儀」と書くのが一般的です。

儀とは「〇〇にかかわる」という意味があるため「〇〇についての葬儀」と伝えています。

ついていないとマナー面において配慮が欠ける理由から、会葬礼状を書くときは「儀」の記入漏れがないようにしてください。

 

書き方③:お礼の言葉

故人の名前を書いたあとは、会葬者にお礼の言葉を記します。

「ご多用中にもかかわらず」から始まり「厚くお礼申し上げます」で結ぶのが一般的な書き方です。

「直接お礼の言葉を言いたいけれど、取り急ぎお礼状にて感謝を伝えたい」という表現を用いて謝意を述べます。

謝意を伝えるのに適した表現例は、下表の通りです。

 

意味

拝趨(はいすう)

出向く

拝眉(はいび)

会う

拝顔(はいがん)

会う

なお、本文中は行頭をそろえ、句読点を使用せず書くのがマナーとされています。

また、「わざわざ」や「重ね重ね」といった重ね言葉は悪いことを繰り返しイメージさせるため、使用を避けましょう。

 

書き方④:通夜や葬儀の日付

お礼の言葉を記したあとに、通夜や葬儀の日付を書きます。

日付は和暦を用いて「令和〇年〇月〇日」と記入するのが一般的です。

会葬礼状は通夜と葬儀の両方で渡すお礼状のため、両日の日付を書いても差し支えありません。

いずれのタイミングで渡すにせよ、会葬礼状に書く日付は葬儀の日で統一すると覚えておきましょう。

 

書き方⑤:喪主の住所と氏名

文末には、喪主の住所と氏名を書きます。

書く順番は、以下のとおりです。

  1. 郵便番号
  2. 住所
  3. 喪主の氏名
  4. 外 親族一同

「外 親族一同」とはその他親族一同という意味となり、喪主の氏名の横に書き添えるのが一般的とされています。

「外」のあとにスペースを入れる理由は、意味をわかりやすくするためです。

なお、会葬礼状を自作する際、プライバシーの観点から住所の記載を省略しても問題ありません。

 

会葬礼状に関するよくある質問

ここでは、会葬礼状に関するよくある質問と回答を3つ紹介します。

  1. テンプレートを流用してもよいのか
  2. 葬儀後も後日改めてハガキを郵送するべきか
  3. (会葬礼状がない場合)代わりになる書類はあるか

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

質問①:テンプレートを流用してもよいのか

会葬礼状は、テンプレートを流用しても差し支えありません。

葬儀会社に依頼する場合においても、用意された複数のテンプレートから選択するケースがほとんどです。

会葬礼状を自作するときには細かなルールがいくつか存在するため、マナー面が心配な場合はテンプレートを使用することをおすすめします。

 

質問②:葬儀後も後日改めてハガキを郵送するべきか

葬儀のあと、参列者に改めてハガキを郵送する必要はありません。

会葬礼状は通夜または葬儀に参列してもらったことへの感謝を表すお礼状で、当日に渡すケースがほとんどのためです。

とはいえ、葬儀の準備などに追われて会葬礼状の用意を忘れてしまった場合は、後日郵送しましょう。

また、弔電やお花をもらったときは会葬礼状を送るのがマナーです。

会葬礼状を後日郵送する際は、香典返しとあわせて送るとよいでしょう。

 

質問③:(会葬礼状がない場合)代わりになる書類はあるか

家族葬の場合などで会葬礼状がないなかで忌引きや慶弔見舞金などの申請をする際は、以下が代用書類になります。

  • 葬儀施行証明書
  • 死亡証明書のコピー
  • 火葬許可証のコピー

葬儀の日程や故人との続柄の確認を目的としているため、ほかの書類でも代用可能です。

ただし、死亡証明書や火葬許可葬には葬儀の日程が記載されていません。

用途によって代用書類が異なる場合もあるため、会葬礼状以外を代わりとするときは事前に確認しましょう。

忌引き休暇の申請方法や取得可能日数などを知りたい方は、こちらの記事をあわせてチェックしてみてください。

【関連記事】忌引き休暇とは?申請方法や取得可能日数などの疑問を解消!

 

会葬礼状でお悩みの方は

会葬礼状は文章の変更や写真の挿入が自由なため、故人の人柄にあったデザインを作成できます。

とはいえ、実際に葬儀を執り行うとなればさまざまな準備に追われ、作成している暇がない可能性もあるでしょう。

斎奉閣では、お葬式や終活に関する無料事前相談を承っております。

無料事前相談では、会葬礼状の書き方や依頼する方法など不安な点を相談できます。

スムーズに会葬礼状を用意できるよう、終活について詳しくしたい方はお気軽にご相談ください。

 

まとめ:会葬礼状について

会葬礼状は通夜や葬儀の際、参列者に感謝の気持ちを伝えるお礼状です。

渡すタイミングはいつでも問題ありませんが、通夜や葬儀の当日が一般的とされています。

会葬礼状は自作できるため、故人の人柄にあった写真や絵を用いるのもおすすめです。

また、会葬礼状の作成は葬儀社に依頼できます。

残された家族の負担を少しでも減らしたいとお考えの方は、会葬礼状について斎奉閣へぜひお問い合わせください。

喪主が事前準備のために
必ず読みたい資料

  • 看取りから葬儀の流れ
  • 最適なお葬式はどれ?
  • お葬式の週類
  • 相続準備
  • よくある質問など

不安を軽減させるために事前に準備をしておくと安心です。
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この記事の監修者

原田康之(はらだ やすゆき) 流通事業部 マネージャー 

葬儀・法事の知識