一日葬とは?メリット・デメリットや費用相場を徹底解説
一日葬は一日で葬儀と火葬をおこないます。通夜がないため、従来の二日かかる葬儀スタイルよりも時間や費用を節約しやすくなっているのが特徴です。
本記事では、一日葬の詳しい特徴やメリットについてご紹介します。
目次
一日葬とは
一日葬は文字の通り、一日でおこなう葬儀です。
葬儀と火葬のみがおこなわれ、前日の通夜はありません。
特徴
一般的な葬儀は一日目に通夜を、二日目に告別式と火葬をおこないます。
しかし一日葬は告別式と火葬だけであるため、短時間での葬儀になることが大きな特徴です。
一日で葬儀が終わるため、喪主や施主の負担が少なくて済み、規模もコンパクトにできる傾向があります。
家族葬との違い
一日葬のほとんどは参列者が少人数です。
少人数でとりおこなわれる葬儀というと、家族葬を思い起こす人もいるのではないでしょうか。
一日葬も家族葬も参列者が限定され、少人数になる葬儀スタイルです。
しかし大きな違いは、「家族葬は一日目に通夜がある」「一日葬は通夜がない」という点でしょう。
また、家族葬では基本的に家族や親しい親族が参列し、そのほかの方の参列はご遠慮いただく傾向です。
いっぽう、一日葬は故人との関係についてはとくに限定しません。
家族葬についての詳しい記事はこちらをご覧ください。
【関連記事】家族葬の費用相場とは?一般葬との費用比較や安く抑えるポイントを徹底解説
一日葬のメリット
一日で終わる一日葬のメリットについて見てみましょう。
メリット①:費用が抑えられる
一日葬は通夜がないため、通夜振る舞いや精進落としの用意をしなくて済む可能性があります。
また、通夜のために斎場を借りなくても良いという一面もあります。
総合的に費用が低く抑えられます。
メリット②:かける時間を短くすることができる
従来では2日かかるのが一般的な葬儀とされていますが、一日葬は一日ですべてを終えられます。
また、少人数になるケースが多いため、喪主や施主が参列者への対応を減らせるのもメリットになるでしょう。
メリット③:遺族と故人で過ごす時間を確保できる
お通夜は何かとばたばたするものです。
遺族は参列者への対応に追われることも多々あり、故人との時間がなかなか取りにくい状況になりがちです。
一日葬は通夜がなく、参列者への対応も少ないため、故人とゆっくり最期の時間を過ごすことができます。
一日葬のデメリット
一日葬にはデメリットと感じられる一面もあります。
選択肢に入れるときにはメリット・デメリットを比較して考えると良いでしょう。
デメリット①:慌ただしい印象を与える
色々なスタイルの葬儀が増えている時代ですが、「葬儀は二日かかるもの」と考えている人もまだ多く、一日ですべてを終わらせる一日葬は「慌ただしい」という印象を持たれることがあります。
デメリット②:菩提寺や周囲の人の理解を得られないことがある
一日葬はまだ新しい葬儀スタイルです。
昔ながらの伝統的なスタイルの葬儀が一般的な菩提寺や、新しい葬儀に馴染みのない周囲の人、とくにご年配の人の理解を得られないことも。
事前によく説明しておいたほうが良いでしょう。
菩提寺によっては「伝統的なスタイルではない葬儀に対応できない、お骨を納められない」というケースもあります。
理解してもらえるようなるべく早い段階で相談しておくようにしましょう。
デメリット③:弔問客への対応が増えることがある
一日葬は日中におこなわれることが多く、日程によっては仕事や学業、家の都合で参列できない人もいるかもしれません。
そういった人たちは葬儀のあと、わざわざ弔問に来てくれることもあるでしょう。
その際、ご遺族はその対応をする必要があります。
参列者の対応が少なくて済むのが一日葬のメリットのひとつですが、場合によっては葬儀のあとに弔問客への対応が増えることも考慮しておきましょう。
一日葬の流れ
一日葬の流れを見ておきましょう。
ご臨終を迎えたあと、以下のような流れで進みます。
1.死亡診断書の受け取り
死亡診断書がなくては火葬ができません。病院で医師が発行してくれる死亡診断書を受け取りましょう。
2.ご遺体の搬送・安置
ご遺体を安置所へ運びます。ご臨終から24時間経たなければ火葬ができないため、すぐに葬儀が開始されるわけではありません。
病院の霊安室かご自宅での安置になります。
ご自宅へお送りする際、葬儀社へ連絡すると寝台車で迎えに来てくれます。
病院が紹介してくれる葬儀社、ご自分で選定した葬儀社のどちらでも構いません。
3.葬儀社との打ち合わせ、周りの人への連絡
選定した葬儀社に一日葬でとりおこなうことを伝え、日程や費用などの細かい項目を打ち合わせます。
もしも生前、故人が「こんな葬儀が良い」と言っていたのであれば、希望としてそれも伝えておきましょう。
日程が決まれば近しい人や職場の人、訃報をお伝えしたい人に連絡を入れます。
一日葬ではお香典や供花を辞退する場合が多いのですが、礼品や礼状は必要になりますので用意しておきます。
また、辞退をしても中にはお香典をお持ち下さる人がいるかもしれません。後日あらためて香典返しをおこないましょう。
【関連記事】葬儀社の選び方のポイントを徹底解説
4.告別式と火葬
告別式の前に親族で集まり、故人の旅支度をしてあげます。
11時~12時ほどに告別式が始まり、葬儀社の司会によって進みます。
仏式であれば導師様の読経があり、そのあとに弔電の紹介、そして焼香がおこなわれます。
故人とのお別れの時間を過ごしたら出棺です。喪主の挨拶のあと、火葬場へ向かって出発します。
【関連記事】告別式とは?参列のマナーや流れを解説
5.火葬
告別式のあとは火葬場で火葬がおこなわれます。
火葬炉の前で導師様の読経があり、焼香をして最後のお別れを済ませます。
「納めの式」とも呼ばれます。
一時間ほどの火葬のあと、お骨を骨壺に納めて埋葬許可証とともに受け取り、葬儀は完了となります。
一日葬ではこのあとのお食事はないことが多いのですが、喪主によっては親しい人たちでいただくこともあるようです。
一日葬の費用相場
一日葬は従来の葬儀よりも費用を抑えられる特徴を持っています。
相場はどの程度になるのでしょうか。
費用の内訳は大きく分けると「葬儀社に支払う費用」「導師様にお渡しするお布施」です。
葬儀社に支払う費用相場
葬儀社へ支払う費用はおおむね30万円から50万円がボリュームゾーンになっています。(くらべる葬儀調べ)
これは「葬儀社へ直接払う金額」であり、礼品やお食事代は含まれません。
礼品やお食事を用意すると、支払いはそれを用意した業者へおこなうことになります。
葬儀社によっては業者への支払い分を費用項目に含み、代行してくれる場合もあります。
また、最初の見積もりの中に火葬場の使用料が含まれているかも確認しておきましょう。
葬儀社やプランによっては書かれていないこともあります。
火葬場の使用料は地域によって差があります。
費用の捻出が厳しい場合には補助制度が使えますので、不安なときには相談してみてください。
お布施の費用相場
仏式で読経をお願いするのであれば、導師様へのお布施も必要です。
お布施の相場は地域や風習、戒名の要・不要によってお布施額が変わることが多いため、事前の確認が必要です。
まとめ
一日葬は比較的新しい葬儀スタイルです。 通夜がなく、短時間で費用を抑えた葬儀ができるメリットがあるいっぽう、菩提寺や周囲の理解を得るのが大変な一面もあります。
故人を穏やかにお見送りできるよう、メリット・デメリットを比較して考えましょう。
一日葬についてお考えの方は、無料事前相談ページをご覧ください。
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