デジタル終活とは?始めるメリット・注意点やデータの整理方法を解説

公開:2024.07.23  更新:2024.10.31

デジタル終活とは?始めるメリット・注意点やデータの整理方法を解説

デジタル終活とは、パソコンやスマートフォンに保管されているデータを生前整理することです。

インターネット上やデジタル環境で扱う情報が増えている現代社会において、大切なデータを生前に整理しておく必要性は今後も高まっていくでしょう。

この記事では、デジタル終活とは何か、対象物の種類やメリットとともに解説します。
具体的な進め方や注意点もまとめているので、データの整理も含めて終活を進めたい方はぜひ参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

デジタル終活とは

デジタル終活とは何か、3つの視点で解説します。

  1. デジタル遺品にあたるもの
  2. 普通の終活との違い
  3. 話題になっている背景

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

デジタル遺品にあたるもの

デジタル遺品とは、デジタルのみで存在するデータや情報のことで、下表のようにオンラインのものとオフラインのものに大別できます。

種類

オンラインのデジタル遺品

オフラインのデジタル遺品

所在

インターネットサービス

・パソコン
・スマートフォン
・タブレット
・デジタルカメラ など

具体例

・SNSやブログ
・ホームページ
・インターネット銀行のアカウント
・インターネット証券のアカウント
・電子マネー など

・写真や動画
・文書データ
・日記
・各種アプリ内のデータ
・アドレス帳や住所録 など

オンラインのデジタル遺品は前提としてWebサービス提供者が存在するので、相続人だけでは処理ができません。

一方で、オフラインのデジタル遺産は第三者の存在を前提としていないため、相続人の間で処理できます。

 

普通の終活との違い

デジタル終活と普通の終活は、人生の最期に備えて向き合う対象物が異なります。

普通の終活では、葬儀やお墓に関する方針を検討し、身の回りを整理します。
一方、デジタル終活は生前整理のなかでもデータの取り扱いに絞った活動のことです。
デジタル遺品には写真や動画といったデータのほかに、お金に関する重要な情報も多く含まれています。

デジタル終活はパソコンやスマートフォンなどの端末があれば、誰でも手軽に始められるため、最近ではデータの整理から取り組む方も少なくありません。

 

話題になっている背景

デジタル終活が話題になっている背景の1つが、インターネットやスマートフォンの普及です。

社会の急速なデジタル化にともない、パソコンやスマートフォンを使わなければアクセスできない情報も増えています。
今ではシニア層のスマートフォン利用率も増加しており、いざというときに家族が必要な情報にアクセスできずに困ってしまう事例も起きています。

なお、親のデジタル終活を進める場合は、まず自分が始めてみてから、声をかけて一緒に取り組んでいくのがおすすめです。

親の終活を進めるポイントを知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】親の終活はどう進める?切り出し方や、親に聞いておくことを紹介

 

デジタル終活を始めるメリット

デジタル終活を始めるメリットは、主に以下の2つです。

  1. プライバシー保護が強化される
  2. ログイン情報を整理できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

メリット①:プライバシー保護が強化される

デジタル終活は、個人情報やプライバシーの保護につながります。
ログイン情報を家族に知らせたり、利用していないサイトやSNSのアカウントを削除したりするだけでも、プライバシーを守るのに効果的です。

たとえば、ショッピングサイトにログイン情報や個人情報を放置した場合、気づかないうちに不正利用されてしまう恐れがあります。

また、パソコンやスマートフォンに残っている写真や動画には、他人に見られたくないものや、身近な人のプライバシーに関わるものも少なくありません。

デジタル終活を通して、大切な情報が漏えいするリスクを減らせるでしょう。

 

メリット②:ログイン情報を整理できる

デジタル終活には、ログイン情報を整理できるメリットもあります。

生前にログイン情報を整理しておくと、残された家族がWebサービスの解約やデータの処分をスムーズに進められます。

基本的にログイン情報は、端末の所有者やWebサービスの利用者本人にしか分からないものです。
ログインIDやパスワードなどを事前に整理し、家族に伝えておくことで、不要なトラブルや労力を防げるでしょう。

 

デジタル終活を始める際の注意点

デジタル終活を始める際は、以下のポイントに注意してください。

  • デジタル終活について家族に伝える
  • 情報は誰が見ても分かるようにする
  • 重要な情報をそのままエンディングノートに記録しない
  • 定期的に見直して内容を更新する

デジタル終活をする際、ログイン情報などの重要な内容はエンディングノートに記すのが一般的です。
家族や信頼できる第三者には、エンディングノートの保管場所とあわせてデジタル終活をしている旨を伝えておきましょう。

デジタル終活は残された家族に負担をかけないためのものですが、内容がわかりにくいとかえって困らせてしまうので気をつけてください。

ただし、ログインIDやパスワードといった個人情報はそのままエンディングノートに記録してしまうと、情報漏えいのリスクが高まるので注意が必要です。
悪用されるリスクを減らすために、「父の誕生日」「過去に住んでいた住所の郵便番号」などパスワードにつながるヒントを書いておきましょう。

 

【3ステップ】デジタル終活の進め方

デジタル終活の進め方は、以下の3ステップです。

  1. データの保有状況を把握する
  2. 「残すもの」と「処分するもの」に仕分ける
  3. 「残すもの」をエンディングノートに記録する

パソコンやスマートフォンを使っていると、データは日々増えていきます。
デジタル終活は進め方を押さえたうえで、定期的に繰り返して内容を更新していくことが大切です。

 

ステップ①:データの保有状況を把握する

まずは、データの保有状況を把握するところから始めます。

オンラインとオフラインのどちらも、最初にデータの保有状況を確認しておくと、デジタル終活の全体的な見通しを立てやすくなります。
具体的には、パソコンやスマートフォンを準備し、デジタル遺品に該当するものをリストにまとめましょう。

なお、オンラインのデジタル遺品を書き出す際は、受信メールや閲覧履歴などを見返してみると漏れが少なくなります。

 

ステップ②:「残すもの」と「処分するもの」に仕分ける

次に、書き出したデータを「残すもの」と「処分するもの」に仕分けていきます。

残すものが多い場合は、以下のように細かく分類してみるのもおすすめです。

  • 必ず残すもの(重要なもの)
  • 必ず隠すもの(他人に見られたくないもの)
  • できるだけ残したいもの
  • できるだけ隠したいもの

「必ず残すもの」「必ず隠すもの」など、重要度の高いデータから整理していくと、効果的にデジタル終活を進められます。

残したいデータを無理に処分する必要はありませんが、今後について考えたうえで、適度にデータを減らしておくことも大切です。
他人に見られたくないものを残す場合は、専用の保管場所を用意し、パスワードを設定しておくと安心でしょう。

 

ステップ③:「残すもの」をエンディングノートに記録する

デジタル遺品を整理したら、「残すもの」をエンディングノートに記録します。

以下を中心に、情報をまとめましょう。

  • パソコンやスマートフォンのログインIDやパスワード
  • 利用しているWebサービスの名前やURL
  • 使用しているアプリのアカウント名
  • インターネット銀行やインターネット証券の口座情報

エンディングノートは種類が豊富で、利用しているWebサービスや口座情報を記録するスペースが用意されているものもあります。
また、エンディングノートは一回記録して終わりではなく、人生の節目や環境の変化に応じて、随時アップデートしていきましょう。

なお、エンディングノートの選び方や書き方を詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考にしてください。

【関連記事】終活ノートとは?遺言書との違いや選び方を解説!保管時の注意点も

 

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デジタル終活を始めたい方は

パソコンやスマートフォンを利用している方にとって、デジタル終活は世代を問わず重要なものです。
デジタル終活を始める際は、第一歩としてエンディングノートを用意するのもおすすめです。

斎奉閣では、デジタル終活に役立つエンディングノートを無料でプレゼントしております。
無料事前相談ではデータの整理を含め、終活に関するさまざまな疑問や不安にお答えしています。
デジタル終活を始めたい方は、ぜひ気軽にお問い合わせください。

 

まとめ:デジタル終活について

パソコンやスマートフォンを利用していると、データは日々増えていきます。
デジタル終活は端末さえあれば誰でも気軽に進められるため、万が一に備えて早めに取り組むのがおすすめです。

なお、斎奉閣では終活に関するあらゆるご相談を受け付けております。
デジタル終活に関心があるものの、何から始めたらよいか分からない方は、ぜひ無料事前相談をご利用ください。

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「事前準備を始めたいけど何から始めればわからない…」という方はお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

笹浦久朋(ささうら ひさとも)桑名地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

松永英嗣(まつなが ひでつぐ)タイムプラス 所長

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