墓じまいで起きやすい5つの後悔とその対策についてわかりやすく解説

公開:2023.11.20  更新:2024.02.16

墓参りをする夫婦 

墓じまいは、家族や親族とともに先祖の記憶を尊重しながら進める重要なプロセスです。

しかし心理的に負担が大きく、法律や手続きの知識も求められるため、困難なものとなる傾向にあります。

墓じまいを進めるなかで起こりうる問題や後悔は多々あり、すべてに対処するための知識が不可欠です。

この記事では、墓じまいのプロセスでよく起きる5つの後悔と、後悔しないために取りうる対策についてわかりやすく解説します。

墓じまいを検討されている人、すでにプロセスを進めている人は、ぜひ最後までお読みいただき、参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。  

墓じまいで起きやすい5つの後悔

後悔する男性

墓じまいは時として避けては通れない重要なプロセスですが、多くの人々が困難と感じる部分も少なくありません。

墓じまいで起きやすい後悔としては、主に以下の5つが挙げられます。

  1. 手続きが煩雑
  2. 親族とのトラブル
  3. 予算オーバー
  4. ご遺骨の管理
  5. 決めることが多くて時間がかかる

順番に見ていきましょう。  

後悔①:手続きが煩雑

墓じまいにおける手続きは、墓を撤去して土地の管理者に返還し、遺骨を新しい納骨先に納めるまでのプロセスを含んでいます。

一連のプロセスには「改葬許可申請」という役所の許可などを含むため、煩雑で時間と労力がかかりがちです。

遺骨を無許可で移動や廃棄することは法律で禁止されています。

そのため、墓じまいの各段階で必要な手続きを正確に理解し、適切に行動することが重要です。

法律の知識が不足している場合、手続きの煩雑さはさらに増し、予期せぬトラブルを引き起こす恐れもあるでしょう。

一連の手続きを進めるには、墓じまいに関する法律や規制、自治体のルールを事前に理解し、必要な書類を準備することが重要です。

専門家のアドバイスやサービスを利用することも、作業を円滑に進める助けとなります。  

後悔②:親族とのトラブル

墓じまいの際には親族とのトラブルが起きる可能性があり、深い後悔の原因となることがよくあります。

具体的には以下のようなトラブルです。

  • 親族への報告が遅れ、猛反対を受けてキャンセルする羽目になった
  • 墓じまいの費用分担に反対された
  • 墓じまいを強行したため、兄弟との間に溝ができてしまった

墓じまいの決定権は墓主にありますが、親族との十分な話し合いをしないまま進めると、反対や不満が生じかねません。

親族間で墓じまいの意義や費用分担についての認識が共有されていない場合、トラブルの発生率は高まってしまいます。

トラブルを避けるには、墓じまいに関する話し合いが重要でしょう。

墓守の負担、墓じまいの費用の負担を親族に理解してもらうことが大切です。

なぜ墓じまいをしたいのか説明し、また反対を受けるのであれば、墓主の権利譲渡や墓守の負担を分担することも提案しましょう。  

後悔③:予算オーバー

墓じまいにはさまざまな費用がともないますが、予算オーバーは後悔の大きな原因となります。

墓じまいの初期段階で明確な予算を設定し、予算内で進められる計画を立てることが重要です。

よくある予算オーバーのケースとしては、「いざ墓じまいをしてみたら、多くの遺骨が出てきてしまった」といったものが挙げられます。

回避するためには、事前にしっかりと内部調査をし、遺骨の数を確認することが肝心です。

ほかにも墓じまいにおいては、墓石の撤去、墓地の解約、公的な手続き、新しい納骨先の準備など多岐にわたって費用が発生します。

事前に詳細な見積もりを取得し、予算管理を徹底することが大切です。

節約が可能な部分を事前にリサーチし、必要に応じて専門家に相談することで、予算オーバーのリスクを下げられます。  

後悔④:ご遺骨の管理

墓じまいをする際には、遺骨の管理方法が重要な問題となります。

どのようにご遺骨を管理するかは、故人の遺志や家族の思い、法律や宗教、文化にも影響される複雑な問題です。

ご遺骨をどう管理するかは、墓じまいを実行に移す前に決める最優先事項といっても過言ではないでしょう。

とくに、合祀を選ぶ場合には慎重に考える必要があります。

いったん合祀を選んでしまうと、ほかのご家族のご遺骨と一緒になるため、故人の遺骨を取り出せなくなる可能性があるからです。

また、ご遺骨を納める場所の選択肢は多く、近くの墓地・納骨堂・永代供養墓・散骨・手元供養などがあります。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、家族の意向や費用、地域の制約など多くの要因を考慮しながら、適切な方法を選ぶことが大切です。

【関連記事】自然葬とは?豊富な種類や費用相場を解説  

後悔⑤:決めることが多くて時間がかかる

墓じまいにおいては多くのことを決めなければならないため、時間と労力が非常にかかります。

墓石の撤去方法や新しい納骨先の選定、墓地の解約手続き、遺骨の管理方法など、考えるべきことはさまざまです。

それぞれの項目について家族全員で話し合い、意向を確認し、合意を得る必要があります。

また、法律や地域の規制、費用の問題などもクリアしなければいけません。

こういった問題があると、墓じまいの決定プロセスはさらに複雑で時間を要するでしょう。

法律や規制に関する知識が不足している場合や、家族間で意見が一致しない場合、決定を下すことはさらに難しくなります。

自分たちで手に負えないと感じた場合には、墓じまいに関する専門家の助けを求めることも考慮しましょう。  

墓じまいで起きやすい後悔しないため対策

家族

墓じまいで起きやすい後悔を避けるための対策としては、主に以下の5つが挙げられます。

  1. お墓を管轄する自治体に連絡する
  2. 事前に話し合う
  3. 見積もりを取る
  4. ご遺骨の管理を決めておく
  5. 元気なうちに行う

基本的なことではありますが、しっかり押さえておくべきものばかりです。以下の解説を読んで把握しておきましょう。  

対策①:お墓を管轄する自治体に連絡する

墓じまいを進めるにあたってまず行うべきは、墓地がある自治体に連絡することです。

手続きをスムーズに進めるための基盤となるプロセスであるため、忘れずに行う必要があります。

確認することは、墓じまいに関する必要な手続きや法律、規制についての情報です。

自治体によっては、墓じまいに関する専門家を紹介してくれるかもしれません。

専門家を紹介してもらえれば、一連のプロセスはより簡単かつ効率的なものとなるでしょう。  

対策②:事前に話し合う

墓じまいに関する意向や計画を、家族や関係者と事前に十分に話し合うことは非常に重要です。

話し合いにより、墓じまいの意図、費用の分担、スケジュール、お墓の新しい場所、遺骨の管理方法などについて見解をまとめます。

それぞれの家族の意向や希望を明確にし、特定の誰かに飲み負担がかからないような合意を形成することが大切です。

事前に話し合うことで、予期せぬ問題や意見の相違が生じた際にも、解決策を見出しやすくなるでしょう。

話し合う際に、墓じまいに関する専門家や法律の専門家を交えることも選択肢の一つです。

プロフェッショナルが参加することにより、法律や規制に関する知識を得たり、専門的なアドバイスを受けたりといったことが容易になります。  

対策③:見積もりを取る

墓じまいに関する計画を進めるうえで、見積もりを取ることはとても大切な段取りです。

墓じまいの費用は、墓地の解約、新しい納骨先の設定、遺骨の管理方法、法律や専門家への相談費用など多くの項目から成り立っています。

すべての見積もりを事前に取得しておけば、予算オーバーを防ぎ、墓じまいのプロセスをスムーズに進めるのも難しいことではありません。

あらかじめ総額がわかっていれば、親族全員で費用の分担方法を話し合い、合意を得ることも十分可能になります。

斎奉閣では無料事前相談を承っております。お気軽にご利用ください。  

対策④:ご遺骨の管理を決めておく

ご遺骨の管理方法を事前に決めておくことは、墓じまいのプロセスを円滑に進めるうえで欠かせない対策です。

管理方法としては、たとえば近くの墓地・納骨堂・永代供養墓への改葬、樹木葬墓・散骨・手元供養などが考えられます。

それぞれにメリットとデメリットがあるため、家族全員で意向を確認し、可能な限り合意を形成することが大切です。

初期段階で決めるべきことではありますが、急ぐことなく慎重に決めることが重要となります。

【関連記事】樹木葬(じゅもくそう)とは?メリット・デメリットや後悔しないためのポイントを解説  

対策⑤:元気なうちに行う

墓じまいは精神的、肉体的に負担がともなう作業であり、高齢になってから行うと負担はさらに増大します。

元気なうちに墓じまいの計画を立て、実行に移すことが重要です。

体力や気力が充実しているうちに行うことで、家族や親族とのコミュニケーションが円滑に取れ、協力を得やすくなります。

冷静かつ効率的に多くの重要な決定を下すことも可能となり、後悔することのない墓じまいのプロセスを進められるでしょう。

墓じまいを終えた人の声として、「もっと早く始めればよかった」という後悔が多く聞かれます。

「いつかやろう」ではなく、できるだけ早いうちに行動に移してしまうのがおすすめです。  

墓じまいのご相談を無料で伺います

複数の墓

墓じまいは煩雑な手続きと多くの決断を必要とする、非常にデリケートなものです。法律や規制の知識だけでなく、体力や気力も求められます。

お墓のことに不慣れな一般人が、自分たちの力だけで行うことは難しいかもしれません。

墓じまいのことでお悩みの方は、ぜひ斎奉閣までお問い合わせください。

斎奉閣では、墓じまいの専門家がお客様の疑問や悩みを解決し、適切なアドバイスを提供しています。

無料事前相談を受け付けており、墓じまいを検討する段階にある方のお悩みに対し、ノーコストでお手伝いすることが可能です。

ご依頼を引き受けた際には、弊社の葬祭ディレクターと連携を通じて、お客様を全面的にサポートいたします。

詳しくは下記の墓じまい(解体撤去)の風景の動画をご覧ください。

斎奉閣は、墓じまいに関する心配事や不安をお持ちの方のご訪問を、お待ちしております。  

まとめ:墓じまいで起きやすい後悔について

手を合わせる女性

墓じまいは遺族にとって大きな課題であり、多くの決断を要するものです。

墓じまいで起きやすい後悔として、煩雑な手続きによる戸惑い、親族とのトラブル、予算オーバーなどが挙げられます。

問題を回避するための対策としては、自治体との連絡を緊密にすること、家族や関係者との話し合いを綿密に行うことなどが挙げられるでしょう。

できる限り元気なうちに墓じまいの計画を立て実行することも、おすすめです。

親族だけで墓じまいを全うすることが困難であると感じる場合には、専門家に相談してみましょう。

斎奉閣は、墓じまいに関するご相談をいつでも承っております。

この記事を参考にして、後悔のない墓じまいができるよう、必要なノウハウを身につけておきましょう。

また葬儀に関するお悩みがある方は、無料事前相談ページをご覧ください。

【関連記事】霊園とは?墓地や墓所との違いやお墓を建てる際の手順について解説

【関連記事】永代供養の相場は?費用の内訳や注意点についても詳しく解説!

【関連記事】葬儀の打ち合わせの内容とは?所要時間や服装など知っておくべきことも紹介  

▼気軽にご相談ください。   この記事の監修者

松田裕介(まつだ ゆうすけ) 流通事業部・メモリアルヒルズ四日市 店長

葬儀・法事の知識