おひとりさまでも終活は必要?終活でやるべきことや便利なサービスも紹介

公開:2024.01.11

おひとりさまでも終活は必要?終活でやるべきことや便利なサービスも紹介 「終活は独身でもできるの?おひとりさまもしたほうがよい?」「終活ではなにをするべき?」など、終活に関して悩みを抱えている方もいるでしょう。

終活は、死を迎えるための行為と考えている方も多いですが、実際はセカンドライフを迎えるための前向きな活動です。

そのため、独身であるおひとりさまでも終活は大切となります。 しかし、どうやって終活を進めればよいのか分からない方も多いでしょう。

そこで、この記事ではおひとりさまでも終活が必要なのか、終活で使える便利なサービスについて説明します。

終活を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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おひとりさまに終活が必要な理由

杖を持つ高齢者 おひとりさまでも終活が必要な理由は、以下3つがあります。

  1. 孤独死するリスクが高いから
  2. 治療や介護が受けられない恐れがあるから
  3. 希望通りに自分の財産が相続されない場合があるから

終活をするべきか迷っている方こそ、終活が必要である理由について見てみましょう。  

 

理由①:孤独死するリスクが高いから

国土交通省が発表した死因別統計データによると、孤独死は増加傾向にあり、2018年では5,513件中、約7割が65歳以上でした。

遺族による遺品の整理に時間がかかることで、行政手続きが滞る恐れがあります。

突然の孤独死を迎える前に、あらかじめ終活を進めておけば、遺族による遺品の整理が簡単です。

さらに、おひとりさまだとしても、葬式は行ってほしいと考えている方もいるでしょう。

事前に葬儀社と生前契約することで安心できるため、早めの終活が大切となります。

参考:国土交通省|死因別統計データ

また、以下の記事では孤独死について詳しく解説しています。

遺族がいる場合と、遺族がいない場合の2つのケースに分けて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

【関連記事】孤独死とは?遺族がいる場合、いない場合の葬儀や発見時の対応について解説

 

理由②:治療や介護が受けられない恐れがあるから

入院したり介護施設へ入ったりする場合、身元保証人が必要となります。

おひとりさまで、身元保証人が存在しない場合、老人ホームなどへの入居は困難です。

治療や介護を受けられない可能性もあると危惧した上で、早めに終活の準備を進めましょう。

「もしかしたら自分も認知症になるかもしれない」など将来を考えて、身元保証人のサービスなどの利用を進めるのもおすすめです。  

 

理由③:希望通りに自分の財産が相続されない場合があるから

終活を進めずに亡くなってしまった場合、希望通りに財産が相続されないことがあります。

相続人が誰もいない場合、財産は国庫に入るため、相続してほしかった方に遺産が届かないこともあるでしょう。

希望通りに自分の財産を相続させたい場合は、遺言書などで明記することが大切です。

終活を進めることで、どの財産を誰に相続したいのかを整理できるため、おひとりさまでも終活をしましょう。  

 

おひとりさまの終活でやるべきこと6つ

契約をする高齢の女性 終活する際、以下の6つのことを進めましょう。

  1. 信頼できる人に身元保証人を頼む
  2. 身の回りを整理する
  3. 自分の葬儀について決めておく
  4. 遺言書を作成する
  5. 高齢者向けの見守りサービスを検討する
  6. 死後事務委任契約を結んでおく

おひとりさまの終活は、一般的な終活と比較してもやるべきことが多いです。一つひとつ確認し、人生設計を見直しましょう。  

 

①:信頼できる人に身元保証人を頼む

身元保証人がいなければ、入院することや老人ホームへの入居が難しくなります。 そのため、信頼できる方がいる場合は身元保証人を依頼しましょう。

急に病気になることもありますし、認知症などになり適切な判断ができなくなることも考えられるため、早めの対策が肝心です。

もし、信頼できる方が周りにいない場合は、身元保証サービスなどを利用するのもよいでしょう。

身元保証サービスとは、日常生活をサポートしてくれたり、介護施設への入居時に身元保証人となってくれるサービスのことを指します。

周囲に頼れる方がいない場合は、利用を検討するといいでしょう。  

 

②:身の回りを整理する

身の回りの物や重要書類などを整理しておきましょう。

たとえば、銀行口座やクレジットカードなどを整理することで、亡くなったあとの解約手続きが容易になります。

使用頻度の少ない銀行口座に関しては、あらかじめ解約しておくこともおすすめです。

また、株や土地、家などの資産を持っている場合は相続財産となり、基本的には法定相続人に相続されます。

相続したい方が他にいる場合は、遺言書などで具体的に明記しなければなりません。

法的効力のある遺言書を作成しておけば、法定相続人ではない方への相続もできます。

希望通りの相続を行うためにも、終活は事前に進めておくことが大切です。

亡くなった後に後悔しないためにも、早めに身の回りを整理しましょう。  

 

③:自分の葬儀について決めておく

自分の葬儀について、どんな葬儀にするのかあらかじめ決めましょう。

参列してほしい方や、葬儀で使用する写真などを決めておくことで、後悔しない葬儀ができます。

人によっては、葬儀で流してほしい曲などもあるかもしれません。

終活しながら葬儀の流れを決めておくことで、残された方も葬儀の準備を進めやすくなります。

また、葬儀については、生前のうちに葬儀社と契約するのもよいでしょう。

生前に契約をすれば、亡くなった後、葬儀社がすぐに動きやすくなるため、遺族が慌てて準備をしなくて済みます。

以下の記事では、葬儀の流れを紹介しています。どんな葬儀にしたいか、想像しながら読んでみてください。

【関連記事】葬儀の流れを徹底解説!日程と費用もご紹介

 

④:遺言書を作成する

遺言書を作成し、財産などの相続について決めておくことも大切です。

相続問題は年々増えており、残された家族がトラブルを起こさないためにも、事前に遺言書を用意しておくといいでしょう。

生前可愛がっていた後輩や遠い親戚などに相続してほしいと考えている場合は、事前に遺言書を作成することが大切です。

また、遺言書ではなく、エンディングノートに書き記そうと考えている方もいるかもしれません。

しかし、エンディングノートには法的効力がないため、仮に相続財産について書いたとしても、その通りに相続されないこともあります。

一方、正しい書き方をしている遺言書であれば法的効力があります。遺産について希望がある場合は、遺言書を作成しましょう。

以下の記事では、遺言書の書き方について詳しく解説しています。

遺言書を無効にしないためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

【関連記事】遺言書とは?書き方や効力、種類についてわかりやすく解説

 

⑤:高齢者向けの見守りサービスを検討する

身寄りのない高齢者向けに、以下のような見守りサービスもあります。

  • 宅配型
  • 訪問型
  • カメラ型

見守りサービスとは、高齢者の安否を確認するためのサービスです。

たとえば、食事や郵便物を宅配する際に高齢者の様子を確認する「宅配型」、担当者が自宅まで訪問する「訪問型」、遠隔で高齢者の様子を把握できる「カメラ型」などさまざまなタイプがあります。

自分に合っているサービスを選ぶことで、不測の事態に備えることも可能です。

事前にどんなサービスがあるのか確認し、登録するサービスを選びましょう。  

 

⑥:死後事務委任契約を結んでおく

死後事務委任契約とは、死後必要となる書類の手続きなどを第三者に依頼する契約のことです。

基本的に、人が亡くなった場合は遺族が死亡届などを提出したり銀行口座の解約をしたり、様々な手続きを行います。

しかし、身寄りのない方はこのような手続きを行ってくれる人がいません。 死後事務委任契約なら、これらの手続きや整理をまとめて行ってくれます。

親族に負担をかけたくない場合や、高齢な場合も、死後事務委任契約を検討する価値はあるでしょう。

頼れる方が周りにいない場合は、生前のうちに契約をすると安心です。

ただし死後事務委任契約では、さまざまな手続きを代わりに行ってくれますが、相続財産の手続きは行ってくれません。

相続財産については生前のうちに自分で整理し、遺言書などで明記しておくようにしましょう。  

 

おひとりさまの終活ならエンディングノートが便利

ペンを持つ男性 終活する場合は、ただ自分で考えるのではなくエンディングノートを利用しましょう。

エンディングノートを使うと、葬儀や相続財産について決めるだけではなく今後の人生設計の見直しもできます。

終活は、死を迎えるための活動ではなく、今後の人生を前向きなものにするための活動です。

ネガティブなものではないため、積極的に始めましょう。斎奉閣ではエンディングノートを無料配布しています。

どうやって終活を始めればよいのか分からない方は、一度ダウンロードしてみるのもおすすめです。

エンディングノートのダウンロードは、こちらのページからできます。

以下の記事では、エンディングノートについて詳しく解説しています。

エンディングノートに書いたほうがいい内容についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

【関連記事】エンディングノートとは?メリットや書き方のコツをご紹介

 

まとめ:おひとりさまの終活について

散歩をする女性 終活に対して、ネガティブなイメージを持っている方もいるかもしれません。

しかし、終活は豊かなセカンドライフを送るためにも重要なため、前向きな気持ちで行うといいでしょう。

また、おひとりさまで介護や入院が必要になった場合、手続きが困難になることもあるため、早めの対策が重要です。

たとえば、死後事務委任契約を利用したり、見守りサービスに登録したりするといいでしょう。

親族と話し合い、自分には何が必要か決めておくと、安心してセカンドライフを送れるはずです。

斎奉閣では、生前整理やお葬式についてプロに質問できる、無料事前相談も行っています。

困ったことや悩みがある方は、一度相談してみてください。

 

【関連記事】【文例あり】遺言書の書き方とは?5つのポイントと要点をわかりやすく解説

【関連記事】遺品整理はいつから始めるべき?始める際のポイントや注意点を紹介

【関連記事】終活のやることリスト3つ!終活のよくある質問も解説

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この記事の監修者

藤田 悠(ふじた ゆう)四日市地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

葬儀・法事の知識