位牌の値段や種類、購入する際のポイントについて解説
位牌は亡くなった方を偲び、供養するために必要不可欠なものです。
故人の魂を祀る意味を持っており、とても尊い存在です。
そして、位牌には種類があります。価格帯や適切な選び方について十分に理解していなければ、最適な選択をすることが難しいかもしれません。
位牌選びは供養に大きな影響を与えるため、選び方で故人への敬意も変わってくる可能性があります。 ゆえに慎重になる必要があるでしょう。
この記事では、位牌の種類や値段、購入する際のポイントについて詳しく解説します。 位牌に関する理解を深め、故人に対する真心を込めた供養ができるようにしましょう。
目次
位牌の種類
位牌には材質やデザインなどさまざまな区分けが存在します。 まず知っておくべきなのは以下の2つの種類に分けられることです。
- 仮位牌
- 本位牌
この2種類はそれぞれ異なる目的と使用期間を持っており、位牌選びの基本ともいえます。 解説を読んで、しっかりと把握しておきましょう。
種類①:仮位牌
仮位牌とは、亡くなったばかりの人のために使用される一時的な位牌のことです。
この位牌は、なくなってから四十九日までのあいだ使われるもので、一般的に、この期間を一区切りとして新たな位牌に変えます。
使われる時間は限られていますが、仮位牌もまた故人を偲び、その魂を安置するための大切なアイテム。
決して安易に考えてはいけないものといえるでしょう。
とはいえ、一般的にはシンプルなデザインのものが多く価格も抑えられています。
そのシンプルさが故人への想いを直接伝えるという意味では、とても重要な役割を果たします。
種類②:本位牌
本位牌は、亡くなった人のために末永く使われる位牌です。
四十九日が過ぎたあとに仮位牌と取り替えるのが一般的で、永続的に祭壇に安置されます。
その永続性ゆえに、本位牌は家族の思い出や故人への敬意を込めて丁寧に選ぶ必要があるでしょう。
耐久性や見た目の美しさなどを重視した高価なものがよく選ばれるのが特徴です。
本位牌の中には「板位牌」「繰り出し位牌」などいくつかのデザインがあり、それぞれに特徴と価格の違いがあります。
予算や使用環境、家族の意向に合わせて選ぶことが大切です。
位牌の値段について
位牌の値段は、種類・材質・加工方法・製造工程・彫られる文字の内容や書体・彫刻家の技術力といった要素によって大きく異なります。
その範囲は広く、簡易的な仮位牌であれば数千円で済む一方、豪華な本位牌になると数十万円以上するものもあります。
しかし、コストパフォーマンスという観点で考えると、値段の高い位牌だからといって必ずしも負担が大きいわけではありません。
値段が高いほど品質がよく、長期間使用できる可能性が高いからです。
また、位牌に掘られる文字の内容や書体によっても値段は変動します。
伝統的な手彫りの場合、文字数や彫刻家のランクによって価格は大きく異なるでしょう。
そのため位牌を購入する際には、位牌自体の価格だけでなく、文字入れについてもあらかじめ考慮しておく必要があります。
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位牌の種類ごとの値段の目安
ここでは、位牌の種類ごとの値段の目安について以下の4種類を解説します。
- 塗り位牌
- 唐木位牌
- モダン位牌
- 繰り出し位牌
順番に見ていきましょう。
値段①:塗り位牌
塗り位牌は、位牌全体を黒や茶色などで塗装したもので、シンプルで落ち着いた印象が特徴です。
製造工程が比較的シンプルであるため価格も抑えられており、一般的には1万〜3万円程度で購入可能。
シンプルなので価格は抑えられていますが、塗装による保護効果があるため耐久性は優れています。
経済的な観点だけでなく、長持ちさせることを意識する場合にも適した選択肢です。
値段②:唐木位牌
唐木位牌は、黒壇や紫壇といった木材の自然な色合いと木目を生かした位牌です。
黒壇や紫壇は「木のダイヤモンド」とも呼ばれている高級木材であり、その素材感をシンプルに活かすことで格調高い製品となります。
価格は塗り位牌よりもやや高めで、2万〜5万円程度です。
値段③:モダン位牌
モダン位牌とは、伝統的な形状を持ちながらも、デザインや色彩に現代的な要素を取り入れた位牌のことです。
モダンなインテリアにもなじみやすく、特に若い世代から人気があります。
価格はデザインや材質によって変動しますが、一般的には3~5万円程度です。
最高クラスのものは20万円を超える場合もあります。
新しい価値観を取り入れつつ伝統を尊重するモダン位牌は、新旧のよさを融合した形で供養したい方におすすめです。
値段④:繰り出し位牌
繰り出し位牌とは、故人の戒名を記すための札板が10枚程度入る箱がついているのが特徴です。
箱があることで複数の位牌をひとまとめにできます。
一般的な使い方としては、亡くなってからまだそれほど時間の経っていない故人の位牌は単独で管理。
三十三回忌や五十回忌といった区切りにひとまとめにするといったスタイルが挙げられます。
繰り出し位牌にもさまざまな種類のものがありますが、目安としては3万円程度を考えておけばよいでしょう。
位牌に値段の違いがあるのはなぜ?
位牌の値段にはさまざまな要素が影響をおよぼします。
種類・材質・デザイン・製造工程・文字の彫り方といった要素です。
まず、素材となる木材の種類や品質によって原材料費に違いが出ます。
そして製作に携わる職人の技術力や時間、位牌に彫り込まれる文字の量やデザインなども価格を左右します。
たとえば、一部の高級位牌では貴重な木材が使われ、一つひとつ職人の手によって丁寧に作り上げられます。
そのコストが価格に反映されるのは当然といえるでしょう。
位牌の価格は、供養の精神を体現するものでもあります。
故人を偲ぶ想いや敬意、供養への真剣さが価格に表れるといっても過言ではありません。
値段が高ければいいわけではありませんが、故人のことを考慮するのであれば、必然的にある程度の価格になってしまうでしょう。
安い位牌もある
もちろん、できるだけ価格を抑えたいというニーズも存在します。
そのため安価な位牌も市場には多数存在します。
これらは比較的手に入りやすい素材を使用したり、製造工程を効率化したりすることでコストダウンを図ったもの。
安い位牌は確かに魅力かもしれませんが、位牌は長く使うものです。
長期的な視点で考えるのであれば、品質やデザインに妥協せず選ぶことが故人へのまごころの表現となるでしょう。
位牌を購入する際の4つのポイント
位牌を購入する際のポイントとしては、主に以下の3つが挙げられます。
- 四十九日までに用意する
- 文字入れにも費用がかかる
- 宗派によって違いがある
いずれも大切なことなので、以下の解説を読んでしっかり把握しておきましょう。
ポイント①:四十九日までに用意する
日本の仏教では、死後四十九日を経過するまでが特別な期間であるとされています。
この期間が終了すると仮位牌から本位牌に交換し、供養するのが一般的です。
位牌の選択と購入、必要に応じた名前や戒名の彫り込みなどの作業を進める際には、四十九日の期間を念頭に置いて行動する必要があります。
じっくり考えることも大切ですが、四十九日法要に間に合わないという事態が起きないよう、スピーディーに事を運びましょう。
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ポイント②:文字入れにも費用がかかる
位牌には、故人の名前や戒名などを彫り込むのが一般的ですが、この彫り込み作業にも費用が発生します。
位牌自体が安かったとしても、彫り込みの費用が高いことでトータルのコストが予想以上にかかってしまう可能性もあるでしょう。
位牌の購入を考える際には、文字入れにも費用がかかることを忘れないように注意してください。
また彫り込む文字の量や種類、彫り方によっても費用は大きく異なることも考慮する必要があるでしょう。
ポイント③:宗派によって違いがある
位牌の形状やデザイン、文字の彫り方などは、故人や遺族が所属する宗派によっても異なります。
そのため位牌を選ぶ際には、故人や自身の宗派を正確に理解し、その宗派の形式に適しているかを確認することが必要です。
どのような位牌を用意するべきかわからない場合には、菩提寺などに相談してみることをおすすめします。
真心を込めた供養をするなら
真心を込めた供養をするためには、適切な位牌の選択と、それに伴う適切な手続きや準備が欠かせません。
それは故人への敬意を示すだけでなく、遺族が故人と向き合い、彼らへの感謝の意を表現する一つの手段でもあります。
真心からの供養を実現するためには、供養の方法や必要なアイテムの選択、手配方法などを正確に理解し、適切に実行することが必要不可欠です。
位牌の具体的な選択肢については、お位牌についてまとめたファイルを参照してください。
まとめ:位牌について
位牌は故人への敬意を表すとともに、故人と向き合う手段となる重要なアイテムです。
宗派による形式の違い、種類や彫り込みによって変化する費用、開眼供養の手続きなど考えるべきこともいろいろあります。
それらを適切に理解して準備することで、故人への想いを適切な形で表現し、真心を込めた供養ができるようになります。
もし、位牌や葬儀についてご不明点がある方は無料事前相談にお申し込みください。
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この記事が、理想の形で故人を祀る位牌を探す助けとなれば幸いです。
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