葬儀の流れを徹底解説!日程と費用もご紹介

公開:2022.02.22  更新:2024.02.15

葬儀 流れ 亡くなった人にお別れを告げ、お見送りをする葬儀。
まだ癒やされない哀しみの中、不慣れな葬儀のあれこれを決めるのは大きな負担になるものです。

いざという時にご参考頂けるよう、本記事では葬儀の日程や手順の流れ、費用などをご紹介します。

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葬儀:ご臨終から火葬までの流れ

葬儀 流れ ご臨終 告別式

葬儀はご臨終から準備が始まります。
この項ではご臨終から火葬まで、お葬式に関わる一連の流れについてご説明します。  

流れ①:ご臨終

医師によってご臨終が確認されたら死亡診断書が作成されます。
この死亡診断書がなければ葬儀の準備を進められません。

もしもご自宅でお亡くなりになられたのであれば、かかりつけ医や近隣の病院へ連絡しましょう。
適切な指示を受けられます。
かかりつけ医や病院に心当たりがなければ警察へ連絡します。
警察もそのようなケースに対しては充分に訓練を積んでいますので、ご遺族に配慮しながらスムーズに対応してくれます。

また、ご臨終に際し、ご危篤の段階から親族や親しい方へのご連絡を始めることもあります。
どうしても最期にお顔を見てお別れを言いたいと思う方がいらっしゃって、そして可能であれば、どうぞご連絡して差し上げてください。  

流れ②:安置

病院でご臨終になったら、ご遺体を安置先へ搬送します。
亡くなった直後は病院での安置がおこなわれますが、早ければ数時間で移動が求められることも。

ご遺体の安置場所はご自宅、または斎場です。葬儀会社に連絡し、お迎えをお願いしましょう。
このとき、病院が葬儀会社を教えてくれることもあります。

前もって縁を繋いでおいた葬儀会社があるのなら、そちらへ連絡しても大丈夫です。
病院の紹介を断っても問題はありません。
事前に葬儀を依頼していない場合、お迎えを頼んだ葬儀会社にそのまま依頼するケースが多い傾向です。
しかしこれも決まりではなく、お迎えだけの依頼でも構いません。
葬儀はご遺族が納得できる葬儀会社に依頼しましょう。

お迎えと安置のあと、葬儀会社と葬儀の日程・内容を決定します。
喪主や施主の決定、葬儀日程をお知らせしたい人への連絡をおこないましょう。
死亡届やお花・お供物などのこまごまとした手続きは葬儀会社に任せられますので、必要であればその点も依頼します。  

流れ④:湯灌・納棺

ご遺体を棺に収める前に湯灌をおこないます。
湯灌とはご遺体をお湯で拭いて清めることです。

そのあと死化粧と死装束をほどこします。
以前はご遺族の手や地域の風習にのっとった方法で湯灌をしていましたが、近年はご遺族のお立ち会いの上、葬儀会社のスタッフがおこなうケースが主流になっています。
納棺の際にはご遺体のほか、故人が生前愛用されていた思い出の品物や、ご遺族が納めて差し上げたいものを一緒に入れられます。これを副葬品と言います。

ただし貴金属・金属・ガラス類は入れられません。 火葬に影響が出てしまうためです。
お気に入りだった衣服や花、お菓子類など、燃えるものを選びましょう。

なお、燃えるものであっても紙幣はNGです。
お金を燃やすことは法律で禁じられています。
もちろん硬貨も同様です。
地域によっては「三途の川の渡し賃」が気になるかもしれませんが、最近では渡し賃をプリントした紙を入れてその代わりとするケースもあります。気になる際には葬儀会社に相談してみてください。

【関連記事】湯灌(ゆかん)の儀とは?流れやマナー、料金相場を解説  

流れ⑤:通夜

2日おこなわれる葬儀のうち、1日目にあたるのが通夜です。
18時頃から始まるのが一般的で、僧侶の読経、焼香、喪主の挨拶という流れで進みます。
通夜のあとには軽食をいただく「通夜振る舞い」がおこなわれます。
通夜の開始から通夜振る舞いの終了まではおおむね2~3時間程度です。
その場で軽食をいただかず、お持ち帰りの品として渡されることもあります。  

流れ⑥:告別式

2日目は告別式です。
開始される時間はとくに決まっておらず、火葬場のスケジュールによって左右されます。
火葬場のスケジュールは事前に分かりますので、当日に慌てることはないでしょう。
開始時刻のおよそ1時間前から参列者の受付が始まります。

参列者が揃い、開始時間になれば、僧侶の入場のあとに読経の開始です。
このとき、故人に戒名が授けられます。
読経時間は平均30分~60分ほどです。

ただ、宗派によって異なるケースが多々ありますので、時間が気になるようであれば事前に確認しておきましょう。

読経や焼香、法話、弔電のお知らせなどが終われば最後のお別れです。
ご遺族や参列者で棺にお花を入れ、喪主の挨拶のあと火葬場へと出棺します。

【関連記事】告別式とは?参列のマナーや流れを解説  

流れ⑦:火葬

出棺が終わったあとは火葬場へ移動します。
告別式が終わってどっと疲労を感じているかもしれませんが、あと少し、故人をお送りするための時間を取りましょう。
火葬場へ行くのはご遺族や親族、故人と親しかった人が一般的です。

ほかにも「どうしても最後まで…」と思う人がいれば、差し支えのない範囲で同行することもあります。
距離によってはそれなりに長い乗車時間になりますので、できれば先にお手洗いや所用などを済ませておきましょう。
火葬場へ到着したあと、火葬する炉の前で僧侶が読経し、焼香がおこなわれます。

これを「納めの儀」と言います。そのあと火葬が開始されますので、完了する1~2時間ほど別室で待ちましょう。
皆さんで故人の思い出を語り合い、生前の記憶を懐かしんでください。

火葬が終わったあとはお骨を拾います。
「収骨」と言います。葬儀会社や葬儀場のスタッフがお骨を拾う順を説明してくれるため、その通りに拾って骨壺に入れましょう。

故人と深い縁のあったことに思いを馳せながら、ひとつずつ丁寧に入れて差し上げてください。  

葬儀の日程

葬儀 流れ 日程 葬儀の日程は前述の通り、一般的に2日間かかります。
1日目は通夜、2日目は告別式です。
場合によっては亡くなってすぐに通夜をとりおこなうことが難しいかもしれません。

しかし、ご遺体の状態も関わるため、できれば4日以内の火葬をおすすめします。
というのも、ご遺体は4日を経過すると腐敗が始まると言われているためです。

忙しいライフスタイルや大切な人を亡くされたばかりの傷心の中、大変な負担ではありますが、可能な限り早めに手配をおこないましょう。

また、告別式の前に火葬をおこなう地域もあります。
葬儀会社はその点もよく把握していますので、分からないことがあれば何でも質問してください。  

葬儀の費用

葬儀 費用

一般的な通夜・告別式をとりおこなう葬儀の場合、費用の相場は100万円~200万円の間を目安です。
平均としては120万円前後が多く見られます。(「第4回お葬式に関する全国調査(2020年)」調べ)

しかしこの金額は、葬儀の内容やオプションによって変動します。
たとえば200万円というのは、通夜に50名~100名以上、告別式に20名ほどが参列する規模の葬儀になることが一般的です。

規模の大小によってこれよりも金額が前後します。
最近はさまざまな葬儀プランがあり、一概に「これが葬儀の費用です」と断言するのはやや難しいと言えるでしょう。

たとえば家族葬なら参列者が減るため、費用を抑えられる性質があります。
逆に葬儀の内容をさらに充実させたり、プランにない故人やご遺族の希望を取り入れようとすれば費用が上がります。

【参考】 第4回お葬式に関する全国調査  

まとめ

大切な人とのお別れの直後に葬儀のあれこれを準備するのは大変です。
事前に心構えができていても、いざとなるとなかなか素早い手配が難しいかもしれません。
故人を穏やかにお見送りできるよう、葬儀の流れや費用面について、事前にある程度把握しておくことも大切な準備ではないでしょうか。  

※今回ご紹介した葬儀の流れは、地域によって異なる部分があります。地域の風習やしきたりなど、事前にご確認ください。

【参考】お葬式に関する全国調査(2013-2020年)  

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竹森資洋(たけもり たかひろ) 名張・伊賀地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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