家族葬の通夜は行わないケースも増えている?一連の流れやマナーも解説
家族葬においても、通夜は一般的な葬儀と同様に重要な儀式です。
通夜は故人をしのび、家族や親族など身近な人とともに最後の夜を過ごす場です。
しかし、家族葬では参列者が限られているため、通夜を省略し、告別式や火葬式のみを行うケースも少なくありません。
この記事では、家族葬における通夜の流れやマナーを解説します。
具体的にかかる時間もあわせて紹介するので、家族葬で通夜を執り行うか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
家族葬でも通夜はある?
一般葬と同様に、家族葬でも通夜があります。
通夜を執り行う場合、1日目に通夜を行い、2日目に葬儀・告別式、そして火葬が執り行われます。
しかし、最近では葬儀形式も多様化しており、以下の理由から通夜を省略するケースが増えているのも事実です。
- 精神的負担の軽減
- 葬儀費用の削減
- 参列者の都合
たとえば、高齢者や遠方からの参列者が多い場合、あるいは感染症対策として接触を避けたい場合です。
このような状況下では、通夜を省略して葬儀・告別式、そして火葬を同日に執り行う「一日葬」の形式が選択されます。
家族葬において通夜を行うかどうかは、遺族や故人の意向を尊重して選択しましょう。
【関連記事】家族葬と一日葬の違いは?費用や流れについて徹底解説
家族葬で行う通夜の流れ
家族葬で行う通夜の流れは、以下の3ステップです。
- 受付(省略可)
- 開式
- 通夜振る舞い(省略可)
なお、家族葬全体の流れについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】家族葬の流れとは?通夜なしの流れや葬儀社の選び方を徹底解説
流れ①:受付(省略可)
参列者が受付で香典を渡し、芳名帳に住所や氏名を記入するのが一般的ですが、参列者が身内だけであれば、記録を残す必要はありません。
しかし、家族葬でも故人の友人や職場の関係者など、遺族と面識のない方が参列する場合もあります。
その際は、通常の葬儀と同様に受付を設置し、参列者の記録を残し、香典の管理に気を配る必要があります。
受付役には明確な決まりはありませんが、以下の方々は席を離れられません。
- 喪主
- 喪主の配偶者
- 故人の直系親族
そのため、受付役を直系以外の親族や親しい方から、少なくとも2人以上選ぶのが望ましいでしょう。
仮に、受付役が不在の場合は、葬儀社のスタッフに受付の依頼もできます。
別途費用がかかりますが、葬儀のプロが適切なマナーで対応してくれるため、安心して任せられるでしょう。
流れ②:開式
通夜が始まる前に、葬儀社の担当者や司会者によって開式の辞が述べられます。
参列者が着席する際には、故人との関係性の深さに応じて前列から順に着席します。
その後、僧侶が読経し、以下の順番で焼香を開始するのが一般的な流れです。
- 喪主
- 遺族
- 親族
- 参列者
家族葬の場合、参列者が少ない分、焼香に時間をかけて最後の時間をゆっくり過ごせるでしょう。
その後、僧侶による法話を聞き、最後に喪主から通夜を閉じる言葉が述べられます。
家族葬では、形式的な喪主挨拶が省略されるケースもありますが、参列者に対して謝意は伝えたいところです。
最後に、司会者が閉式の言葉を述べ、式を締めくくります。
流れ③:通夜振る舞い(省略可)
通夜が終了したら、故人の思い出を語り合いながら、お寿司やオードブルなどの料理をいただきます。
家族葬では一般葬と異なり、身内だけでの飲食なのでリラックスした雰囲気で進められます。
ただし、通夜の振る舞いは喪主が参列者に対して行うものです。
あらたまる必要はありませんが、お酒を配りながら参列者にお礼を伝えて周るとよいでしょう。
なお、家族葬では通夜の振る舞いが省略されるケースも少なくありません。
遺族間で話し合って、通夜振る舞いをするかを決めましょう。
家族葬の通夜にかかる時間
家族葬の通夜は、一般的な葬儀の場合と比べて所要時間が短くなる傾向があります。
一般的な葬儀の場合、通常18〜19時に開始し、21〜22時に終了します。
開式から閉式までの時間は約1時間弱で、閉式後に参列者をもてなす食事の席があるとさらに1〜2時間ほどかかるケースが一般的です。
家族葬では参列者が少なく、受付や通夜振る舞いを省略するケースもあるため、約40分程度で済むケースも少なくありません。
ただし、喪主は準備や会場のチェックなどがあるため、1〜2時間前など余裕をもって着くようにしましょう。
家族葬の通夜におけるマナー
家族葬の通夜におけるマナーは、下記のパターンによって異なります。
- 参列するときのマナー
- 参列しないときのマナー
それぞれを詳しく見ていきましょう。
参列するときのマナー
参列するときに気を付けたいことは、以下の3つです。
- 準喪服が一般的
- 忌み言葉は避ける
- 遅刻しない
なお、家族葬では、お返しの手間や参列者への負担を避けるため香典を辞退するケースがよくあります。
ただし、香典を辞退するかどうかは、故人の遺志や遺族の判断によって異なります。
近年では、香典を辞退することが一般的に受け入れられつつあり、それが失礼とされることはありません。
無理に香典を渡さないように心がけましょう。
通夜に参列する際の基礎知識を振り返りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【関連記事】通夜とは?葬儀や告別式との違いや日程についてわかりやすく解説
参列しないときのマナー
参列しないときは、以下の2つに気をつけましょう。
- 供花や弔電などの扱い
- 弔問は遺族の許可を得る
家族葬に参列する際は、喪主や遺族からの招待がある場合に限ります。
遺族にとっては家族葬を選んだ理由があり、誰でも参列できるわけではありません。
逆に、招待がないのに参列するのは、遺族に対して不適切な行動となります。
故人との別れを惜しむ場合は、事前にご遺族と日程を調整し家族葬後に弔問することが適切です。
また、香典辞退の場合でも、供花や弔電を送ることで悔やみの気持ちを伝えられます。
手紙を添えて「お返しの必要はありません」と記載すれば、余計な気遣いをかけずに、故人を弔う意思を伝えられます。
ただし、遺族が供花や供物を辞退している場合は、お送り物は控えるのがマナーです。
辞退の有無が不明な場合は遺族に確認を取り、了承を得てから行いましょう。
家族葬で通夜をするか迷われている方は
家族葬で通夜を執り行うかお悩みの方は、ぜひ斎奉閣にご相談ください。
家族葬の魅力は、葬儀が家族の考えや希望をより反映しやすい点です。
参列者も故人の身近な人だけであり、式場内で親族や友人たちと思い出を語り合いながら、最後の時間を静かに過ごせます。
なかでも通夜は故人に最後のお別れを告げる機会であり、ご家族の希望や状況に合わせた柔軟な対応が求められます。
通夜がどのように行われるかや準備すべきことについて詳しく知りたい方は、家族葬ページをご覧ください。
斎奉閣では、ご遺族の意向に沿った葬儀・通夜を執り行えます。
さらに詳細な手続きや費用に関する疑問・不安がございましたら、無料事前相談ページからお気軽にお問い合わせください。
まとめ:家族葬の通夜について
近年、通夜を省略し、告別式や火葬式のみを行う一日葬を選択する人も増えています。
しかし、形式が変わっても、葬儀におけるマナーや配慮は変わりません。
家族葬であっても、故人や遺族への敬意を忘れず、慎重に計画しましょう。
事前準備をとどこおりなく進めたい方は、「喪主が事前準備のために必ず読みたい資料」をぜひ参考にしてください。
喪主が事前準備のために
必ず読みたい資料
- 看取りから葬儀の流れ
- 最適なお葬式はどれ?
- お葬式の週類
- 相続準備
- よくある質問など
不安を軽減させるために事前に準備をしておくと安心です。
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