火葬式にかかる費用の内訳と相場一覧|金額が変わる要因や補助金制度も解説

公開:2025.04.17

火葬式にかかる費用の内訳と相場一覧|金額が変わる要因や補助金制度も解説

一般的に葬儀といえば、まとまった費用が必要と考える方も多いでしょう。
実際に、数十人の参列者を呼び、通夜・告別式まで省略せずに行う一般葬であれば、100万円以上の費用負担が発生します。

しかし、近年では考え方やライフスタイルの変化とともに、葬儀形式も多様化しています。
中でも、火葬式は、少人数・短期間でシンプルに行う葬儀形式です。
遺族やごく親しい人のみの少人数で儀式を簡略化して執り行うため、費用負担が少なく済むという特徴があります。

この記事では、火葬式にかかる費用相場とその内訳を詳しく解説します。
費用負担を軽くする制度もあわせて紹介するため、低予算で葬儀を執り行いたい方はぜひ参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

火葬式とは

火葬式とは、通夜や告別式などの儀式を省略・簡略化して、火葬のみを執り行う葬儀のことです。
火葬のみの葬儀は直葬とも呼ばれますが、最近では以下のように区別されます。

葬儀形式

火葬式

直葬

ご遺体の搬送先

葬儀会館

火葬場

儀式

・お別れの儀式のみ行う
・簡略的な通夜または告別式を行う

・行わない
・火葬炉の前で簡略的な儀式を行う

葬儀形式ごとの内容は、葬儀社によって変わります。
家族やごく親しい人のみが参列するため、小規模かつ低予算で執り行えるという点がメリットです。

 

火葬式にかかる費用の内訳と相場

火葬式における総費用の相場は20万円〜40万円で、内訳は下表のとおりです。

 

葬儀社へ支払う基本料金

火葬場の利用料金

その他

金額

10万円~20万円

無料~15万円

必要なサービスによる

内訳

・お棺代
・骨壺代
・寝台車、霊柩車代
・ドライアイス代
・安置場所利用料 など

市営または民営の火葬場利用料

・火葬中の待合室利用料
・僧侶へのお布施
・参列者の移動車代

必要性

必要

必要(無料の場合もある)

不要の場合もある

より具体的な金額を、3つの項目に分けて解説します。

  1. 葬儀社へ支払う基本料金
  2. 火葬場の利用料金
  3. その他

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

費用①:葬儀社へ支払う基本料金

火葬式の場合、葬儀社へ支払う基本料金の相場は10万円〜20万円です。
基本料金に含まれるサービスは、主に以下のものが挙げられます。

項目

金額

お棺代

3万円~6万円

骨壺代

5千円~3万円

寝台車・霊柩車代

1万円~3万円

ドライアイス代

5千円~1万円(1日あたり)

安置場所使用料

1万円~2万円(1日あたり)

金額に幅があるのは、選ぶグレードによって変動するためです。
寝台車や霊柩車は、移動する距離に応じて金額が指定されている場合もあります。

また、基本料金に含まれないサービスはオプション料金になります。
基本料金の金額や含まれるサービスは葬儀社によって違うため、プランを検討する際の参考にするとよいでしょう。

なお、斎奉閣の火葬式プランでは基本料金が9万円台〜と、費用負担をおさえて葬儀を執り行えます。
プラン内容について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

費用②:火葬場の利用料金

火葬場には下表のように2種類があり、それぞれ費用相場が異なります。

 

公営火葬場

民営火葬場

運営者

各自治体

民間業者

費用相場

無料~10万円

5万円~15万円

公営火葬場は安く利用できますが、「故人の住民票がある地域」という制限が設けられていることもあります。
一方、民営火葬場は公営にくらべると高くなりますが、居住地に関わらず誰でも同じ料金形態で利用できる点が特徴です。

火葬中に利用する待合室や、ご遺体を安置する霊安室は別途費用がかかる可能性があるため、事前に確認しておきましょう。

 

費用③:その他

ほかにも火葬式で想定しておきたい費用は、以下の項目です。

項目

金額

火葬中の待合室や霊安室

無料~2万円

僧侶へのお布施

3万円~

参列者が移動する際の車代

1万円~

僧侶を呼ぶ場合は、お布施を用意する必要があります。
お布施の金額は、会館と火葬場のどちらかで読経してもらう場合と、両方で読経してもらう場合で変わってきます。

また、参列者が会館から火葬場へ移動する際の車も別料金です。
車の種類や台数によって必要な費用が違うため、参列者の人数を把握して検討しましょう。

 

火葬式の費用が変わる主な要因

前章で紹介した葬儀社や火葬場の種類以外に、費用の変動に関わる要素は以下の3つです。

  1. 地域
  2. 年齢
  3. 葬祭扶助制度の利用

順に変動する理由を解説します。
なお、斎奉閣では、葬儀に関するあらゆる疑問・お悩みをご相談いただける無料事前相談を実施しております。
火葬式の費用についてお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

要因①:地域

公営火葬場は各自治体が利用料を設定しているため、以下のように地域差があることが特徴です(金額は2025年3月時点のもの)。

 

該当の市区町村に住民票がある

住民票がない

東京都大田区

4万4千円

8万8千円

東京都青梅市

無料

8万円

神奈川県横浜市

1万2千円

5万円

大阪府大阪市

1万円

6万円

福岡県福岡市

2万円

7万円

上記からわかるように、故人の住民票があるかどうかによって利用料が変わります。
火葬式の費用を抑えるためには、住民票がある自治体の火葬場を利用することがポイントです。
各自治体の利用料は市区町村が運営するホームページに記載されているため、チェックしてみましょう。

 

要因②:年齢

火葬場の利用料は、故人の年齢によって変動する場合があります。
たとえば、斎奉閣の会館がある三重県いなべ市では、大人は2万円ですが、12歳未満は1万円に設定されています。
これは、身体の大きさによって必要な火力が違うためです。

何歳以上で大人料金とするかは、各自治体によってバラつきがあります。
おおむね10歳〜12歳を境としている場合が多いものの、こちらも事前に確認しておきましょう。

 

要因③:葬祭扶助制度の利用

葬祭扶助制度は下表のように、経済的な理由により葬儀を執り行えない人に、自治体が葬儀費用を支給する制度です。

条件

・遺族が経済的に困窮し生活保護を受けている
・故人に扶養義務者がおらず家主や民生委員が葬儀を執り行う

申請先

申請者の住民票がある市町村の役所または福祉事務所

上限金額

・故人が12歳未満:16万4,000円
・故人が12歳以上:20万6,000円

注意点

・かならず葬儀を執り行う前に申請する
・支給の決定は自治体の担当者が審査して行う
・支給された費用に自己資金を足してはいけない

葬祭扶助制度を利用した葬儀を福祉葬といい、内容は基本的に「火葬のみ」となります。
葬祭扶助制度の条件や福祉葬の流れについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてください。

【関連記事】福祉葬とは?条件や費用、葬儀の流れ、服装についてわかりやすく解説

 

火葬式の費用負担を軽減できる補助金制度

火葬式の費用負担を軽減できる補助金制度は以下の2つです。

  1. 葬祭費
  2. 埋葬料

自治体によってはほかにも独自の補助金制度を設けているケースもあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
それでは、葬祭費と埋葬料について解説していきます。

 

補助金制度①:葬祭費

条件

故人が国民健康保険(後期高齢者医療制度)加入者だった場合

対象者

葬儀を執り行った人

申請先

市区町村の役所

申請期限

葬儀を執り行った翌日より2年以内

支給額

2万円~7万円

葬祭費は、故人が国民健康保険(後期高齢者医療制度)加入者だった場合に、葬儀費用の一部を支給してくれる補助制度です。
火葬式でも基本的には支給を受けられますが、「火葬のみ」だった場合は一部の自治体で支給不可となる場合があります。

葬祭費の申請方法や支給額は、自治体により異なります。
各自治体のホームページに情報が記載されているため、まずは確認してみましょう。

 

補助金制度②:埋葬料

条件

故人が社会保険加入者だった場合

対象者

生計維持関係にあり故人を埋葬した人

申請先

所轄の健康保険組合

申請期限

葬儀を執り行った翌日より2年以内

支給額

5万円

埋葬料は、故人が社会保険加入者だった場合に、埋葬にかかった費用の一部を支給してくれる補助制度です。
埋葬にかかった費用には火葬料や霊柩車代も含まれるため、火葬式でも補助を受けられます。

埋葬料は、被扶養者が亡くなったときも「家族埋葬料」として、被保険者が補助を受けられることが特徴です。
埋葬料の申請方法や対象にならない場合の例を知りたい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】埋葬料とは?葬祭費との違いや請求方法、対象にならない場合も解説

 

火葬式の費用でお困りの方は

斎奉閣の火葬式は、会館へ搬送後に納棺・お別れの儀式を執り行い、出棺するという流れです。
ご遺族や親しい方のみで、シンプルな葬儀にしたい場合に向いています。

基本的には宗教儀礼者なしとなりますが、会場によってはお寺様をお呼びし、通夜や葬儀を執り行うことも可能です。
火葬式が可能な会館の例と基本料金は、下表のとおりです。

会館

いなべ斎奉閣

名張斎奉閣

伊賀斎奉閣

火葬式の基本料金

9万円~

13万円~

9万9千円~

電話番号

0594-72-2999

0595-63-9999

0595-24-9999

基本料金9万円台〜と少ない費用負担で火葬式ができるため「費用が心配だけど簡単な儀式はしておきたい」という希望も叶えられるプランです。

また、火葬式の費用や内容に疑問がある場合は、斎奉閣の経験豊富なスタッフが丁寧にお答えいたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

まとめ:火葬式は一般葬よりも費用負担が少ない

一般葬では100万円を超えることも珍しくない葬儀費用ですが、火葬式では20万円〜40万円と少ない費用負担で執り行えます。
ただし、火葬式のプラン内容は葬儀社によって違うため、基本料金に含まれるサービスやオプション料金なども事前にきちんと確認しましょう。

なお、斎奉閣では、火葬式や直葬を含む6種類の葬儀プランがございます。
費用をおさえて希望に合う葬儀にしたい方は、ぜひご相談ください。

ご葬儀の種類

  • 家族葬
  • 一般葬
  • 1日葬
  • 火葬式
  • 直葬
  • 社葬

参列人数や費用をご葬儀の種類別にご案内しています。

この記事の監修者

中山貴資(なかやま たかし)名張・伊賀地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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