家族葬を事後報告する時に使えるテンプレートと注意点について解説
家族葬は、亡くなった家族を身内だけで静かに見送る葬儀の形式です。
規模が小さいことや、費用が抑えられることなどがメリットとなります。
家族葬を選択する際には、参列しなかった故人の友人や知人などに対してきちんと事後報告することが大切です。
事後報告は、故人との関係を大切に思う人々に敬意を表する有効な手段となるでしょう。
この記事では、家族葬の事後報告の際に使えるテンプレートや、事後報告をする際の注意点などについて解説します。
目次
家族葬の事後報告に使えるテンプレート
家族葬の事後報告は、故人との関係を大切に思う人々に敬意を表し、家族葬をすることにした理由を伝える重要なプロセスです。
スムーズに進めるためには、事後報告の文面に工夫を凝らすことが求められます。基本的なテンプレートは、以下のようなものです。
[亡夫 太郎]儀かねてから療養中でございましたが去る[2023年10月18日]に永眠いたしました 葬儀におきましては故人の生前の遺志により誠に勝手ながら家族のみにて執り行いました 本来であれば早速申し上げるべきところでございましたがご通知が遅れたことをお許しください なおお供えやご香典につきましてはご辞退させていただきたくお願い申し上げます 存命中賜りましたご厚意に心より御礼申し上げ失礼ながら書中をもってお知らせ申し上げます ここに謹んでご通知申し上げます [2023年11月18日] [三重県四日市市元町8-5] 喪主[喪主 太郎] |
家族葬を執り行った事実と故人の意向を簡潔に伝えることに終始します。
敬意を持って手紙を送ることで、故人との関係や家族との関係を保つことにつながるでしょう。
手紙とは別に後日直接連絡を取ることで、より深く理解してもらえる可能性があります。
家族葬の事後報告をするタイミング
家族葬の事後報告をするタイミングは重要です。家族葬は規模が小さいため、周知が十分に行き届かないことがあります。
事後報告は家族葬を理解してもらう大切な機会です。適切なタイミングで報告をすることで、受け手の理解や共感を得やすくなるでしょう。
家族葬の事後報告は、いつまでにしなければならないという厳密な決まりはありません。任意のタイミングですればよいでしょう。
とはいえ、葬儀からあまり日が開いてしまうのも推奨できません。 一般論としては、葬儀が終わってから1~2週間以内を目安に行うのがよいでしょう。
遅くとも四十九日の法要までには済ませておくべきです。 できるだけ早く報告しなければならないという考えで、急ぐ必要はありません。
なかには事後報告を受けて弔問に訪れる人もいるかもしれないからです。
まだ遺族が落ち着いていないなかで、弔問客の対応に追われてしまうのは、大きな負担となります。
家族葬の事後報告をする相手
家族葬の事後報告をする際には、誰に報告すべきかを明確にすることが重要です。 相手によって、報告の方法や内容を適切に調整する必要があります。
まず、故人の親しい友人や知人に報告するのは必須でしょう。家族葬をした事実とその理由を丁寧に伝えることが大切です。
直接連絡を取るか、個人的な手紙を送ることで、敬意を表しつつ報告をします。 次に、遠方の親戚にも事後報告が必要となるでしょう。
家族葬を選択した理由や故人の意向を理解してもらうための手紙を送るなどが考えられます。 「遠方にお住まいのためご足労をかけたくなかった」旨を記しておくのも有効です。
故人に毎年年賀状を送ってくれた人をチェックし、一人ひとりに報告することも忘れずしておいたほうがよいでしょう。
遺族が把握していなかった知人もいるかもしれないので、年賀状をチェックして、故人と親しい間柄にあった人物を一通り洗い出します。
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家族葬の事後報告をする手段
家族葬の事後報告をする手段は、故人との関係や相手の立場、遺族の意向に応じて適切な手段を選択することが重要です。
相手にとって受け取りやすく、理解しやすい方法を選ぶことが求められます。
主な手段としては以下のようなものが考えられるでしょう。
- 手紙
- 電話
- メール
- SNSやWebサイト
手紙はもっともオーソドックスな手段です。一般的な書式に沿って丁寧にしたためることにより、相手に礼を尽くすことにもなります。
とくに親しい関係やフォーマルな関係においては、手紙を利用するのが最適であるといえるでしょう。
電話は直接的な方法であり、遺族の肉声を伝えるという意味では、気持ちを届けやすい手段であるとも考えられます。
ただし電話の場合は伝えるべきことを忘れてしまう可能性もあるでしょう。そのため、手元にメモを用意しておくのがおすすめです。
メールはもっとも手軽な手段かもしれません。相手のメールアドレスがわかっている場合には、メールも選択肢となります。
しかし、人によってはメールで知らされることを快く思わない場合もあるため、注意しましょう。
故人がインターネット上で一定の知名度を獲得していた場合は、SNSやWebサイトで家族葬の事後報告をするのも有効です。
事後報告をする際には、それぞれの特性をきちんと理解したうえで、最適と思われる手段を選びましょう。
家族葬の事後報告をする際に伝える内容
家族葬の事後報告では、故人が亡くなったことと家族葬をしたことを伝えることが基本的な内容となります。
敬意を持って適切な報告をすることが重要です。
家族葬の事後報告で伝えるべき主な内容としては、以下のようなものが挙げられます。
- 故人の氏名と死亡の事実:日付も明記し、生前お世話になったことへの感謝も伝えます。
- 家族葬の実施:家族葬が実施されたことと日付を報告します。
- 家族葬の意図:家族葬を選んだ理由や故人の意向について説明します。
- 感謝の意:故人に対する思いや、支援を提供してくれた人々への感謝の意を表します。
- 弔問や香典を辞退する意向があればその旨:断る場合にはきちんと明記しておきます。
- 今後の連絡先:さらなる情報提供や質問に対する回答を行うための連絡先を明記します。
使ってはいけない言葉
家族葬の事後報告をする際には、不適切とされる言葉や表現を避けることが重要です。
日常ではあまり考えない特殊なルールもあるため、きちんと把握しておきましょう。
まず「逝去」という言葉は避けておくべきです。逝去は「死去」の敬語に当たるため、身内が亡くなった場合には使うべきではありません。
とはいえ死去という言葉も直接的すぎるため、以下のような言葉を使うことが推奨されます。
- 永眠
- 他界
- 天寿を全う
次に、いわゆる「忌み言葉」や「重ね言葉」を避けることが大切です。
忌み言葉とは、縁起が悪いとされる言葉のことを指します。
具体的には、4(死)や9(苦)などの数字、「死亡」「浮かばれない」などの表現です。
明確なリストがあるわけでないものの、苦痛や死をイメージすると考えられる言葉は、一通り避けておきましょう。
重ね言葉とは、繰り返しを意味する言葉のことです。「重ね重ね」「くれぐれも」「再び」といった言葉が該当します。
重ね言葉は不幸の繰り返しを連想させるため、使用を避けるようにしてください。
家族葬の事後報告に関する注意点
家族葬の事後報告をする際には、いくつかの注意点を念頭に置くことが重要です。
昔ながらのしきたりを忠実に守ることで、受け手に対して敬意を示し、家族葬の意図を正確に伝えられます。
注意点としては以下の2つが挙げられます。
- 「、」や「。」など句読点を使わない
- 書面を書く際は薄墨で
順番に見ていきましょう。
注意点①:「、」や「。」など句読点を使わない
かつての日本の伝統的な文書においては、句読点がありませんでした。
句読点は、文章を読みやすくするため、のちに発明されたものです。
現代でも、死亡や葬儀に関する報告など重要かつ敬意を要するコミュニケーションにおいて、伝統にしたがった書き方を求められます。
とくに高齢の人や伝統的な文化を重んじる人々に報告する際は注意しましょう。
句読点を使わないことには、「物事が途切れないように」という意味合いも含まれています。
注意点②:書面を書く際は薄墨で
日本の伝統的な文化において、弔辞の連絡に使われてきたのが薄墨です。
薄墨は、大切な人を失った悲しみの涙で墨が薄まったことを表しています。
家族葬の事後報告のような文章を書く際には、薄墨が必須であると考えて構いません。
とはいえ現代では、本当に墨を薄めて使うことは稀です。
グレー系統の色を使って薄墨を表現するのが一般的なやり方となります。
家族葬でお困りの方は
家族葬は、故人との親密な関係を持つ家族や親しい友人だけで行なう、プライベートな葬儀の形式です。
コンパクトであることがメリットですが、広範な関係者に通知しないままなされます。
そのため、家族葬をする意図が正しく理解されないといったデメリットもあるでしょう。
家族葬を無事に執り行い、故人の意向を尊重しつつ周囲との良好な関係を保つためには、事後報告も含めた適切な行動が不可欠です。
しかし、遺族だけですべてをきちんと行うのは難しいかもしれません。 葬儀に慣れている人は少ないからです。
家族葬でお困りの方は、ぜひ斎奉閣までお問い合わせください。
斎奉閣は、家族葬の準備から実施、事後報告まで、トータルサポートを提供します。
経験豊富なスタッフが、家族葬をスムーズに進めるためのアドバイスをし、故人と家族の意向を尊重した家族葬を実現します。
詳しくは”家族葬とは”というページをご覧ください。
まとめ:家族葬の事後報告について
家族葬の事後報告は、故人の死と家族葬の実施を関係者に伝える重要なプロセスです。
この記事では、事後報告のテンプレート、報告のタイミングや相手、報告の手段、内容に関する重要なポイントなどについて解説しました。
事後報告は故人との関係を尊重し、家族葬の意図を理解してもらう重要な機会となります。
報告の際には、受け手の感情や立場を考慮しつつ、適切なタイミングと手段を選ぶことが重要です。
家族葬で困っている人は、斎奉閣のような専門のサービスを利用することで、トラブルなくスムーズに全体を進めることが可能となります。
家族葬についてお悩みの方は、お問い合わせページより、ご相談ください。
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