友人の家族葬に参列できるケースとは?葬儀後の供花・香典のマナーも解説

公開:2025.01.23

友人の家族葬に参列できるケースとは?葬儀後の供花・香典のマナーも解説

家族葬は、親しい関係者だけで静かに故人を見送る葬儀形態として、広く支持されています。
「家族」という言葉のイメージから、参列者は身内のみと考える方も少なくありません。
そのため、友人の立場では、「家族葬の場合参列しない方がよいのか」「故人をしのんでできることはあるのか」と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、友人の家族葬に参列できるかについて判断の目安を含めて解説します。
友人の家族葬に参列できない場合、葬儀後にできることについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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家族葬とは

家族葬とは、故人と縁深い関係者のみで執り行われる葬儀の形態です。
親しい人が集まり、あたたかい雰囲気の中で別れの時間をしっかりと確保できます。

家族葬の基本的な規模は、参列者50名未満です。
一般的には10〜30人で開催されることが多く、同居家族と親族を中心に執り行います。

ただし、参列は血縁者に限定されるわけではありません。
家族葬に明確な定義はなく、規模や参列者は故人とご遺族の希望に沿って決められるためです。

葬儀の規模や呼ぶ範囲を考慮した場合に、友人が参列できるかどうかについては、次項の「家族葬に友人は参列できる?」をチェックしましょう。

引用元:公正取引委員会|葬儀の取引に関する実態調査報告書

 

家族葬に友人は参列できる?

家族葬は多くの場合、参列者の少ない小規模な形態で執り行われます。
ご遺族の負担軽減を目的としているため、友人は参列を控えるのが一般的です。

ただし、参列できるケースもあり、その判断は訃報の連絡内容によって決まります。
家族葬に友人が参列できるかどうかは、訃報連絡における下記の内容を参考にしてください。

参列できるケース

参列できないケース

・参列を求める文言がある
・家族葬の日時を詳しく明記している※

・参列を辞退する文言がある
・参列辞退・希望に関する文言がない※

※ご遺族に意向を事前確認する必要がある

ご遺族の希望がわからないときや、どうしても参列したい場合は、喪主への確認が必要です。
連絡する際は要件を手短に伝え、メールの活用も検討しましょう。

 

友人の家族葬に参列する場合のマナー

友人の家族葬では静かに見送りたいというご遺族の意向や、参列できない方への配慮が重要です。
参列する際は、以下のマナーを押さえる必要があります。

  • 一般葬と同様に準喪服や略礼服を着用する
  • 香典は念のため準備する
  • 家族葬に関する情報を広めない
  • ご遺族の気持ちに寄り添いお悔やみの言葉を伝える

家族葬では、訃報連絡に辞退の意向が明記されていない場合に香典を準備します。
また、参列者増加によるご遺族の負担増大を防ぐため、葬儀の情報を勝手に周囲へ広めないようにしましょう。
家族葬に参列する・しない場合のマナーについて詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

【関連記事】家族葬と言われたら参列すべき?参列する基準やマナー、注意点について解説

 

家族葬に参列しなかった友人が葬儀後にできること

家族葬に参列しなかった友人が葬儀後にできることは、以下の3つです。

  1. 弔問
  2. 供花
  3. 香典

それぞれ詳しく見ていきましょう。
いずれも遺族側の許可が必要となるため、事前に確認してください。

 

友人ができること①:弔問

家族葬に参列できなかった友人でも、葬儀後に弔問という形で故人をしのべます。
弔問は、故人への感謝を伝え、死を受け入れる重要な機会です。
家族葬後の弔問は、ご遺族の疲労回復に配慮し、以下を踏まえて検討します。

  • 家族葬後の3~49日頃までが一般的
  • とくに、葬儀から7日ほど経過した頃が理想的

事前にご遺族へ弔問希望を伝えて、許可を得ることが重要です。
ご遺族が、故人との関係について把握していないケースも考慮し、友人としての関わりを伝えてから希望日時を相談します。
なお、弔問時のマナーは下表のとおりです。

服装

・喪服の必要はない
・地味な平服を着用する
・清潔感のある身だしなみに整える

時間

ご遺族に配慮した短い時間とする

振るまい

・お悔やみの言葉を伝える
・故人との思い出や感謝を伝える

故人とお別れする時間は故人をしのび、ご自身の気持ちを整理できる大切なひとときです。
ただし、ご遺族は、連日の弔問客対応で疲れている可能性があります。
家族葬後に訪れる際はマナーを守り、心を込めて弔問しましょう。

 

友人ができること②:供花

家族葬に参列できなかった友人にとって、供花は故人へ感謝や哀悼の意を表す1つの手段です。
祭壇に飾られる供花は、ご遺族にとって慰めにもなり得ます。

訃報連絡に供花辞退の文言がなければ、家族葬後の7~49日までに送ります。
供花を送りたい旨についてご遺族へ伝え、事前に都合を確認することが大切です。
選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。

  • 白を基調とし、ピンクや紫を合わせてもよい
  • 故人の好きな花を贈る
  • かご花や花束で形をアレンジする など

ご自身で決められない場合には、花屋へ相談すれば相応しいアレンジを用意してくれます。
ただし、あまりに高価な供花は、ご遺族の負担となります。
家族葬で供花を送る際の費用相場やマナーを詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしましょう。

【関連記事】家族葬で供花を送る際のマナーやお返し、供花の種類について解説

 

友人ができること③:香典

家族葬後の香典送付も、友人ができることの1つです。
香典は、ご遺族への支援やお悔やみの意味を込めて送り、追悼の気持ちを伝える手段となります。

遠方に住んでいて家族葬後の弔問ができない場合は、現金書留で郵送します。
香典を送る際は、表記に宗教・宗派の決まりがある点に注意し、意向も含めて事前に確認しておきましょう。

香典は、金銭的な支援にとどまらず、故人との縁を大切にする気持ちを示します。
ご遺族の負担にならないよう、細かい配慮が重要です。
香典の金額相場や渡し方を詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

【関連記事】香典の金額相場は?故人との関係性や年齢別でわかりやすく解説

 

友人の家族葬に関するよくある質問

友人の家族葬に関するよくある質問は、以下の2つです。

  1. 友人の親が亡くなった場合は参列すべき?
  2. 【遺族側】友人への連絡はいつ・どのようなことを伝える?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

質問①:友人の親が亡くなった場合は参列すべき?

友人の親が亡くなり家族葬を執り行う場合は、ご遺族の負担にならないよう、依頼があったときのみ参列します。
友人の家族葬と同じ対応になり、参列する際は以下の点に注意が必要です。

  • 避けるべき言葉を認識しておく
  • 簡潔に伝える
  • 死因について深掘りしない

お悔やみを伝える際に避けるべき言葉の例は、下表を参考にしてください。

お悔やみで避けるべき言葉

具体例

重ね言葉

・重ね重ね
・いよいよ
くれぐれも など

不幸を連想させる言葉

・引き続き
・追って
・再び など

音が不吉な表現

四と九

直接的な言葉

病死や死亡

ご遺族は、大切な人を亡くし辛い気持ちで日々を過ごしています。
励ます言葉が負担になる可能性も考慮し、ご遺族を労うことが大切です。
家族葬では、ご遺族への配慮を重視し、故人への感謝や哀悼の気持ちを静かに伝えましょう。

 

質問②:【遺族側】友人への連絡はいつ・どのようなことを伝える?

遺族側が友人へ連絡するときは、家族葬を希望する意図について明確に伝えることが重要です。
故人やご遺族が希望する形の家族葬を実現するためにも、以下を踏まえた連絡が必要となります。

  • 亡くなった方の名前
  • 亡くなった日付
  • 家族葬を執り行う旨
  • 参列の可否と香典・供花などの意向
  • 連絡先

故人の友人といっても、関係の深さまではご遺族も把握しきれません。
家族葬の参列や香典などの意向は、友人が混乱しないよう適切に伝える必要があります。
連絡するタイミングは、下表のとおりです。

対象

故人と親しい友人の場合

関係の深さがわからない友人の場合

タイミング

・亡くなった日
・ご遺体を自宅や葬儀場に安置したとき

家族葬の日取りが決定したとき

連絡は基本的に電話で伝えますが、状況によってはSNS(メール、LINE)を活用することもあります。
SNSで連絡したときは改めて電話すれば誠意を伝えられ、相手の反応を直接確認することが可能です。

当日の参列者増加による混乱を避ける目的で、連絡を家族葬後に行うケースもあります。
その際は後日手紙で以下を記載し、誠意を示すことが大切です。

  • 故人の意思を尊重した旨
  • 連絡しなかったことへの謝罪

友人の参列意向が強かったり連絡を忘れたりすると、関係性の悪化やトラブルにつながりかねません。
家族葬に関する連絡は、意向をはっきりと明記した訃報が最適な方法といえるでしょう。
訃報を連絡する相手や文例を詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてください。

【関連記事】訃報とは?連絡するタイミングや連絡すべき人などを紹介

 

家族葬に故人の友人を呼ぶべきか悩んでいる方は

家族葬で故人の友人を呼ぶかどうかは、ご遺族にとって重要な選択です。
葬儀はご遺族だけでなく、故人と関係のあった友人にとっても、喪失感を整理する機会となり得るためです。

参列の可否は、今後の友人関係にも影響します。
家族葬をスムーズに執り行うためには終活でのエンディングノートを活用し、ご本人の希望を示すことが重要です。
終活で希望を明確にしない場合に起こり得る事態は、こちらの動画で詳しく解説します。

また、斎奉閣は三重県内で22会館を展開し、葬儀施行数No.1(※)の実績を誇る地域密着の斎場です。
※当社調べ/2022年1月~12月の四日市市、いなべ市、東員町、桑名市、菰野町、亀山市、津市、名張市、伊賀市内の斎奉閣・和ごごろ22会館合計葬儀施行数

葬儀を執り行う際の規模を明確にしたい方は、ぜひ家族葬ページをご覧ください。

 

まとめ:友人は家族葬を執り行う遺族の意向を大切にしよう

友人の家族葬に関する連絡がきたら、参列を希望していてもできない可能性があります。
友人はご遺族の意向を大切にし、負担にならない範囲で故人をしのぶ方法について検討しましょう。

斎奉閣では、家族葬に関するさまざまな疑問にお答えしています。
家族葬の参列者を明確にし、準備をスムーズに進めたい方は、ぜひ無料事前相談ページをご覧ください。

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この記事の監修者

藤田悠(ふじた ゆう)鈴鹿中央斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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