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家族葬は読経なし・戒名なしでもできる?メリットや注意点を解説

公開:2024.04.25  更新:2024.04.30

家族葬は読経なし・戒名なしでもできる?メリットや注意点を解説

近年はできる限り身内のみで葬儀を執り行いたいと、家族葬を検討している方も増えています。

しかし、実際に行うとなると、不安な部分や不明点が生じるのも事実です。

とくに読経なし・戒名なしの家族葬は誰でも問題なくできるのかと、疑問を抱く方もいるでしょう。

この記事では、家族葬が読経なし・戒名なしでもできるのかについて解説します。

読経なし・戒名なしの家族葬を行うメリットや注意点もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

▼気軽にご相談ください。

 

家族葬は読経なし・戒名なしでもできる?

家族葬は直葬や無宗教葬であれば、読経なし・戒名なしでも執り行えます。

直葬と無宗教葬の特徴は、下表の通りです。

直葬

無宗教葬

・通夜や告別式などは開かずに、火葬のみを行う
・葬儀会場や祭壇の手配がいらないため、僧侶へのお布施も必要ない
・火葬式とも呼ばれる

・決められた流れがないため、自由度の高い葬儀を執り行える
・宗教的な要素がなく、黙祷や献花をささげる場合が多い
・自由葬とも呼ばれる

直葬や無宗教葬を選択する場合には、親族や故人にゆかりのある方からの理解が必要です。

葬儀のあとに後悔や不満が出ないよう、事前に故人も含めて意向や認識を確認しましょう。

なお、家族葬の準備や一般葬との違いについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

【関連記事】家族葬の準備とは?一般葬との違いや事前に準備するものをわかりやすく解説

 

読経なし・戒名なしの家族葬を行う2つのメリット

読経なし・戒名なしで家族葬を行うメリットは、以下の2つです。

  1. 葬儀費用を抑えられる
  2. 故人や遺族の意向を反映しやすい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

メリット①:葬儀費用を抑えられる

家族葬で僧侶を呼ばない場合は、お布施が必要ないため葬儀にかかる費用も削減可能です。

お布施の金額は明確に定められていませんが、決して安いものではありません。

しかし、読経なし・戒名なしの家族葬であれば葬儀費用を抑えられるため、経済面から考えるとメリットの1つでしょう。

なお、葬儀の費用を安くする方法について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

【関連記事】家族葬の費用を安くする方法7選|費用の相場や注意点も紹介

 

メリット②:故人や遺族の意向を反映しやすい

家族葬ではルールや流れが決められていないため、故人や遺族の意向を反映した自由な葬儀が可能です。

たとえば、故人が好きでよく聞いていた楽曲を流し、仕事や趣味に関連するものを飾るなど、葬儀のなかでもオリジナリティを表現できます。

一方で、自由度が高いことから、葬儀の内容を一から考え準備する必要がある点には注意してください。

参考にできる前例が少なく、流れもすべて計画しなければならないため、準備には時間を要します。

スムーズに進めるためにも、あらかじめ故人や遺族の希望を把握し、大まかな葬儀の内容を決めておきましょう。

なお、斎奉閣では葬儀や終活に関しての無料事前相談を行っているので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

読経なし・戒名なしの家族葬を行う際の注意点

読経なし・戒名なしの家族葬を行う場合の主な注意点は、以下の2点です。

  1. 菩提寺がある場合は必ず相談する
  2. 読経なし・戒名なしの理由を親戚へきちんと伝える

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

注意点①:菩提寺がある場合は必ず相談する

先祖代々お世話になっている菩提寺がある場合には、トラブルを起こさないためにも事前に必ず相談してください。

菩提寺とは、昔からのお付き合いがあり、ご先祖様のお墓があるお寺のことです。

基本的に菩提寺がある方は、僧侶に葬儀のお勤めや戒名をいただくことになっています。

実際、菩提寺に連絡せず葬儀を行い、納骨を断られてしまうといったケースも少なくありません。

しかし、あらかじめ相談したとしても、菩提寺側の理解を得られない可能性もあります。

菩提寺側のしきたりに従わない場合に納骨できないのであれば、他の納骨先を探すことが必要です。

まずは菩提寺の有無を確認し、必要に応じて相談や別の納骨先を探すなどの対応を進めましょう。

 

注意点②:読経なし・戒名なしの理由を親戚へきちんと伝える

読経なし・戒名なしの理由を親戚へきちんと伝えていない場合、トラブルの原因にもなり得ます。

親族の間でも信仰している宗教や価値観は異なるため、納得できない方がいるケースも少なくありません。

そのため「故人の意志」や「家族全員の合意」などの理由を明確にしたうえで、親族にはその旨をしっかり伝えましょう。

費用が抑えられるからと安易に読経なし・戒名なしの家族葬を選ぶのではなく、故人や親族が納得できる決断と説得が大切です。

 

読経なし・戒名なしの家族葬に関するよくある質問

読経なし・戒名なしの家族葬に関するよくある質問は、以下の3つです。

  1. 読経なし・戒名なしでも成仏できる?
  2. 読経なし・戒名なしの家族葬は増えている?
  3. 読経なし・戒名なしの家族葬に向いている人は?

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

質問①:読経なし・戒名なしでも成仏できる?

成仏に対する定義や概念は人それぞれ異なるため、読経なし・戒名なしでも成仏できるかは各々の考え方次第です。

宗教的なしきたりを重んじる方であれば、成仏できないという考えを持つでしょう。

一方で、故人を家族全員で送り出すことを重要視する方がいるのも事実です。

以前に比べると、葬儀に対しての考え方は柔軟になっている傾向にあります。

しかし、誰しもが理解できるわけではなく、なかには価値観の違いから納得できないという方もいます。

故人の意見を尊重するのももちろん大切ですが、家族や親族が納得できる方法で葬儀を行いましょう。

 

質問②:読経なし・戒名なしの家族葬は増えている?

読経なし・戒名なしの家族葬は増加しつつありますが、まだ少ないのが現状です。

実際に直葬を選択した場合でも、火葬炉の前で5分程度の短い読経だけは依頼するという方もいます。

まだ世間一般に浸透しているわけではありませんが、読経なし・戒名なしの家族葬は1つの選択肢であると認識しておきましょう。

 

質問③:読経なし・戒名なしの家族葬に向いている人は?

読経なし・戒名なしの家族葬に向いているのは、先祖代々お世話になっている菩提寺がなく、親族からの理解を得られる方です。

前述の注意点でも紹介したように、お付き合いのある菩提寺が存在する場合には、納骨を断られるといったトラブルにもつながります。

しかし、特定のお寺との関係がなければ、読経なし・戒名なしの家族葬でも納骨に関しての心配はありません。

また、親族からの理解を得られる方であることもポイントです。

故人や親族が全員同じ価値観や認識を持っていれば、読経なし・戒名なしの家族葬も選択肢の1つになります。

親族の間で話し合いの場を設けるなど、いざというときに困らないよう、前もって確認しておくことが大切です。

 

家族葬の準備について相談したい方は

家族葬を行う際に必要となる主な準備は、以下のとおりです。

  • 葬儀社の選択
  • 参列者への連絡
  • 遺影写真の用意

上記はあくまで一部で、準備すべき項目は多岐にわたります。

円滑に準備を進めるためにも、可能な範囲で事前に用意しておくのが重要です。

費用相場や準備内容などについて詳しく知りたい方は、家族葬のページもチェックしましょう。

読経なし・戒名なしも含め、家族葬について相談したい方は、無料事前相談もぜひご活用ください。

 

まとめ:読経なし・戒名なしの家族葬について

読経なし・戒名なしの家族葬では、費用を抑えつつ故人の意向を反映した葬儀を行えます。

事前に故人の考えを確認し、家族や親族の間でも共有しておくことが大切です。

本記事を参考にして、できる限り早めに家族葬への備えを始めましょう。

なお、斎奉閣では葬儀に関するご相談を受け付けておりますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

喪主が事前準備のために
必ず読みたい資料

  • 看取りから葬儀の流れ
  • 最適なお葬式はどれ?
  • お葬式の週類
  • 相続準備
  • よくある質問など

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この記事の監修者

藤田 悠(ふじた ゆう)鈴鹿中央斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター

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