お布施とは?ダメな金額や相場、渡すタイミングなどをわかりやすく解説
葬儀を執り行う際に、悩む方が多いのが「お布施」についてです。
金額がはっきりしない点や、マナーがあやふやで、不安を覚えることもあるでしょう。
そもそもお布施とはどのようなもので、金額相場はどれぐらいなのでしょうか?
気になるマナーや渡すタイミング、包み方や書き方についても、詳しく解説します。
目次
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お布施とは
お布施とは、ひと言で説明するなら「僧侶に渡すお礼」のことです。
葬儀を執り行う際には、お寺から僧侶に来てもらい、さまざまな儀式を行っていきます。
こうした活動に対するお礼の気持ちを、お布施で表すというわけです。
よく勘違いされるのは、「お布施=読経や戒名に対する対価」という考えです。
お布施とは、あくまでも「御本尊に捧げるお礼の気持ち」であり、だからこそ明確な金額は決められていません。
ちなみに、お布施という言葉の由来は、インドの僧侶と貧しい民の逸話からだと言われています。
僧侶の説法へのお礼として、貧しい民が古い布を渡したところ、僧侶は喜んで受け取り袈裟に仕立てたそうです。
「金額ではなく気持ちの問題」という、お布施の本質が伝わってくる由来ですね。
お布施でダメな金額
結婚式やお香典では、「用意するとマナー違反になる金額」が存在しています。
しかし、お布施の場合には、こうしたルールはありませんから安心してください。
奇数でも偶数でも良いですし、日本で一般的に「不吉」と捉えられるような数字でも構いません。
ただしお布施の金額に端数があると、相手方を戸惑わせたり、余計な手間を取らせたりする可能性もあるでしょう。
キリの良い数字を渡すよう、心掛けてみてください。
お布施の金額相場について
前述のとおり、お布施とはあくまでもお礼の気持ちであり、明確な金額は決められていません。
しかしだからこそ、「いったいいくら包めば良いのだろう…」と悩んでしまうのも事実です。
気持ちとはいえ、相場よりも低すぎる金額を渡してしまった場合、失礼に当たるようにも感じます。
お寺と円満な関係を維持するためにも、ぜひ以下の金額相場を参考にしてみてください。
金額①:法要
葬儀のあとは、時期に応じて法要を執り行います。
法要の種類とそれぞれのお布施の金額相場は以下のとおりです。
- 初七日法要 3万円程度
- 四十九日法要 3万円~5万円
- 一周忌法要 3万円~5万円
- 三回忌法要 1万円~5万円
- 七回忌法要 1万円~5万円
法要のお布施は、葬儀から日が浅いほど、高額になります。
四十九日法要がもっとも高額で、その後は少しずつ下がっていくイメージで良いでしょう。
こちらのポイントもぜひ意識して、毎回の金額を決定してみてください。
金額②:通夜・葬儀
僧侶の役割が多い通夜・葬儀でのお布施相場は、その他と比較して高めになります。
だいたい、15万円~50万円が相場です。
金額相場の幅が広いのは、地域や宗派によってかなりの差があるからです。
一般的には読経料は含まれていますが、地域によっては、戒名料やお食事代、お車代が別途必要になる可能性もあるでしょう。
地域や宗派の慣例に沿ったやり方で、用意するのがおすすめです。
金額③:納骨時
故人のお骨をお墓に入れる際に執り行われるのが、納骨法要です。
ここでのお布施の金額相場は、1万円~5万円程度でしょう。
納骨は四十九日法要と同時に行われるケースも多く見られます。
この場合は、四十九日法要のお布施と納骨時のお布施、両方を準備してください。
またお墓や仏壇を新たに購入した場合には、「開眼供養」が行われます。
こちらのお布施の金額相場も、1万円~5万円です。
金額④:お盆
お盆に僧侶を自宅に呼んで法要を行う場合、お布施は5,000円~2万円程度が相場になります。
ただし、四十九日法要後に初めて迎えるお盆は「新盆」や「初盆」と言い、家族にとっても故人にとっても特別な意味を持ちます。
お布施の相場は3万円~5万円程度と、頭に入れておきましょう。
お布施を渡すタイミング
お布施の金額が決まったら、次に注意したいのが、渡すタイミングについてです。
葬儀・法要、それぞれのタイミングを具体的に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
法事・法要でお布施を渡すタイミング
法事や法要の場合も、開始前もしくは終了後の挨拶のタイミングでお布施を渡しましょう。
寺院で執り行われる場合には、受付担当者に渡します。
タイミングを見逃し、渡し損ねることがないよう注意してください。
葬儀でお布施を渡すタイミング
通夜・葬儀でお布施を渡すタイミングは、大きく分けて2回あります。
- お通夜後~葬儀開始前
- 葬儀終了後
いずれかのタイミングで渡せるように、前もって準備しておきましょう。
葬儀開始前に渡すのであれば、「本日はよろしくお願いします」と挨拶を添えると丁寧な印象になります。
終了後であれば、「故人のためにありがとうございました」という挨拶が適当でしょう。
葬儀会社に葬儀の執り行いを依頼している場合、僧侶への挨拶のタイミングも指示してもらえます。
お布施に関するマナー
お布施を用意する際に、気になるのがマナーについてです。
注意したい3つのポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
マナー①:お布施の渡し方
お布施を渡す際に、手に持った封筒を、直接相手に差しだすのはマナー違反です。
以下の2つの方法でお渡ししましょう。
- 切手盆に乗せる
- あらかじめ袱紗に入れておき、僧侶の前で取り出す
切手盆を使う場合、まずは自分の方にお布施を向けて準備したら、お盆を右に回します。
相手の方から正しく見える位置になったら、僧侶の方へと差し出しましょう。
僧侶がお布施を受け取り、切手盆を返したらOKです。
袱紗を使う場合、取り出したお布施を袱紗に乗せてお渡しします。
両手を添えること、また僧侶側から見て正しい向きになっていることを確認してください。
僧侶がお布施を受け取ったことを確認してから、袱紗を片付けてください。
マナー②:お布施の包み方
お布施は、「封筒」もしくは「奉書紙」で包んで渡すのがマナーです。
封筒は白無地のものか、「御布施」と書かれているものを選択しましょう。
奉書紙とは、白い厚手の和紙です。
まずはお札を半紙に置き、中包みを作ります。
その上から奉書紙で、中包みごとくるんでいきます。
つるつるした面が表にくるよう気を付けて包んでください。
封筒や奉書紙の表面には、「御布施」と表書きをします。
自分の名前や住所、包んだ金額は裏面に記載しましょう。
金額で数字を記す際には、旧字体を使用します。
例えば「一」は「壱」、「二」は「弐」と記載するのが、マナーに則った書き方です。
マナー③:水引き
お布施を準備するときに、悩みがちなのが水引きについてです。
地域や宗教・宗派によって水引きが必要かどうか異なります。悩んだ場合はまず葬儀社にご相談しましょう。
水引が必要な場合は、白黒または銀の水引を用意するのが一般的です。
水引が不要な場合は、水引きがついていない、真っ白な封筒を準備しましょう。
まとめ:お布施について
葬儀や法事の際に、僧侶にお渡しするお布施には、「金額があいまいなために悩みやすい」という特徴があります。
実際に、「お気持ちでと言われても…」と悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
今回、お布施に関する基本知識やマナーを解説しましたが、実際のところは宗派や地域による差が大きいことでもあります。
それぞれの状況に合わせて、臨機応変に対応する必要があるでしょう。
特に初めての葬儀や法事の際には、悩みを抱える方も少なくありません。
斎奉閣の事前無料相談では、葬儀全般に関するご相談を受け付けています。
「お布施についてどうすれば良いのかわからない」「自分の宗派の相場を知りたい」など、気になる点があれば、ぜひお気軽にご利用ください。
葬儀に関する疑問や不安を解消できるよう、精いっぱいサポートいたします。
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この記事の監修者
津地区斎奉閣 館長 1級葬祭ディレクター
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