桑名斎奉閣
息子と一緒に待っててな。

三年前、喪主様は一緒に住んでいた息子様を先に亡くされています。
今回、喪主様の最愛の奥様を亡くされました。急な事でとても淋しそうでした。
生前、奥様は息子様を桑名斎奉閣でお見送りされた際、とても会館を気に入っていただき、喪主様に「私達もここで葬儀したいね。」と言っていただいていたそうです。
息子様の時以上の事が出来ればと、一生懸命お見送りのお手伝いをさせていただきました。
前回会館では、息子様が愛...
桑名斎奉閣
2人で歩いた50年

今回お預かりしたお写真に、故人様と旦那様が一緒にケーキを切ろうとしているお写真がありました。
包丁にはリボンがついています。それを持つ笑顔の故人様と、照れ隠しの為に視線を逸らす仏頂面の旦那様。とても幸せそうです。「これは何のお写真なんですか?」思わず聞いてしまいました。
「これはお母さんの誕生日と、2人の金婚式の記念写真なんです」
ご家族で結婚50周年のお祝いをサプライズで計画したお写真でした。
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桑名斎奉閣
「病みてなお 盆栽(まつ)に命の ハサミ入れ」

故人様の趣味はクラシックと盆栽でした。
お家に打ち合わせに伺った所、クラシックが好きだったということをお聞きし、お通夜の前後、ご葬儀の前、そしてお別れの時にクラシックを流すことになりました。
故人様は昔からクラシックが好きで、結婚してからはご夫婦一緒に、ウィーンフィル、ベルリンフィル、フィラデルフィアなど、いろいろなコンサートに行き、奥様も好きになったそうです。
元々、お家には沢山のレコードやCD...
桑名斎奉閣
「彼女がいないと…」

最初のお打ち合わせの際、遺影の候補になるお写真を預かりました。
「どこで撮影されたんですか?」そうお聞きする前に喪主様は「これはカナダ、これは京都に旅行に行った時の…」と、とても懐かしそうに、嬉しそうな表情でお話してくれました。
よく旅行に一緒に行くご夫婦だったそうで、どの写真を見ても、とても仲の良いことが伝わりました。
翌日、お打ち合わせのため再度自宅に伺うと、綺麗なランプが廊下を照らしていまし...
桑名斎奉閣
私を頼っていただき、ありがとうございました。

故人様はお寺のご住職であり、三重平安閣と連携している施設の苑長でもありました。
初めてお会いしたのは、17年程前です。
故人様が施設の副苑長時代、その施設の入居者の方がお亡くなりになった時、連絡先をお伝えした事がご縁となり、お電話をいただくようになりました。故人様は私に様々なお話をしてくださいました。
故人様の父である前住職がお亡くなりになられた時も直接ご連絡をいただき、斎奉閣にて密葬、お別れ会を...
桑名斎奉閣
叶えられなかったバイクの思い出

「暖かくなったら、このバイクに乗っていろいろな所へ旅行に行くよ」
生前、お父さんへ息子さんが言っていた言葉です。
去年、長年乗っていた大きなバイクから、いろいなところへ乗っていけるようにと小さめなものに新しく買い替えたばかり。ナビや通信用の機材も付け、春を心待ちにメンテナンスを行っていたそうです。
突然の病で入院した時も、病院での面会がなかなかできず会話は電話でしたが、そのたびに「退院したらバイ...
桑名斎奉閣
大好きな焼酎と趣味の盆栽

今年の3月に、長年連れ添った最愛の奥様が他界され意気消沈の中、頑張って四十九日を先月終えられたばかりと伺いました。
ご家族様からは、「父は自由人でみんなにいつも笑いを提供してくれていました。」というお話が。ようやく前向きになりシニアのスポーツジムに通い初め、少しでも元気になりたいと楽しそうに行っていたそうです。
そんな矢先、故人様は旅立たれました。「亡くなった母が寂しくて早くこちらに来てほしいとい...
桑名斎奉閣
一緒に過ごしたトロンボーン

音楽をしていたお母さんの影響で、故人様とお兄さんは、音楽好きに育ちました。
故人様は、ずっと吹奏楽部に所属していて、音楽の先生になるため、京都教育大学を卒業しました。
そして、この4月先生として、地元桑名に帰ってきたのです。
そんな故人様のまわりには、いつも音楽があり、楽器があり、仲間がいました。
最初は、故人様のトロンボーンを飾るとの事だったのですが、お兄さんの希望で、お兄さんのトロンボーンも...